虐待は加害者が100%悪い。児童虐待件数は過去最悪。無関心が子を追い詰めると、全ての大人は知るべし。

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

児童虐待件数がまたしても過去最悪の数字だったことが、さまざまなメディアで報じられています。

今日はちょっと重たい話ですが、超重要なことだから真面目にいきます。

2023年度、全国の児童相談所(児相)が対応した18歳未満の子どもへの虐待件数は22万5,509件でした。

「これだけ対応されている=これだけ起きている」ってことではありません。

むしろ見えてるのは氷山の一角であること、容易に想像がつくと思いますし…津山市議会でも何度も言い続けてきたことです。その中でも特に見えにくいのが「性的虐待」だということも、指摘し続けてきました。

あってはならないことだけど、実際に起きていることです。

事実から目を背けていても状況は改善しません。津山市では把握していないとの答弁が出ていた性的虐待。でも現実に、昨年も下記のような報道が出ていたことを記憶している方も少なくないでしょう。

学童保育の送迎中、二人きりの車内で女児にわいせつ疑い…60歳の契約職員の男を逮捕

女児にわいせつな行為 団体職員の男を逮捕 容疑認める/岡山・津山市

全国の統計上は、全体のわずか1.4%ってことになってる。でもそれ…全く実態と合ってないってのが、現場で支援してる人たちの共通認識ではないでしょうか。

数字に出ない、でも確実に性的虐待はあるんです。

少し調べるだけで読むと嫌な気持ちになるようなエビデンスが幾らでも出てきますが…たとえば日本産婦人科学会の公式サイトには下記のように書かれています。

性的虐待の頻度
・ 内閣府の無作為抽出調査(平成 30 年)によると,全女性の7.8%は過去に1 回以上,同意のない性交の経験をもつ.
・ 性暴力の被害は 10 代をはじめとする若年女性に多く,被害者の約10%は親,養親,兄弟,親戚などからの性暴力,いわゆる性的虐待である.したがって全女性の約0.78%,すなわち約 128 人に 1 人が性的虐待を受けていると推定される.
・ 一方,児童相談所における虐待対応件数 159,850 件のうち,性的虐待はわずか1,731件であり(厚生労働省,平成 30 年度推計値),性的虐待が「いかに相談されないか」を表している.

「家庭の中」で起きていることも多く、子ども自身が声をあげられないんです

あとから性的虐待が原因だったとわかるケースは珍しくない」ことは、精神科医やスクールカウンセラーなどの専門家の皆さまの声としても出てきていますし、わかっている人は当然、わかっていること。

現在の支援体制が限界にきていることは明白です。

国は「こども家庭センター」を整備して、包括的な相談しやすい仕組みをつくろうとしてる。でも、支援の現場はすでに限界ギリギリ。特に「性的虐待」みたいに子どもが声をあげられないケースは、制度だけじゃどうしても拾いきれないと思っています。

だからこそ、必要なのは“地域の目”

あの子の変化、あのお母さんの疲れ具合、隣家から聞こえる尋常ではない物音や叫び声…違和感を見逃さないことが大事です。何かに気づいたら、通報という選択肢も含めて、誰かに相談してみることが肝要ではないでしょうか。それが、命を救うかもしれないのですから。

必要なのは「言ってもいいんだ」って空気の醸成だと考えています。

虐待は加害者が100%悪い。

でも…被害を受けた子どもが「自分が悪い」と思っちゃうケースがメチャクチャ多いんです。

だからこそ、「話していい」「助けを求めていい」って空気を社会全体で作らなきゃならないんです。

それが大人の役割であり、議員の仕事だとも思っています…少なくとも、津山市議会でこの件に本気で取り組んでいると思える議員は他に誰もいないので、私自身が覚悟を決めて取り組まねばならないと思ってやってきていることです。

でも、みんなでやった方が良いに決まっているし…本当はみんなでやるべきことです。

児童虐待は誰もが、“これは自分には関係ない”と思わないで取り組むべき問題です。

その無関心が、子どもたちをさらに追い詰めることを、すべての大人は知らなくてはなりません。

本気で取り組むべき課題は、実は案外目立たないところにもあるのだと思っています。派手さはないかもしれませんが、こういう問題こそ議会で、社会で、もっとちゃんと議論すべきではないでしょうか…もちろん津山市でも。

本日はこんなところで。また明日!

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三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。

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