終わりではなく新たな始まり!PORT ART&DESIGN TSUYAMA最後の企画展で感じたこと。

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

本日は、津山市川崎のPORT ART&DESIGN TSUYAMAへ。

指定管理者変更前、最後となる企画展の最終日に足を運んできました。

もっと早い段階で伺って、皆さまに来訪をお勧めする記事を書いておきたかったところですが、現実にはなかなか時間をつくれず…気になりながらも訪問できないまま、ついに最終日を迎えてしまいました。それでも、最後の企画展に顔を出さずに終わるわけにはいきませんでした。

館長の飯綱洋平さんは、元・鏡野町議会議員。

私が議員にならせていただく前からのご縁があり…鏡野町では友人らと共に、一緒に地域イベントを何度も運営したこともある仲間、同志と呼べる存在です。当ブログでも何度も紹介してきましたが…この場所で展開されてきた”飯綱ワールド”が今月で一区切りを迎えることに、淋しさを覚えずにはいられませんでした。

今回の企画展の作家さんは、兼行誠吾さん。

最終日ということもあって在廊されており、少しだけでしたが直接お話を伺いながら作品を鑑賞させていただくことができたのは幸運でした。こうした節目の日に、アーティストご本人から作品について解説していただきつつ拝見できるというのは、本当に贅沢な時間です。単に”作品を見る”だけではなく、その背景にある思考や試行錯誤にまで触れられる体験は、やはり特別なもので、忘れられない時間になりました。

展示されている作品を実際に拝見して強く感じたのは、ただ繊細で美しいというだけではない、芯の強さのようなものです。釉薬(ゆうやく)を独自に調合されて実験的、挑戦的とも思える用い方をされている作家の制作姿勢そのものから、人生への向き合い方にも通じるような、どこか哲学的な気配が感じられました。

ご存知の方も多いとは思いますが、釉薬は”うわぐすり”とも呼ばれ、陶磁器の表面に施される薄い膜のことです。焼成によってガラス質となって、器の強度を高めるとともに、美しい光沢や質感を生み出します。兼行さんは、釉薬の可能性を追求し、独自の技法によって神秘的な世界を立ち上げておられるアーティストなのです。

飯綱さんによる公式サイトやDMなどの紹介文や写真などを拝見していた段階では、かなり繊細な作風なのだろうなと感じていました。けれども、やはり現地で実物を前にすると印象はさらに深まります。静けさの中に確かな迫力があり、まさに”多層的な感覚へと誘う陶の世界”という表現がしっくりくる展示だったように思います。

この場所のロケーションの素晴らしさとも相まって、あまりにも自然にそこに在る美しさゆえに、スッと見過ごしてしまいそうになるのですが…これだけ洗練された美を湛えつつ、作品としての強度も守って成立させるためには、実際には相当な試行錯誤と技術の蓄積が必要なのだろうと想像してしまいました。美しさとは、往々にして”苦労の痕跡を感じさせないこと”でもあるのだと思わされました。

兼行さんは岡山県生まれの作家さんですが、現在は山梨県在住とのこと。こうした素敵な作家さん方を次々と津山に呼び込み、毎回まったく異なるテイストの展示を、市民に無料で届け続けてこられた飯綱さんの活動の積み重ねが、どれほど価値ある営みであったかについては…この機に改めて記しておきたいところです。市内の方はもちろん、市外・県外からも人を呼び込むキッカケを生み出し、この場所ならではの文化的な接点をつくってこられた功績はとても大きなものだと考えています。

だからこそ、その活動がここでいったん幕を下ろすことは残念。

しかし同時に、これは終わりというより、次の展開への助走…使い古された表現ですが、新たな始まりなのだろうとも思っています。かつて一緒に地域を盛り上げようと取り組んでいた頃の志は、きっと今も変わっていないはず。これからさらにスケールアップした形で、またご一緒できる機会があることをとても楽しみにしています。

そして、4月からは指定管理者制度のもとで運営事業者が代わることになるとのことですが、「PORT ART&DESIGN TSUYAMA」という施設自体は継続されると聞いています。この場所には、すでに1億円以上に及ぶ多額の公金が投じられてきているという経緯があります。だからこそ、単に”続けばいい”という話ではないのです。誰が担うにせよ、津山市の未来にとって、そして津山市民や地域の皆さまにとって、本当に価値ある運用がなされていくのか…こうした点は引き続き、しっかり見ていく必要があると考えています。

文化芸術振興は、数字だけですぐに測れるものではありません。

しかしまちに深みを与え、人を呼び人を繋ぎ、地域の誇りを育てていくことに寄与する大きなチカラを持っています。だからこそ、せっかく育まれてきたこの場所の価値が、次の段階でもきちんと活用されていくことを願ってやみません。

ある意味では一つのステージが終わる節目の日…数十分の滞在でしたが、良い時間を過ごさせていただきました。兼行さん、気さくに対応していただき、本当に有難うございました。さらなるご活躍と再会を楽しみにしております。

そして飯綱館長をはじめ、これまでこの場所を支えてこられた皆さまに、心からの敬意と感謝を。

有難うございました&お疲れ様でした!

本日はこんなところで。それでは、また明日!

三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。