現金給付か減税か?どちらが必要とされている支援なのかを比較し、的確な支援方法を徹底的に考えてみた話。

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

また5万円配るってマジなの?今のままの現金給付バラマキ政策には反対!目的達成の効果・効率最大化を考えて実施すべし。

2025-04-09

昨日のエントリーで、国による「5万円の現金給付案」についての考えを述べたところ…最近の記事の中では最も多いと言って良い反響をいただきました。市内外、ちょっと驚きの方も含む様々な立場の皆さまから、裏事情的な話も含めて色々と伺えたことで、書いて良かったなと思えている次第です。

ゆーても、6件だけですけどねッ!

「またバラマキか…」という懸念が市民の間でもやはり確実にある一方で、「今、支援が必要な人がいるのも事実でしょう?」という声も当然あります。「正論言っていると思うけど、目の前に確実に手に入るお金がぶら下がっていたら、そりゃ欲しくなるのも事実だろ?これも正論だろ?」というド直球も投げていただきました。また対案として示したのが”減税”という少々センセーショナルな手段でもあったため(?)、そこに価値を見出してくださった方もおられたようです。

ちなみに今日も、西へ東へ結構な距離を走り回ったりして活動、仕事をしたつもりですが…せっかくなので日々の出来事を書き綴る日記的エントリーを書くより、このテーマを掘り下げたいと思います。

現金給付と減税──どちらが本当に求められている有効な支援策なのか?

今日はそれぞれのメリット・デメリットを比較しつつ、今後目指すべき方向性について整理してみます。まぁ…先に結論を書いておくと、二者択一だとは思っていません。それぞれ一長一短ありますし、昨日も書いたように、国だけでなく地方自治においても、効果すら怪しい短期的な“人気取り策”ではなく、中長期的な視点での成長戦略が求められていて、これから先は今まで以上にそうした姿勢が大切になってきます。だからこそ、こうした分析や、発信自体にも価値や意味があると思うわけです。それでは改めて、少しまとめてみます。

【現金給付のメリット】
・即効性(?)、すぐに手元に届く安心感がある。
・金額が明確なので、支援の実感が得られやすい。
・政策アピールとして非常に分かりやすい。

【現金給付のデメリット】
・給付の事務コストが莫大(過去の例では事業費の1割程度が事務費になることも)。
・消費に回らず貯蓄される可能性が高い(コロナ給付金時等に実証済み)。
・一律給付だと、本当に困っている人に重点を置いた支援がしにくい。
・「人気取り」との批判を受けやすい(特に選挙前)。

【減税のメリット】
・手続きの簡素化による効率化等により、行政コストが圧倒的に少なくて済む。
・長期的な可処分所得が増え、経済の自発的活性化に繋がりやすい”ハズ”。
・継続的支援としての効果が期待できる。

【減税のデメリット】
・支援の「見える化」が難しく、評価されにくい。
・効果検証も難しい。
・給付と比べると即効性が乏しい点は否めない。
・「減税が当たり前になると困る」という行政側の抵抗感(?)がある。

目指すべきは「的を射た支援」です。

あらゆる政策は最も効果的・効率的に目的達成されると期待できる手段により実施されるべきでしょう。”減税か給付か?”という白か黒かの話ではなく、いかにして本当に必要な人に必要な支援を効率よく届けられるかを考えて、実施することが肝要になってきます。重要なのは目的をしっかりと達成することであり、手段ではないのです。

手段が目的化することは、最もあってはならない税金の無駄の一つ。

すでに同様の議論が国政レベルは当然に行われているはずですが、国のサポートと地方自治体としての取り組みを合わせていくことで、自治体の事情に応じた細やかな支援が可能になっていきます。

あくまでも一例ですが…低所得者層や子育て世帯に限定した給付+消費税など間接税の一時的軽減や、福祉や教育、インフラなど未来投資型の公共支出の拡充、デジタルインフラの整備による給付や減税の効率化などを推進することで、特に地方自治体レベルでは、住民に寄り添った「持続可能な支援」のかたちを見つけていくことが可能になるのではないでしょうか。

上でも少し匂わせましたが…詳しくは書けないものの、実は以前、津山市でも「減税を検討すべきでは?」と提案したことがあります。その際には「一度やったら当たり前になってしまう」という趣旨の懸念を耳にしました。

確かにその気持ちも十分わかります。しかし、だからこそ明確な目的とゴール、財源の見通しなどを説明していき、理解を求めること、そして有権者・納税者の皆さまに納得していただき、責任を持って進めるべき政策を実際に進めていくことが、政治家の本来の職責ではないでしょうか?

誰のための支援か?何のための支出か?を問い続け…「今」だけではなく「未来」を見据えた施策を選び取っていくことが、今こそ必要だと感じています。今後も、国の動きを注視しつつ、津山市としても津山に必要な、本当に求められている施策が実施されるように…必要な声を発信してまいります。

本日はこんなところで。それでは、また明日!

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三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。

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