大人の責任とは?「夏休みは天国だった」の反動が命を奪う…9月1日問題、長期休暇明けのリスクを知って!

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

以前にも書きましたが…9月1日は統計的に見て、子どもの命が最も危険に晒される日だと言うことが出来ます。

9月1日は子どもの自殺が最多。命さえあれば何とかなるのではなく、命がなくなるともう、何もできない。

2022-09-01

毎年、夏休みが明ける9月1日前後に、子どもの自殺が急増することをご存じでしょうか?

上に貼り付けた3年前のエントリーでも触れていますが…実際に、文部科学省の調査(1972〜2013年の18歳以下の自殺データ)によれば、8月31日には92人、9月1日には131人、9月2日には94人 の子どもが自ら命を絶っていることが明らかになっています。これらはデータとしては古いものに準拠していることになりますが、近年のデータを参照してみても、自殺者が増加傾向とにあることや長期休暇明けに多いことは見て取れると思います。

また以下のデータは令和6年中における自殺の状況(厚生労働省自殺対策推進室 警察庁生活安全局生活安全企画課)より使わせていただいています。

いずれにしても、こうした「9月1日問題」は、長期休暇明けの子どもたちが学校に戻る心理的ストレスが、自殺の大きな要因になっていることを示唆しています。

なぜこの時期に増加するのか。複数の要因が指摘されていますが、背景にある大きな要因は大人でも容易に想像がつくと思います。

”休み明けの壁”です。

休み明けの心理的負担は例えば(仕事に行きたくないなぁ〜、もっと休みが続けば良いのに…)といった軽い気持ちと、実は同じものだと言えるでしょう。長い休暇で解放感を味わった子どもたちにとって、学校生活への再適応は大きな壁となり得ることを、教職員の皆さまだけでなく私たち保護者の一人ひとりも知ってく必要があると考えています。一例として、少し古い記事ですがいじめの被害を受けた当事者生徒が「夏休みは天国のようだった」と語ったという報道(原文英語)が見つかりましたが…私自身、当事者支援に向き合う中で、同様の表現を聞き、反動が重くのしかかる実態を目の当たりにしたこともあります。

自殺の動機としては、学校でのいじめ、学習の遅れ、進路への不安などが上位に挙げられており、夏休み明けの9月だけでなく、4月(新学期)や5月(ゴールデンウィーク明け)にも自殺者数の増加傾向が確認されています。つまり、長期休暇明けや新たな学期のスタートは、子どもにとってリスクが高い時期だということは、厚生労働省だけでなく文部科学省においても認識している”事実”なのです。

だからこそ、そこには効果的な対策が必要です。

現在の津山市で、効果的な対策がとられているか、十分な施策が講じられているかと言われれば、議会でも取り上げ続けてきている通り…答えはNOです。こうした事実を踏まえ、水面下で動いていることもありますが、様々な形で、できる限りのアプローチを講じていく必要があります。今回の9月議会では具体的な状況改善策の提言を含め、しっかりと姿勢を質していくつもりでいますので、ご注目ください。

そして、日本全体としてさらに深刻なのは、こうした傾向が続いているどころか悪化している点です。

速報値が出た段階で当ブログのエントリーでも触れましたが、厚生労働省の統計によると、2024年には小中高生の自殺者数が529人と過去最多を記録しています(速報段階の数字+2人)

日本全体の自殺者数は減少傾向にあるにもかかわらず、子どもの自殺は逆に増えている。

これは大人として、そして社会全体として非常に真剣に受け止めなくてはならない異常事態です。

文科省でも「学校や地域、あるいは家庭において、児童生徒への見守りの強化や、児童生徒向けの相談や講演等の対応を集中的に行うことは効果的であろう」と発信しているわけですが、現場の対応は、まだまだ不十分と言わざるを得ないことは現状が物語っています。リスクが高い時期に合わせた取り組みが限定的であることや、地域差・個別事案への対応不足…画一的な対応しかなされていない状況があると痛感しています。

相談体制の弱さが最大の問題だと感じています。

子どもたちが安心して、相談できるような…心理的ケアを任せられる専門スタッフが揃っているような体制は、津山市だけでなく全国的にもまだまだ整っていないからです。十分な体制は整えられないまでも、できる限りのラインをできる限り引き上げていくことが肝要。

自殺者の統計データは単なる数字ではなく、一人ひとりの子どもたちの命の重みを示すもの。臓器提供の話をさせていただく際にもしばしば言わせていただくことでもありますが…何人と表現するよりも、何名と表現すべきだと考えます。一人ひとりに名前があり、愛する家族や友人などが必ずいるからです。失われた命の、一人ひとりの数字の裏に、その周囲の何人もの方々を含めたかけがえのない無数の気持ちがあることを、私たちは決して忘れてはなりません。

学校や園など…「行きたくない」という声であっても、否定せず、受け止められて寄り添える社会でなければならないと思われませんか?

津山市でも、教育や保育の現場・行政・地域・家庭などが連携し、この危機に正面から向き合う必要があると思っています。そして実は大人にも同様の問題があるわけですが…それはまた別の話として議論し、改善していく必要があると考えています。未来を生きる子どもたちを守ることこそ、私たち大人の最大の責任です。

子どもたちの命を守るための現状改善に向け、しっかり動いていきます!

本日はこんなところで。それでは、また明日!

三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。