会派視察3日目は佐賀。伊万里市民図書館の圧倒的協働力は最早畏怖対象!木寺智子議員のアテンドにも感謝。

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

会派視察3日目のメインは佐賀県!

ただスタートは二日目の夕刻から…まずこれは日付としては前日20日の話になります。

遠藤教育長も爆笑?視察で奇跡の体験…ひらくマが熊本市の長期欠席学習支援フレンドリーオンラインに登場!

2026-01-20

午前中のフレンドリーオンライン現地視察&体験(?)、午後からの市役所での防災教育の学びと遠藤教育長との対話を経て…視察を終え、後ろ髪引かれつつも熊本市を後にしました。熊本市は議連メンバーとしての勉強会などでも訪れていますが、ライフワークである移植医療の啓発推進活動の一環としても、2024年には市民公開講座に登壇させていただいたりと何かと縁がある印象があります。議場や当ブログでも何度も取り上げてきていますが…特に教育委員会の取り組みには注目し続けているので、また来させていただくことがあるだろうなと思いつつ、次の目的地である佐賀県へと移動ししたのでした。

伊万里市を訪れるためです。

ここの移動だけがちょっとだけノンビリできる時間でした。

いつも冷静な(?)田口さんですらテンション上がってしまう感じの車両デザイン。

好き。

もっと好き。

新幹線、特急と乗り継いで移動。

有田駅で乗り換えの時間が空いたので、ちょっと一休み。

器が違うと味も違いますな!

そして松浦鉄道に乗り換え。

何かいるぞ…。

線路は続くよどこまでも。

…と思ったら、意外とすぐに途切れていました。

伊万里駅到着後、真っ先に目に入ったのがコレ。

手のひらサイズではありませんよ!

ホテルにチェックイン早々、お土産自販機が気になる二人。

晩御飯は旧知の伊万里市議会議員、木寺智子さんお気に入りのコチラで。

個室での飲み放題・食べ放題で4,000円は破格!

木寺議員には雨の中、車も出していただき…大変お世話になりました!

ゆーても朝御飯は食べるよねぇ…どう考えても食べ過ぎたけど。

そんなわけで前日入りした伊万里市でお邪魔したのが、伊万里市民図書館さんでした。

”市民図書館”とは飾りだけの言葉では決してなく、その名の通り…市民の皆さまの手によって設立され、そして運営されている…市民の皆さまにとって非常に身近な公共施設であり、多くの皆さまが誇りに思われている場所なのだということを、ホテルから現地に向かうタクシーの運転手さんのお話からも感じました。

子ども連れでゆっくりと一日を過ごせる図書館が欲しいというママさんたちが中心となって立ち上げられた「図書館づくりを進める会」の皆さまらによる市民運動などを経て、1995年に誕生した伊万里市民図書館。もはや決して新しい施設だとは言えませんし、例えば先日訪れたカニミライブ図書館のような旧来とは全く異なるアプローチの図書館ではなく、施設そのもので比較するならば、同じ佐賀県内の武雄市図書館のような華々しさは、大変失礼ながら”ない”と言えるかもしれません。

それでも、圧倒的に素晴らしい図書館でした!

全国から視察が絶えないこともよく理解できましたし…何しろ多種多様なアプローチにより単に人が本と出会う場所を提供するにとどまらず、人と人が出会い、交流する場となっているわけです。その仕組みと工夫の数々は、つい一昨日訪れたばかりの都城市立図書館の姿勢に相通じるものがあると感じました。また、多額のお金を費やすことなく真似ができるに思えながらも他のまちで同じような取り組みができていないことは…市民の皆さまの意識の高さが非常に素晴らしいからだということの発露でもあるよなと感じたのも事実です。

わざわざ中山議長みずから図書館まで歓迎挨拶に来てくださいました。

ウチからの挨拶は当然、会派代表を務めてもらっている白石議員…ただ少々緊張の様子。

…だったので、公務が忙しいから帰ると言われている議長を捕まえ、無理やりに記念撮影していただくなど、いつも通り場を暖める役を担いました。

その後、本格的に視察スタート!

もともと館長を務められていたのですが、雇用の関係で役職名としては現在、統括管理者となっている鴻上さんをはじめ、図書館サービス係としてレファレンスのプロフェッショナルだと木寺議員からも伺っている中村係長にもお話を伺いました。事前に送らせていただいていた質問に加え、当日お話を伺っての質疑にも真っ直ぐにお答えいただきましたし、何しろ当初は11時半までというスケジュールになっていたのですが、私たちさえ良ければということで非常に丁寧に案内・対応くださり、1時間近く長くご対応くださったことに、心より感謝しています。

鴻上さんの図書館愛溢れる現地案内も最高でした!

伊万里焼の好きなカップを選んでコーヒーを飲みながらの座学という神サービス!

ど・れ・に・し・よ・う・か・な…半ば故意ですが決断の”遅さ”を発揮。

チョイスで性格がわかるとか…私は金のバックルにも突っ込んでいただいていたので、デーハーなやつで。

午年ってことで、年男の私が飛躍しないわけがありませんね…頑張ろう、全国の午年諸氏!

図書館の自由に関する宣言を入り口付近に掲示している図書館は珍しくないけれど…図書館設置条例の第一条を同じように掲げているケースは初めて見たような気がします。そしてここに伊万里市そして市民の皆さまの姿勢が表れていると言えるでしょう。

毎度ついつい、こうした施設内での撮影許可証は私がいただいてしまいますが、そうなると自分自身の写真が少なくなっちゃうのよね。

ついさっきまで誰かが借りていた(≒人気がある?)本がわかるってのも興味深いですね。多くの棚にこのコーナーがあるので、スタッフさんとしても本を戻す際に管理しやすい。

オーソドックスなようでいて、非常に考えられた本の配置がなされている印象でした。

萩尾望都特集は超読みたいですねぇ…借りたかったです。

こちらも、つげ義春の絵が目に入り思わず立ち止まり「借りたい…」と声に出してしまい、先方の職員さんに笑われる。

本題とはズレる気がしますが…イラストも上手な作品がたくさん!

焼物の郷、伊万里の図書館らしく…ろくろの台木や焼物の釉薬の原料となるのがイスの木(擬木)がシンボルツリーとして存在感を放っています。

その傍にはグランドピアノが…弾きたいけど弾いている場合じゃない。ちなみにこちらの図書館には専属の合唱団があるのです!

焼き物の街らしいネーミングのこちらの入口を入っていくと…?

「何じゃコリャ!」となること請け合いの秘密基地感に満ちた、暗くなると天井に天の川が流れる素敵な部屋です。毎週”お話し会”が催されているそうです。

陶器を焼くのぼり窯をかたどった階段状の空間が、私たちを優しく包む…。

こんな風に…。

そして、こんな風…に…?

読み聞かせの会場としても、大人気だそうです。

ひらくマの読む、あるくくま。しかし誰も聞いちゃいない(視察中なので当たり前)。

ここ、メチャクチャ素敵な場所だなと思いました…半分地下になっているわけです。言うまでもなく、設計段階でアイデアがなければこんな部屋はないわけですので、この部屋一つとっても皆さまの思いの結集した施設だなと改めて強く感じました。10年近い市民運動と議論の蓄積の上に“市民が勝ち取って生まれた図書館”であることがよくわかる場所でもあったということ。

往時の伊万里の図書館は、狭く小さく、十分とは言えない環境だった…そこから「こんな図書館にしたい」という理想像を、市民が時間をかけて描き、学び、議論し、行政と協働してつくり上げていったわけです。まだまだ”協働”なんて言葉が市民権を得る前の話(だって昭和やで!)で…この誕生のプロセス自体が、すでに図書館の性格を決めてしまっているという話なのかなと思ったわけです。

伊万里市民図書館は建物より先に市民の合意と意志があった…ここがまず多くの図書館と決定的に違うのかもしれません。

さらにその市民参画が開館後も続くどころか、むしろ深化しています。

象徴的なのが、市民団体「図書館フレンズいまり」の位置付けです。新図書館の開館とともに解散した「図書館づくりをすすめる会」が前進となるこの団体、よくある単なるボランティア団体ではないわけです。図書館のイベントに”手伝い”として入るのではなく…企画段階から関わり、場合によっては資金面でも協力し、諸々の実行委員会等の中心メンバーとして動いているとのこと。

協力するけれど、それだけでなく言うべきことを言う。要するに行政の下請けでも便利な応援団でもなく、対等なパートナーとして、図書館の運営や方向性に関与する方々がいるということ。ここまで明確に市民が運営の構造に入っている図書館は珍しいからこそ、評価され続けているのでしょう。

館内には図書館フレンズいまりの皆さまのための専用スペースまで!

特に刺さった部分で、徹底しているなと感じたのが…補助金等に関する姿勢の話です。

フレンズいまりをはじめ…図書館を支える市民団体の皆さまは、基本的に行政から補助金を受けないんです。

その理由がメチャクチャにストレート豪速球で…お金を貰ってしまうと対等に物が言えなくなる。どうしてもどこかで配慮や忖度が生まれることになるので、それは団体の矜持として避けたい…そういった趣旨でした。

あっぱれひらくマを貼らざるを得ないでしょ!

だからこそ、自分たちの活動は自分たちで稼いだ収益で回すという姿勢を徹底されているわけです。行政側もそもそも「補助金を出して丸め込む」みたいな発想をしないわけです。

これは誰がどう見ても、簡単に言うと「理想的な状態」ですが…持続可能性や実際の多くの自治体での運用を見てみると…ほとんど逆と言って良い状況があると思います。

津山市でもクレクレ言われることは多々ありますが…こんな発想で何かをやりたいって話は聞いたことがない。

これが30年続いているのが伊万里の現実で、理想を”制度”として成立させ、”文化”として定着させているのが伊万里市民図書館の凄さ…と言うか、もはや恐ろしさに近い畏怖の念を抱くレベルの話なのです。

例えば市民団体の一つ…布絵本等を制作されている”てんとう虫の家”の皆さまなど…あまりにも作品クオリティが高過ぎて、この種の話にありがちな著作権問題も著作権者が許可をくださることで円満解決し、現在も新作製作中というとんでもない活動をされています。館内に掲げられた大型タペストリーの出来と言ったら…ヤバいヤバいと一人で連呼していました。

制作現場にも潜入!

アイロンなど何台も使うことがあるので、コンセントも多数。

ちなみにこちらも伊万里焼で装飾が。

こちらで布の脱色作業など行うとのこと。これも図書館の一角です。

大型の展示も可能。

展示室なども基本、全て無料で利用できるそう…図書館サービスは無料でなければならないとの哲学が浸透しているそうです。

こんな素敵なホールも!

無料で使えるってヤバくない?

毎週映画上映があったり、人形劇などでも使われているとのこと。

もちろんコンサート会場としても人気があり、音響も良いとのことでした。

カーテンを開け放つとこのように開放的ですし、夏には窓を開け放してのコンサートなども行うことがあるとか。

座席の座り心地も良かったです!

壁などの石づくり等にもこだわりが感じられるし、随所に伊万里焼が!

伊万里市の図書館は指定管理にしておらず、直営です。

その理由も過去の教育委員会での検討も踏まえながら説明していただきました。図書館には教育機関としての使命があり、専門性が必要(特に司書職)で、短期契約中心になる指定管理等の運用は人材育成・継続性に不利であるとのこと。そして何より伊万里市民図書館は市民協働が前提なので、指定管理には不安があると言うよりも、直営で市民の皆さまと共に運営していくのが当然であるという姿勢が貫かれてきているようでした。これは素直に凄いなと思う一方で、伊万里でないと導き出せなかった正解(要するに津山市や他では簡単ではない)だと感じます。

図書館業務のリアルも語られていました。外から見ると静かで、何ならノンビリして暇そうに思われるかもしれないけれど、実態は毎日の貸出・返却・配架に加え、利用者対応、年間計画等の立案、資料選定、レファレンス対応、システム運用の諸々、外部機関等との連携・調整などなど…やらねばならないルーティーンだけで普通にパンパンです。そこに講演会や読書会みたいなイベント等を入れようとしても、職員だけでは物理的に回らないわけです。

だからこそ、図書館フレンズいまりのような”企画も人手も担う団体”との協働構造が効いていく。

図書館が市民活動の舞台になり、市民活動が図書館の機能を拡張するわけで…ここはまさにWin-Winの関係性になっているようです。


他にも見所は山盛り…特に、以前津山市での充実を訴えた”りんごの棚”伊万里の特産品の一つである梨をモチーフに”いまりなしの木コーナー”とされていた点には好感が持てました。

伊万里市民図書館の30年の歩みには津山市立図書館のこれからを考える際はもちろんですが、図書館以外の公共施設や事業のあり方を考える意味でも大いに参考になる点が多々あったように思います。そして少しだけ二人でお話しさせていただいた中村係長が、津山市立図書館のことも素晴らしい取り組みをしている図書館だと知ってくださっていたことは、自分のことのように嬉しかったです。

こうして各地で図書館に行きまくる私ですが…津山市立図書館が足りていないとは思っていません。

ただ、もっともっとポテンシャルを発揮していっていただきたいですし、アルネ津山の今後を考える上でも大切な話だとも思っています。

そして実は下の写真にも映り込んでいるのですが…特別委員会が終わった後に昨夜に引き続き、木寺智子議員が駆けつけてくれたのです。さらにランチ場所の提案&案内いただいた上に、用事を済ませたのちにまた迎えに来てくれて有田駅まで送ってくれたりと…本当に至れり尽くせりのおもてなしに大感謝!

伊万里市民図書館の皆さま、伊万里市議会事務局の皆さま、木寺議員…お世話になり、本当に有難うございました!

オススメの良い感じの喫茶店(2Fはライブハウス)でのランチも美味しかった(あたしゃ朝食べ過ぎて満腹ゆえホットケーキ&コーヒーでしたが…)し、ママさんも素敵な方でした。昨日は雨が降っていたために行けなかった有田駅周辺を少しだけ散策。気になる自販機を見つけたんだけど…白石田口は買えたのに私の番での品切れで、まさかの涙を飲みました。

そしててんとう虫の家の皆さまとは個人的に仲良くなり、新作完成の際の再訪を約束させていただいているので…また5年後くらいには訪問させていただき、この目で拝見せねばなりませんな。

伊万里市の皆さまはとて温かかかったです…大変お世話になりました!

それでは本日はこんなところで。また明日!

三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。