未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
本日は、津山駅に7時40分に集合して(5分ほど遅刻したのは内緒!)、同僚議員と津山市職員の皆さまと共に出かけた津山市議会・総務文教委員会の視察報告をお届けします。2日間にわたる視察の1日目です。視察に参加されたのは広谷委員長、河村副委員長、末永委員、私の議員4名と、総務部長、教育次長、諸々段取ってくださった議会事務局の職員さんの7名でした。
訪問先は福岡県福津市!

未来共創センター「キッカケラボ」の取り組みを学ぶためです。
もはや名前からしてポジティブな響きが溢れている、この場所について委員会として訪れることを決めた”キッカケ”は、何を隠そう、私自身の発案によるものでしたが…訪れて良かった!
市民・行政・企業・団体など、あらゆる人が出会い、まちを動かす拠点でした。
🏛 まずは市役所での濃密な座学から。
視察本編のスタートは、福津市役所での説明と事前質問への回答からでした。事前質問は、三浦ひらくとか言うふざけた名前のイロモノ議員が張り切り過ぎてボリュームたっぷり過ぎる内容を送りつけていたために…用意してくださっていたにもかかわらず、視察時間内での回答が間に合わずじまいでした。ただ最終的には後日書面で回答いただけるという特別措置まで講じてくださったことに、心から感謝しております。他にも質問があればお受けしますとまで言ってくださり、その一言が社交辞令では済まないですよウチの面々(もちろん私自身を含めてね!)は…と思いながらお話を伺っていました。
しかもその上で、同僚議員や私自身からは、実際の説明を受けての質問等をぶつけさせていただくという、先方からすればガンガン来るなぁオイと感じられたであろうスタンスで視察の効果最大化に取り組ませていただいたのですが、不躾な質問にも真正面から向き合っていただき、参考になりまくる答えを聞かせていただきました。

福津市議会の副議長さんからは歓迎挨拶もいただき、その際には議会事務局長もお忙しい中でご同席いただき…その後は担当課長と担当係長のお二人から一時間半ほどにわたって、まちづくりの基本構想、そして未来共創センターの設立経緯と運営方針などについて、非常に丁寧にご説明いただきました。
福津市は全国的にも異例と言える人口増加を果たしています。
駅周辺の再開発や下水道整備などの都市基盤づくりが功を奏したとの見解を示していただきましたが、その一方で、短期間での人口増加…つまりは適切な表現ではないかもしれませんが…”ヨソモノ”の急激な流入により、教育環境・子育て支援・コミュニティ形成など「人の暮らし」に関する課題も急増しています。
そうした背景から生まれたのが、「未来共創センター キッカケラボ」だったのです。
🧭 キッカケラボとは?──まちの“繋がりのハブ”となる場所。
担当職員の方による説明の中で印象的だったのが、このセンターの位置づけです。公共施設なので、条例ベースでしっかりとした規定があるわけですが…”福津に関わるすべての人が、繋がりを生み出し、学び合い、まちの未来を共に創っていくためのプラットフォーム”だという趣旨の説明をされたと受け取っています。
何よりも自発性を大事に。
そう語られていたキッカケラボは、中央公民館の中にある拠点で、まさに“行政と市民の間”に立つ存在として、様々なキッカケを福津市民の皆さまをはじめとした地域住民に、用意し続けているようでした。

この種の取り組みには、個人的に関心が高いこともありますが…複数の自治体での幾つもの事例を見てきています。自分自身もほんの少し関わらせていただくなどしている中で感じていることでもありますが、こうした場所を訪れる人の多くは「何かをやりたいけど、どう始めればいいかわからない」という思いを持っているのが実情です。そうした気持ちを受け止めて、必要な人・場所・機会へと繋いでいく──それを担うのが「コネクター」と呼ばれる、キッカケづくりをお手伝いする方々の役割です。
名前の通り、まちづくりの“キッカケ”生み出す仕組みができているのです。
🧩 現地での学び:30分の中に詰まったリアル。
座学の後…私たちは市役所から移動して、実際に中央公民館内にあるキッカケラボを見学しました。
辺鄙な場所にあるのだと何度も繰り返し伺っていたのですが…正直、津山市関係者が想像するほど辺鄙な場所ではありませんでした。この辺りは、現在は福津市よりも人口は2万人以上多いもののの、10倍近い面積がある津山市との感覚の違いを感じさせられるポイントでもありましたが…ともかく、訪問させていただいたキッカケラボの室内は明るく、開放的で、地域活動団体の紹介パネルや、イベント告知ボード、相談コーナーがなどが温かい手作り感を漂わせつつも、整然かつ見やすく、それでいてオシャレで良い感じに並んでおり、卓越したセンスを感じさせましたし…何より、実際に利用者さまが何人もおられ、盛り上がっている様子を目の当たりにすることができたことも収穫だったと思っています。
市民がふらっと立ち寄って相談できる、「こんなことやってみたい」「地域で困っている」などの声がその場で拾える、相談を受けた職員が、その人の願いに合った団体や事業者、学校と“マッチング”してくれる…等々の様々な機能がギュッと濃縮された場所であり、実際にヒアリングを行うスタッフさんからの説明などを伺う中で(このスピード感と対話の密度こそ、地域力の源なんだな)と感じ入っていました。

🧑🏫 人材を”育てる”視点も…“繋げる人”を育てることが地域をより良くする!
キッカケラボの特徴は、“繋がりを支える人”を育てる仕組みも同時に備えていることだと感じました。例えば半年間・全6回の「場づくりファシリテーター実践塾 BA-School バスクール」では、傾聴力や対話力、地域での場づくり手法を体系的に学び、修了後はそれぞれの地域や団体で活躍しているとのことでした。
しかも講座修了後には、一人ひとりにフォロー面談を行い、「次に何をしたいか」「どの地域で活かせそうか」を共に考えてくれるそうです。単に学びを終えるだけではなく、“地域で動き出せる仕掛け”がセットになっている。ここにも、福津市の実践的な「共創文化」が息づいていると感じましたし…こうした取り組みを、参加無料、託児ありなどという形で実施していること自体に、福津市の姿勢の本気度が表れているように感じました。
🧱 運営の仕組みと継続性。
センターは公共施設なわけですが、事務局運営は三層体制になっているとのことで、行政、NPO法人、そして市民が運営に参画しながら、例えば行政の担当職員さんの人事異動で担当者が代わったとしても機能が止まらないよう、外部ネットワークとの連携や会計年度任用職員の皆さまらとのコミュニケーションが非常に密接に取られているのだろうなと感じられる様子も、現地ではダイレクトに伝わってきました。つまり、「人を大切にしつつ人に依存しない運営」を意識的にデザインされているのではないかと思います。
また、キッカケラボを中央公民館内に置くことによる、誰もが立ち寄れる公共空間の中に協働を埋め込むという形も効果的だと感じました。ゆーても、津山市でそのまま同じことをするとなれば…まず第一に思いつくのは、私としてはアルネ津山の中とかになりますけどね…。





💡 津山の未来に生かしていけるヒント。
今回の学びから、津山にも応用できそうなポイントを挙げると…まずは何と言っても、市民の声を拾い、育てる“中間支援拠点”を設けることでしょう。行政・企業・教育機関を巻き込み、横断的に支える体制づくりも必要でしょうし、人を育て、関係を繋ぐ人材を育成する講座設計…についてはやっている気がしますが、正直本気度は福津市に及ばないと思いますし、公共施設の中ということに限定しなくても、市民協働を日常化させる仕組みは足りていないと感じます。中には、すぐに真似できるものもあると思いますし、津山市の地域力を高める上で、確実に参考になる実践だと思っています。
関係各位、有難うございました!
🗣 最後のまとめ。
福津市の未来共創センター「キッカケラボ」で感じたのは、“人の思いをまちのチカラに変える”という強い意志でした。
制度でも建物でもなく、関係性が主役のまちづくり。
ぶっちゃけ簡単なことではないと思いますが…この温度感を、津山市にも持ち帰って、共有していきたいと思います。あと、ランチでいただいた海鮮丼がメチャ美味かったです。ご馳走様でした。












本日はこんなところで。それでは、また明日!