未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
いよいよ美作大学の「公立化」を巡る議論が本格的に始まります!
本件に関しては当ブログでも何度も触れてきていますし、私以外の議員からも議会質問の中でも何度も取り上げられ、津山市議会としても5月に特別委員会を立ち上げたところでして、私自身が委員長に就任させていただいています。
2024年1月、美作大学を運営する学校法人・美作学園から津山市に「大学の公立化を求める要望書」が提出されたことが発端と言えるでしょう。
志願者数の減少、若者の都市部流出、少子化等々…。
こうした現実の中で、大学の将来が見通せなくなっているという強い危機感からの提案だったはずです。

大学側からの「内部での努力だけではもう限界」という率直な声に応える形で、津山市では公立化の是非を検討していくプロセスに入っている…と言うよりも、市長としては大学の存続と発展に向けた最も現実的な方策が公立化だと断言されていますので、公立化に向けての検討とも思えるところです。私たち津山市議会で設置した、「美作大学公立化調査特別委員会」では、公立化の是非も含めて、フラットな姿勢で調査研究の上で判断していくことを目的に、議会としても主体的に調査・研究を進めていこうとしているところです。
そしていよいよ、市主催の有識者による検討会議が始まります!
【第1回 美作大学の公立化に関する有識者検討会議】
日時:6月21日(土)10:00~12:00
場所:津山市役所 2階 大会議室
定員:50人(先着順)
申込方法:専用申し込みフォーム or TEL 0868-32-7001(高等教育機関連携室)
締切:6月18日(水)
詳しくは津山市公式サイトをご確認ください。
傍聴者、絶賛募集中!
第一回目は6月21日、土曜日の開催ですので、他の会議や議会傍聴のように平日の日中にしか開催されない会議の傍聴に比べれば、特に現役世代の皆さまにはハードルは低いかなと思います。土曜日開催は5回の開催が予定されている内の初回だけではありますが、最大限の配慮をいただけたとも感じています。傍聴人数も50人とかなり多めに設定いただきました。
是非、ご自身で直接やり取りを確かめてみてください!

公立化とは何か…なぜ今、問われているのか?
そうした疑問への答えも、傍聴いただければ見えてくるかもしれません。ご存知の方も多いとは思いますが…かつて津山市には複数の大学があったのです。
けれども今、事実として津山市にある4年制大学は美作大学のみ。
なぜそうなってしまったのか…もしこの大学がなくなってしまうとどうなるのか…?誰が考えても若者の数は著しく減るでしょうし、選択肢も狭まるでしょう。地域にとっても、教育、医療、福祉、そして経済に及ぼす影響が大きなものになるのではないかと考えられます。
そうした影響は実際のところ、どれくらいなのか?

簡単には計り知れませんし、数字を出すことが難しいこともあるでしょう。しかしながら、しっかりしたデータを元に、お気持ちの話ではない議論を重ねて、目の前のことだけではなく将来(どこまでの将来を考えるかで結論も変わる気がしますが…)を見据えた上で、津山市にとって、市民にとって最も望ましい選択をしていかねばならないのは、公の立場でこうした判断に携わる立場に就かせていただいている者として当然の責任です。
実際、地域経済等にも連鎖的な影響が出ることが予想されており、各種団体など様々な立場から公立化を望む声が要望書という形で津山市に提出されていますが…そう言えば現段階でどれだけ出ているのかを確認していないので、確認後にまた報告しますね。報道ベースに載った知る限りの話だけでも5つや6つはあった気がしますので、気になる方はググってみてください。それぞれの立場から、地域に必要な人材を育てる拠点として大学の存続を求める声があがっているのは事実です。
ただ、それと同じように…公立化することで津山市の負担が増えることを危惧する声が同じように多く届いているのも事実です。何しろ津山市の財政状況が厳しいのは周知の事実ですしね…。コトはそんなに単純ではないと思いますが…それぞれの主張に頷ける部分もあるわけで、よく「それで三浦さん自身の思いはどうなの?」と尋ねられることもあるのですが…正直なところ、まだ全くもって判断できるような段階ではないこと、またなるべく予断を持つことなく中立的な立場での公平な委員会運営を心がけるべき委員長という立場であることも踏まえて、「今の段階では何とも言えないと思っている。」という…極めて玉虫色な回答をさせていただいていることを、ご理解いただきたいと思います。

なぜ「公立化」なのかの背景
私立大学の経営環境は厳しく、2023年度には全国の私立大学の半数以上が定員割れしています。当ブログの読者には少子化が進行していることをご存知ない方はおられない気がしますが…18歳人口のピークは60年ほど前の話であり、2040年までに2024年の約106万人→約82万人になると言われています。
そんな中で、地方交付税の活用で財政負担の軽減が可能で、地域密着型教育による人材育成や若者の定着や、域経済への波及効果も私学である場合以上に期待できる公立大学が増加してきているのです。
公立化は“最後の手段”ではなく、“持続可能なまちづくり”を見据えた一つの選択肢になり得るとは思っていますが…それが美作大学の場合に当てはまるのか否か、それを検討していかねばなりません。
何よりも大切なのは「市民の理解」と「開かれた議論」です。
当然ながら、公立化の先には税金が投入されることになります。だからこそ以前も書いたように市民の皆さまにこそ、判断の材料や議論の中身を“見て・知って・考えて”いただきたいのです。私自身も、特別委員会の委員長として、このプロセスを開かれたものにすることを意識しています。当局にばかり公開の要求をして、自分たちの議論はクローズドで進めるというようなバカな話が罷り通るはずがありませんし、そんなことを言う委員はおられないと思いますので…意識を姿勢としてお示しできるように、努めていきます。

公立化は“ゴール”ではなく…“どんな未来を描くのか”が問われている
上にも記事へのリンクを貼り付けましたが…岡山大学の原祐一准教授は結びのあたりでこう語られています。
「結論はどうあれみんなで考え抜いていく。ポジティブに(街の未来を)考えていくきっかけになればいいんだろうなと思います。」
この言葉の通り、大学があればそれで良いのではなく、あの場所で何を育んでいくのか…誰のために…どのように存在するべきなのかを地域全体で考えることこそが肝心なのではないかと思います。
皆さまの“目”と“声”が、津山の未来を創ります!
行政も、大学も、民間団体も、市民の皆さまも…そして議会も。それぞれの立場から一つの課題に対してしっかりと向き合い、必要な情報を共有しながら、感情的になることなく多角的に、冷静に未来を見据えた検討を重ねていくことが求められていると強く感じています。
どうかこの機会に、一緒に未来を考える場へとご参集ください!

当然、私自身も傍聴に伺います。
26日(木)の委員会傍聴も歓迎しますよ!
本日はこんなところで。それではまた明日!