未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
東京に来ています。
子どもの安心、安全な暮らし…そして命を“現場の工夫”で守り抜く。
そんな思いを共有し、予防できる事故で重い障害が残ったり失われる命が出るという悲しいケースを一件でも減らしていくために…議会議員の立場で全国各地で活動している面々が集いました。
アイキャッチ画像にありますように、本日は子どもの事故予防地方議員連盟(通称コドジコ)で初めて主催したAWARDの表彰式、そしてSafe Kids Japanの北村光司理事による研修会、さらには連盟の総会と…学ぶ→表彰→決める→動くを一気通貫で進めたような印象の一日になりました。品川区のきゅりあんにおいて開催された企画の、その内容をザックリと共有しておきます。
まず、最終的に全国18の自治体からご応募いただいた、AWARDの表彰式!
全国の自治体による優れた事故予防の取り組みを表彰・発信し、予防体制の強化を目指す企画です。創成期から参加させていただいていますので、当ブログでも活動を何度も取り上げてきていますが…コドジコは設立から6年目となり、現在では128名の地方議員が参加する大所帯になりました。
ちなみに!
未来を担う子どもたちを守るという目的を共有いただき、第一回目となる試みに参加くださった18匹の自治体ファーストペンギンの中には、岡山県津山市の名前もあったことを心から嬉しく思っています。企画趣旨をご理解くださったこども保健部、そして津山市教育委員会の取り組みについて、ご応募いただいていました。有難いことです。
冒頭では議連の顧問、自見はなこ参議院議員からビデオメッセージがありました。令和6年度は197名の子どもが不慮の事故で亡くなったという重い現実が共有され、こども家庭庁設立による縦割りを超える横串を入れる体制への期待などが語られました。また、私自身も令和3年に津山市議会で取り上げた節分の豆まきに関しては、議連のアクションがキッカケとなって保育園には出ていたが幼稚園には出ていなかった通知を出すようになった話など、制度や仕組みの改善への具体的効果にも言及いただけました。
司会からは顧問の一人であり会場にも足を運んでくださっていた弁護士の仙頭真希子先生をはじめ、今回のアワードの審査に当たってくださった先生方への感謝の言葉もありました。来賓としてこども家庭庁からもお二人の職員の方が駆けつけてくださっていました。残念ながら津山市の取り組みは受賞には至りませんでしたが、学ぶところが多い他の自治体の取り組み内容を改めて関係部局と共有し、さらなるブラッシュアップに繋げていただきたいと願うところです。以下、メモ書きを元にしているので超ザックリですが…受賞された自治体と主な取り組み内容を紹介します。
グランプリは大分県宇佐市!
園等の送迎バスへの置き去り防止の観点から全施設に装置設置し、使い方通知まで出して運用を定着化。
水泳授業ではバディシステム(二人組で相互確認→ハイタッチ)で行動レベルの安全を習慣化。
乳幼児事故予防教室の実施や、誤飲・誤嚥は実寸体感(誤飲バッジ/トイレットペーパー芯など)で家庭点検を促進。
指標(計画)を活用し、「家庭事故は予防するもの」という認識をデータで底上げ。
4自治体がグッドプラクティス賞の栄誉に。
・東京都多摩市
水泳授業の安全管理:民間事業者と教員が連携し、グループ別・少人数指導を運用。
家庭内事故予防:「にゃんとも子育てLINE」で月齢に応じた事故予防情報を配信。
学校現場の運用力と、家庭へのターゲティング発信を両輪で回す実装力が高評価。
・東京都品川区
登下校見守り端末「まもるっち」を小学生全員へ配布(区が全額負担)。
開始から20周年、23区で問題事案発生率が最も低い水準の一因に。
転入動機になるとの声も。
水難事故予防:水泳授業で官民連携+ライフジャケット活用。
ヘルメット購入補助:努力義務化を受け商品券で支援、約7,500件の申請実績。
交通事故防止冊子を全幼稚園・保育園等へ配布。
・東京都荒川区
家庭内安全:窓・ベランダの補助錠普及で転落防止に長い間取り組んでいる。
誤嚥防止:節分は豆を食べず紙を丸めた玉で代替し、子どもたちの楽しみと伝統を両立させながら安全を確保。
園バス置き去り防止:補助金活用での装置導入を周知徹底。
・長崎県大村市
かつてコドジコメンバーで聖地巡礼の如く現地を訪れて目の当たりにした、行政×NPOのEBPMで子どもの事故を予防するプロジェクト。
赤ちゃん訪問での継続啓発。
水辺安全:ライフジャケット無料貸出を展開。
受賞された自治体の皆さま、おめでとうございました!
どこに住んでいても、子どもの安心安全・命は等しく守られるべきです。
授賞式に続いて行われた研修会では、いつ、どこで起こるかわからない子どもの事故は“見守りだけ”では守れないものであるという話からスタートしました。講師は以前にもお話を伺ったことがある北村光司先生(Safe Kids Japan理事)でした。これもメモを元にしているので超ザックリですが…ポイントを軽くまとめておきます。
「見守り」だけでは限界がある。
人的警戒の強化だけでの防止は難しく、環境対策+テクノロジーの活用が鍵。
予防の方法が変わってきている
装置・設計・ルールにより“そもそも被害を起こりにくくする”アプローチへ舵を切るべき(例:置き去り防止装置、ライフジャケット活用、保育現場・学校での手順明確化)。
EBPM(エビデンス重視)で効果検証を回すことが不可欠。
特にライフジャケットについては実効性がデータで示せるからこそ、自治体や学校が継続投資しやすくなるとの話でした。津山市議会でも継続的に訴え続けてきてはいますが、泳力向上以前に水辺で遊ぶ際の必須アイテムとしてさらなる意識向上への働きかけが求められていると感じます。
仕組み化・制度化の必要性についての言及もあり、私たち地方議員の果たすべき役割を改めて突きつけられたような気もしています。実際のところ…啓発で「やってね!」と促すだけでは現実は進みにくいですよね。
救急搬送データなどについてもお話がありましたが、自治体レベルでの分析・活用する体制構築はそれこそ現実的には負担が大き過ぎて無理ゲーだと感じました。こうした根幹となる施策にはやはり国や都道府県レベルでの標準化・支援が必要だと考えています。たとえば「日常生活事故対策基本法」のような、こども基本法並みの横串を刺せる仕組みがあると前進が早いのでは…という提案も興味深かったです。
9年前の動画なのでエビデンスも古いものですが…Safe Kids Japanの基本理念が伝わる良い動画だと思うので、研修会の最後に紹介された1分動画を貼り付けておきます。見てる人少ないな…。
研修会後には議連の総会が開かれました。
規約の改正や予算についてなど様々な内容が審議され、新たな役員体制案も承認されました。私が知る中で最も自由な公明党議員、荒川区議会議員の菊地秀信会長からはこれまでの取り組みを2.0へとバージョンアップしていきたい旨の活動方針が示され、地方研修などもを拡充していく姿勢が打ち出され、さらなる活動効果の最大化に向けて、皆で取り組んでいこうぜって話になったところです。
ちなみに私自身も…今回は地域対策室長なるポストに就かせていただくことになりましたので、上にも書いたようにどこに住んでいても、子どもの命は等しく守られる社会の実現に向け、自治体間の温度差を埋める実務の横展開を進めていきたいというような意気込みを語らせていただきました。
インフルエンザ脳症により5歳で亡くなった愛娘・愛來(あいく・愛称くーちゃん)の死因は事故ではなかったわけです。
ただ私は、予防できたはずだと思っています。
自分と同じような思いをする人を一人でも少なくするためにも、本気で取り組んでいきます。一人ではなく、心許せる心強い仲間たちと地域を超えて連携しながら…そのために尽力していきます!今日も現地には来られなかったけど、オンラインで参加されたメンバーが沢山おられました。同志と呼べる議員仲間との繋がりは何物にも代え難い財産にもなっています。
私自身も皆にそう思ってもらえるよう精進します!
本日はこんなところで。それでは、また明日!




