現場重視、体験大歓迎イロモノ議員の本気。県&市合同防災訓練と自動運転バス試乗の写真たっぷり潜入レポ!

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

今日は一日、なかなか濃かった!

まず午前中は、津山市加茂町スポーツセンターと津山市阿波グラウンドを会場に行われた、令和7年度岡山県・津山市総合防災訓練へ行ってきました。岡山県と津山市の共催で、断層型地震の発生による被害を想定し、県・市、そして防災関係機関等が一体となった実践的な連携訓練が展開されました。

目的は、総合的な災害対応力の向上と、県民の防災意識の高揚。

警察・消防・自衛隊はもちろん、電力・通信・交通・医療・建設など、本当に多くの民間企業や関係団体が参加されている印象でした。一方で、一般の市民の皆さまの参加人数という意味では、決して「多い」とは言い難い状況だったのも正直なところです。防災意識を高めることの難しさ…(大事なのは分かっている、だけど日常は忙しい)という現実を、改めて突きつけられたようにも感じましたし、何より私自身、もっと早く・もっと丁寧に告知しておくべきだったと反省しています。かなり前から参加すること自体は決めていたのに、情報発信が追いついていなかったのは言い訳できません…。

那岐山断層帯を震源とする「震度6強」を想定

訓練は午前10時、那岐山断層帯を震源域とするマグニチュード7クラスの地震が発生し、県内では最大震度6強を観測…という想定でスタートしました。県北部では各地で被害が発生し、津山市内でも多数の負傷者が出ている…という前提です。

避難所の開設や受付・運営訓練
通信手段の確保(衛星電話や非常用通信回線など)
ドローンによる物資運搬・上空からの映像配信
非常用電源車による電源確保の実演
自衛隊ヘリによるホイスト救助(ウインチでの吊り上げ救助)…などなど。

実践的で多岐にわたる訓練が次々と展開されました。

会場には数多くの防災展示・体験訓練ブースも設置されていて、非常食の紹介や給水車、応急手当や防災グッズなど本当に盛りだくさん。もっと子ども向けのコーナーがあったら良いと思う反面…そもそも子どもの姿はほとんど見られなかったのも実際のところ。ただ、ご担当の皆さまが熱を込めて説明してくださったおかげで、それぞれの取組の背景や工夫、実際に災害時にどう役立つのかが、とてもよく伝わってきました。

…が、それでも「聞いただけ」では、やっぱり限界があるんですよね。

一番体験したかったのに…起震車、まさかの終了

体験型の訓練も用意されている中…私が個人的に今回、チャレンジしてみたかったNo.1は、オープニングで知事と市長が体験されていた“起震車”による地震体験でした。

ところが。

「11時までです」というアナウンスを華麗に聞き逃していて、他のブースを見て回っているうちに、気づいたときには受付終了…これが本日最大の心残りです。やっぱり揺れを身体で感じてみないと、震度6強や震度7という数字だけ見たり聞いたりしてみても、なかなか自分事にならないのではないでしょうか。頭では理解しているつもりでも、「こんなにも揺れるのか」「これでは立っていられないな」と体感できる機会は貴重です。「実際に試しておくこと」の大切さを痛感しつつ…次の機会こそは必ず…と心に刻みました。

今日最も、強く突き刺さったテーマは「トイレ」

今回、改めて強く意識したのが「トイレ」の問題です。

トイレカーの導入については、昨年の地方議会サミットでもしっかり議論されたテーマであり、津山市議会の場でも何度も訴えてきたテーマでもあります。今日の会場でも、備前市に2台で1,800万円を費やし配備されたトイレカーをはじめ、トイレ関連の展示等がいくつもありました。

途中、お食事中の方には申し訳ないような写真もあったような気がしますが…安心してください、もちろん履いてます。

防災士の皆さまなどが、それぞれご自身が関わった避難所運営の現場での経験を踏まえて、しっかり整備・管理されたトイレが、どれほど避難所の「安心感」を左右するか掃除や見回りが追いつかないことで、におい・衛生面・混雑が一気に悪化していく現実や、不潔な環境やトイレ我慢が、感染症リスクや身体への負担に繋がるという大きなリスク、そして性犯罪や盗撮など、犯罪発生の温床にもなり得る怖さなどを、具体的なエピソードを交えながら話してくださったのが、とても印象的でした。

「衣・食・住」という言葉がありますが、飲んだり食べたりしたものは必ず排泄されます。”食”には必ず、排泄が伴うわけで、”住”にはトイレが必要であることは言うまでもありません。最近の話として能登半島地震への支援に携わられたという方とも、今日だけで何人もお会いしましたが、皆さん口を揃えておっしゃっていたのは…

避難所運営の中で、トイレほど大切であるにもかかわらず、
手が行き届かせにくいところは他にない。

ということでした。

非常食や水の確保と同じレベルに、トイレの確保・整備・運営の優先順位を位置づけ直さなければならない。

その必要性を、改めて突きつけられた一日でもありました。津山市としても、トイレカーを含めた整備、避難所への簡易トイレの設置可能数や配置をはじめ、自主防災組織単位での清掃・見回り体制の想定など、まだまだやるべきことは多いと感じています。

議会の役割と、参加議員の少なさについて

行政・政治が果たすべき最も大きな役割の一つは、言うまでもなく「住民の命と、安心安全な暮らしを守ること」です。実際のところ、津山市議会においても、防災・災害対応に関する一般質問や委員会での議論は、決して少なくないと感じており、むしろ、毎議会のようにどなたかが取り上げている印象すらありますし、私自身も何度も触れてきています。

それだけ大事なテーマであるにもかかわらず…今日の訓練への市議会議員の参加は、私が把握している限りでは、来賓として出席された岡田議長、アイキャッチ画像に写っている3人の同僚議員(寺坂議員・田口議員・勝浦議員)、そして私の、合計5名のみでした。

一方、県議会議員の皆さまは小林副議長を筆頭に、これも私が把握している限りですが…9名も参加されておられました。人数を競う話ではもちろんありませんが、それでもこの差は、地元自治体としても少し淋しいと言わざるを得ないと感じたのが率直なところ。

なお、この訓練の日程が正式に公表されたのは約1ヶ月前でした。

関係機関が多く、調整が難しいことは重々承知しています。9月定例会の一般質問でも、防災訓練について尋ねています。

その時点で実施自体は決まっていたはずですが、岡山県との兼ね合いもあって詳細を明かせない事情があったことも理解しているつもりですし、その点を責め立てるつもりはありません。

ただ、これだけ重要で、しかも大規模で中身も濃い訓練。

より多くの市民の皆さま、議員も含めて多くの関係者が参加できるように、周知の仕方やスケジュールの出し方については、今後の改善余地が大いにあると感じました。私自身も、「知っていたのに発信が足りなかった当事者の一人」として、きちんと反省した上で、今後の改善に生かしていきます。

6年前はカレーの話しかしていなかった件

今回の訓練は12時45分までの予定で行われましたが、終盤には6年前に津山市の久米地域で行われた訓練の際と同じく、自衛隊の皆さまによる炊き出しカレーをありがたく頂戴しました。

防災は甘くない!カレー試食ありの岡山県・津山市合同防災訓練。

2019-09-30

久しぶりに当時のブログ記事を読み返してみると…。

カレーのことしか書いてないやんけ!

そして、私が引く牽引車イスに乗ってくださっている当時の津山市議会事務局長が、今の津山市副市長という事実も、ちょっと面白い縁だなと感じたり…まぁ、今でもお世話になりまくっているので、余計なことは書かずに、その話は置いておきましょう。

その場でテキパキと作られていく、とても具だくさんのカレー。

実際に被災された方々が避難所でこのカレーを口にされたとしたら、お腹だけではなく、心もホッとほぐれるだろうな…と感じる温かさ&美味しさでした。

緊張感漂う訓練会場の中で、笑顔があふれる時間は決して多くありません。ただし、この炊き出しの場では皆が和やかに言葉を交わしながら、各ブースでの学びや気づきを共有していた姿がとても印象的でした。その光景を眺めながら、「こういう時間も含めて、防災訓練なんだよな」と改めて思った次第です。アイキャッチ画像は、そんな一幕のあとに撮った一枚でして…防災訓練の場面でも、いつも通りのテンションだなお前は!と叱られそうなので、先に言い訳をしておきます…てへぺろ。

「イロモノ」でも、本気で向き合っているからこそ

ふざけているように見せつつも(?)、防災・災害対応をはじめとした市政の課題には、本気で向き合っているつもりですし、当ブログの読者の皆さまには、その辺りはある程度伝わっていると信じています。とは言っても、本日も現場で初めてお会いした方々の反応を見ていると、やっぱり私には隠しきれない「イロモノ感」が漂っているなぁ…という“事実”も、改めて自覚させられました。

でも、その立ち位置は、実は意外と気に入っているのです。

真面目な話を真面目にだけ語るのではなく、ちょっと笑いながら・構えずに話せることで、「政治や防災を、自分ごととして考える入口」が広がるなら、それはそれでアリかなと、自己肯定感の塊としては考えているわけです。

午後は一転、自動運転バスに親子で乗車体験

訓練終了後は、大急ぎ……と言いつつ交通ルールはきっちり守りながら一旦自宅へ戻り、息子をピックアップ。グリーンヒルズ津山から津山駅までを往復する、自動運転バスの乗車体験に親子で臨みました。

自動運転バス実証実験開始、経費は6,500万円!レベル2って何?本当に考えるべき大切な課題は何か。

2025-11-13

事前予約制の実証運行で、先日のシンポジウムでも大きく取り上げられていた取り組みです。膝に乗れる子どもなら予約は不要です。我が家の世界一可愛い4歳児は今朝、家を出る前に本人確認したところ、超行きたがってくれたので、当日同行となった次第。自動運転については、先日のブログでもかなり詳しく書きましたので細かな説明はここでは割愛しますが…一言でまとめるなら、谷口市長が言われていた通り。

想像していた以上に「快適」で「乗り心地が良い」バスでした。

現在の段階ではレベル2相当の運行で、運転手さんがいつでも手動に切り替えられる体制での実験です。それでも、発進・停止・カーブ・車線維持など、基本的な操作はシステムが担い、人間は状況を監視しながら必要に応じて介入する形になっています。スタート時以外では大きな交差点で隣のレーンの車が近づいてきた際に、念のため一度手動運転に切り替えられた場面がありましたが、それ以外はスムーズそのもの。途中からは隣に座っていた息子も、何の不安もないようで、最後の方は微睡むほどに気持ちよさそうでした。

先だってのシンポジウムでも話題になっていましたが…

「人が運転するより、システムの方が圧倒的に多くの情報を、正確かつ素早く処理できる」という現実があります。

もちろん、だからと言って全て機械任せにできる段階ではありませんし、法制度やルール作りもこれからです。しかし少なくとも、今日のように運転手さんが常時対応できる環境での運行であれば、安全面については安心して良いと言い切れるレベルだと感じました。

災害から「守る」ことと、移動の「足」を守ること

今日一日を振り返ってみると、

午前:大規模災害から命と暮らしを「守る」ための総合防災訓練
午後:これからの地域公共交通の「足」を守るための自動運転バスの実証実験

テーマは違うようでいて、「暮らしと命を守る」という一点で繋がっている一日だったように思っており、どちらも机上の議論だけでは見えてこないことが山ほどある案件です。

実際に現場に行って、自分の目で見て、話を聞いて、体験してみる。

そのうえで、議会という場に持ち帰って、質問し、提案し、ときには苦言も呈していく…その積み重ねこそが、地方議員としての自分の仕事だと、改めて感じた一日でした。

防災・災害対応のことも、地域公共交通のことも、そしてトイレのことも(ここ大事!)。

引き続き、現場で学んだことをベースに、しつこく・しぶとく・しつこく(大事なことなので二回言いました)取り組んでいきます。

また今日も長くなりましたが…本日はこんなところで。それでは、また明日!

三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。