パンフェスタ出店したら3万円もらえる?外郭団体が一部店舗だけに現金配布する仕組みは看過できぬって話。

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

今回も色々と言わせていただきました…12月議会の一般質問について、様々な反応をいただいているところです。

5者5様のツッコミ!12月定例会質問戦3日目にラストバッター登壇。市政の今に切り込む、ひらく節全開!

2025-12-03

質問させていただいた日のブログ記事内でも、改めて私自身の質問内容をメインに、まとめ記事を書くぞと書いていたこともありますので…特に熱量を持って質問をさせていただいた案件であり、「どーゆーこと?」とのツッコミも多く届いている二つのテーマについて、今日&明日に分けて、皆さまに考えていただくキッカケにしていただければという意図で…軽く記事にまとめたいと思います。

津山市の外郭団体である株式会社曲辰主催のパンフェスタと、津山城・城下町泊の契約企業であるバリューマネジメント株式会社を切り口に質した項目について。

まぁ、再質問以降のやり取りをご覧いただくのが、質問趣旨を理解いただいて当局の答弁の流れを把握していただき津山市の姿勢をご理解いただくには最も適切だと思いますので…例によって、当日の質問をまだ把握されていない皆さまにおかれましては…まずは本日取り上げるパンフェスタの項目の再質問が始まるタイミングから再生できるように埋め込んだYouTube動画を、ご確認ください!

津山産小麦を盛り上げよう、地域の魅力を伝えよう、そういう趣旨で実施されているのが「パンフェスタ」です。

うんうん…それはワカル。その趣旨にはむしろ大賛成。

でもね…やり方って大事ですよね。

どれだけ“良い話”であろうとも、足元がグラついてたら一気に信用が崩れます。そういう意図で、まず前提を改めて確認させていただいた上で、事実を確認し、現状改善を促す質問をさせていただいたつもりです。

パンフェスタは曲辰主催で、津山市と津山産小麦生産普及連絡協議会が共催に名を連ねています。協議会にも行政機関が名を連ねています。ここまでは「へぇ、民(かなり”公”が関わっている感があるけど)と官が協力して盛り上げてるんだね」って話だと思いますし、実際にそーゆー面があることは否定しません。ただ…問題はここから。

見えてきた“3万円”の構図

出店者に対して1店舗につき、3万円が支払われている。

11月末に開催された回で第5回だったわけですが…これ、第1回からずっとです。お金を払って、出店してもらっているわけです。

おかしいでしょ?

この種のイベントにはむしろ、出店料を支払っていただいた上で参加してもらうのが一般的です。それこそ、議員にならせていただく前には私自身も出店側として様々なシーンでも関わってきているので、よほどの理由がなければお金を渡すなどという形がとられることはないという実情は理解しているつもりです。

ましてや、津山市が共催として名前を連ねている企画。

公平性の観点からも大きな問題だと感じるが、どうなのかと質問させていただきました。答弁内容としては、商品開発費や地元食材調達への支援、出店を増やすため…という説明でした。

いや、そりゃ増えるでしょ。

3万円あげるのでパンを売ってくれって言われたら出店が増えるのは必然で…もはや“成果”というより“仕様”です。

成果のロジックも雑な印象

曲辰の津山産小麦の取り扱い量が増えた。市内パン店の出店数が増えた。来場者も多い。好評…その数字は理解しますが、でもそれって、パンフェスタとの因果関係が本当に検証されてるのかという話です。されているわけがないので、それを尋ねるような意地悪なことはしませんでしたし、当然ながらダメだろオイと突っ込むこと自体は目的ではなく手段で、現状改善が目的です。にぎわい創出には一定の効果があることも否定する気はないし、退場者が喜ばれていることも事実だと思いますので、企画そのものを完全否定する気はありません。

ただそもそも、こうした数字が「増えた」だけで…公金を出店者に配っていることを正当化するのは、ちょっと無理筋じゃないでしょうか。

さらに根が深いのは、曲辰は、実質的に津山市がほとんどを出資する外郭団体であるということ。

外郭団体が、市が共催するイベントにおいて、市内の一部のパン屋さんにだけ3万円を支払っている。

これが市内の全てのパン屋さんに声を掛けていれば、まだ一定の理はあると思いますが…していないわけです。

出店者だけが3万円受け取っていることを、他のパン屋さんや市民に胸を張って発信できるの?

ここに尽きると思っています。機会の平等の確保の重要性を訴え続けている身として、こうしたやり方には、私はどうしても引っかかるのです。

イベントの趣旨自体は否定しませんし、津山産小麦の価値を広めたい気持ちも理解します。しかし、公共性の高いイベントで、公に極めて近い団体が、特定の出店者にお金を配るという構図は、公平性・機会の平等・公金の使い方の観点から、私が妥当性・正当性を感じられるものではないということです。

こんな支出を、払い続けるわけにはいかない。

最後には市長に、「おかしいと思わないのか。あり方を改める考えはないのか」と所見を求めました。市長のご回答は是非、動画でご確認ください。

読者の皆さまに考えていただきたいこと

地域でのイベントを応援したい気持ちは私も当然に持っています。

ただ津山市が関わる以上、ルールが必要です。

出店者支援の基準は明確化されているのか、透明性の確保された事業になっているのか、収支と評価の見える化は図られているのか等々を固めないまま…「好評だからOK」でこのまま継続していて良いのか。もちろん、直接の運営は曲辰によるものですが…事実上、津山市の公金が使われていると言って良い事業だと思います。

このやり方、皆さまはどう思われますか?

ご意見、ご感想等…お気軽にお寄せください!

改めて書いておきますが事業自体を否定する気はありません。当然ながら出店されているパン屋さんを貶める意図などありません。むしろこの事業へとお力添えいただき感謝していますが…その機会はこの事業の性格上、津山市内の全てのパン屋さんにないとダメでしょということを、運営側に対して言っているだけです。

出店者には一切、非がないことです。

現在のようなお金を配るようなやり方をせずとも出店してくださる協力事業者さんが増えるように関係各位に頑張っていただいて、事業継続していっていただきたいと思っています。

アイキャッチ画像は3万円と言いつつお札が4枚ある上に、10000じゃなくて1000になっているし…まぁツッコミどころがありますが、ここは許してあげてください。作り直すのが面倒くさいだけなんですけどッ!

本日はこんなところで。それでは、また明日!

三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。