未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
アイキャッチ画像でどこに行っていたのか、すぐにわかったぞって方もおいででしょう。本日は岡山市の運転免許センターに赴き、運転免許証の更新手続きを行ってきました。



恥ずかしながら…やっちまったことがありましたのでコレでしたが…。
新しいタイプの免許証、マイナンバーカード一体型のいわゆる“マイナ免許証”に切り替えてきました。
要するに運転免許証というカードはもはや持っていません。マイナンバーカードの中に運転免許証のデータが入っている形ですので…持ち歩くカードが一枚減って、財布が少し軽くなりました。便利になっていく仕組みのはずですが…今回それ以上に心に残ったのは、更新時の講習内容と、会場で感じた臓器提供意思表示の積極的な啓発でした。
運転免許証を取得した、更新した経験がある方なら多くの皆さまにご理解いただけると思いますが…今まで受講した際にも、講習内容に心に訴えかけるものがあると感じたことはありました。交通ルールや注意点を再確認する機会である講習は、これまでにも当然受けてきているわけです。しかし今回は、議員としての活動の中で事故被害にあった方と向き合うこともあった影響か、今までになく事故の悲惨さを「感情」で理解できた気がします。ありふれた言い方ですが、響きました。

思いやりと譲り合いの心を持って運転しようという呼びかけ、自己中心的な運転や感情のままのハンドル操作が命取りになること、事故を起こすのは「運」ではなく、「慢心」「油断」だという警鐘、子どもが被害者となった事故の再現&遺族の証言を紹介した映像、交差点の出会い頭や見通しの悪い場所での安全確認の重要性、「止まるべきところで止まらない」判断が悲劇を生むこと、自分が「主役」になったつもりの運転ではなく、すべての命に配慮した行動が必要であること…などなど、こんな私が真面目に聞き入ってしまうくらいに、改めて真剣に学び直してきたところです。
言うまでもなく、極めて大切なことだからです。
中でも、DVDで拝見したある事故の話が強く印象に残っています。
亡くなった子どもが、母親への誕生日プレゼントを用意していたというエピソード。
息子さんを亡くされた父親が絞り出すように話してくださった話でした。突然命を絶たれたことへのやり場のない悲しみと、ドライバーの「見えていなかった」という弁解では済まされない現実。やり切れない怒り、苦しみ、心の中に渦巻いているかもしれない(あのとき、ああしていれば…)という後悔の気持ちまで伝わってくるような気がして…これまでの講習では味わったことのない、つらい気持ちになりました。

お恥ずかしい話ですが、速度超過の違反の結果としてこの講習を受けていました。
もしかしたら。
加害者として事故に向き合わなくてはならない可能性が、運転する人間は誰にでもあるわけです。
自分自身に言い聞かせるつもりで書いていますが…少しでもそうしたリスクを軽減するためには、気を引き締めて注意深く運転していかねばなりません。軽い気持ちの結果としての違反行為が、自分自身はもちろん他人の人生をも、悪い意味で大きく変える可能性がある…人生を終わらせる可能性すらあること。そうした事例が実は身近なところで、実際に何件も何件も毎年発生し続けていることを忘れてはいけないと、痛感しました。
「取り締まられるから気をつける」ではなく、「命を守る行動を、日常の当たり前にせねば」ということなのだと思います。

そしてもう一つ…最初に書いたように特に印象的だったのが、運転免許証の裏面にある「臓器提供の意思表示欄」への啓発です。よくわからないなという方は…ご自身の運転免許証、マイナンバーカードなどを確認してみてください。
裏面の小さな欄に、大きな命の選択肢が用意されています。
ここへの意思表示を促すための啓発が、かなり前面に打ち出されていたことが記憶に残りました。

会場では、関連リーフレットが交通安全資料とともに目立つ位置に配置されており、意思表示の重要性、臓器提供の流れや制度について興味を持っていただくキッカケになると期待できる啓発動画もDVDの合間に差し込まれるなど、これまで何度も免許更新を経験してきた身ですが、今回ほどしっかりと伝わってきたことはありませんでした。もしかしたら、これまでもあったのに私自身の意識が低く、気づいていなかっただけかもしれませんが…少なくとも今回の更新に際しての発信は、「意志を表明してほしい」という強いメッセージとして、はっきりと受け取れました。
どんな意思表示も間違いではなく、何度でも書き直せるもので、意思が変わったって良いんですってところまで伝えられたら、さらに良いと思いましたので…この記事をご覧になってくださる関係各位もおられるかもしれませんが、厚生労働省や日本臓器移植ネットワーク(JOT)の皆さまに、伝えられる機会にお伝えしていこうと思っています。
命を守るのは、日々の選択と行動の積み重ねです。
ハンドルを握るということは、「操作する権利」を得るというよりも、命を預かる責任を背負う行為です。交通ルールを守ること、歩行者を優先すること、無理をしないこと、感情に任せた運転をしないこと…そして、車に乗る以上は事故リスクはゼロには出来ないわけですから…もしものときには自分自身の命を誰かに託す準備をすること。
これらすべてが、私たちが社会で生きていくうえでの、大切な「選択」なのです。

自動運転技術や先進安全自動車(ASV)が普及しても、責任の主体は人間であることには変わりはありません。右折・左折時の安全確認、夜間の視認性、ヘルメットの重要性、飲酒運転のリスク…講習で語られたすべては、「知っているかどうか」よりも「行動に移しているかどうか」が問われているのです。
命と向き合う瞬間は、日常の中にこそある。
忘れていたわけではないと言いたいところですが…そんな当たり前の重要性に改めて気づかせてくれた、今回の免許更新でした。何より「命を守ること」が自分たちの人生を守ることに繋がるだけではなく、誰かの幸せを守ることにも実は直結しているのだということを、しっかりと受け止め…これからも車社会の津山市で気を引き締めて、安全運転に努めていきます。
本日はこんなところで。それでは、また明日!