やっぱりトイレは超大事。午前は議案説明会、午後は津山観光ボランティアガイドの会の皆さまと出前懇談会!

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

本日もまた…午前中は開会が来週に迫った12月定例会の議案説明会、午後は津山観光ボランティアガイドの会×津山市観光振興議員連盟の理事メンバーによる”出前懇談会”の形式をとった意見交換会という、なかなかボリューミーだった一日の活動報告記事です。

午前:議案説明会で見えた「お金と将来」の話

議会開会に向けて、執行部から主な議案の説明を受けるのが「議案説明会」です。今日の会の中で触れられた話の主なものについて、議案に限らず報告事項も含めて共有しておきます。

1.市長選と同日実施の「市議会議員補欠選挙」予算

来年2月に予定されている津山市長選挙に合わせて、市議会議員の補欠選挙も同日実施する方向ということで、そのための経費を補正予算として計上。政岡あきひろ議員の逝去に伴って、欠員となっている一人分の枠を巡る選挙になります。投票用紙やポスターの印刷、投開票所で働いてくださる皆さまへの謝礼や残業代などなど…選挙は民主主義の根幹ですが、もちろんタダではできないわけです。同日にまとめてやることで、お金も手間もダブルでかからないように工夫しているという説明でした。

約2,000万円掛かります。

2.第3次補正予算:福祉から道路、災害復旧まで「今年やっておくべきこと」

もう一つの大きなテーマが、今年度の第3次補正予算。

細かい数字は省きますが、ざっくり言うと11.5億円規模の増額。

障害福祉のサービス増、保育園の運営委託料見直し、ワクチン接種手数料の増額、農業・畜産への支援(飼料高騰対策など)、企業立地支援や中心市街地の“未来ビジョン”づくり、道路・通学路・交通安全施設の整備、豪雨災害からの復旧工事、食肉処理センターや水道事業など、特別会計・企業会計の見直し…といった内容が詰め込まれています。

全ての資料は公式サイトにおいて、実際に議会で上程された後(11月25日以降)に公開されますので、興味がある方はご確認ください。

要するに、「今年度中にちゃんと手を打っておかないと、住民生活に影響が出るところ」「来年度以降の工事などを前倒しして、仕事の平準化と安全確保を図るところ」に、お金と人手をしっかり回しますよという話だと理解しています。

3.財政ローリング:ふるさと納税は好調、でも“未来はバラ色”ではない

毎年アップデートしている中長期の財政計画の見直し報告(ローリング)もありました。これは極めて重要なデータの一つですので、またしっかり読み込まないとなりませんが、ふるさと納税は、実際かなり好調で、市税や地方交付税も、前回の見通しよりは少しマシになっています。ただそれでも、実質単年度収支はプラスマイナストントンギリギリに近い状況が続く見込みで、貯金(基金)を取り崩しながら何とかやり繰りしていかねばならない状況に変わりはありません。

地道な行財政改革を続けないと、いずれ首が回らなくなるという現実が改めて示されたと思っています。

4.美作大学の公立化と、市民意見募集の“スピード感”

個人的に特に重く受け止めているのが、美作大学の今後について。先だっての記事で書いたので詳しくは触れませんが…津山市では現在、有識者会議の報告書を公開した上で、市民や通勤通学者から意見を募集していますが、その募集期間がかなり短いのが気になるところ…。

そもそも、意見募集していること…知ってる?

有識者会議からも「慎重かつ十分な議論を」と言われているのに、実質2週間程度しか意見募集の期間を取らないないのはどうなのよ…という問題意識から、「12月議会までに、とりあえず一回区切りをつけたいだけに見えてしまわないか?」と率直に問いかけました。

担当課からは、まだ市としての最終方針は出していないこと…まずは報告書をオープンにし、意見を聞く“第1段階”だということ…今後も議論は続けていくつもりだということなどの説明がありました。

大きな決断ほどプロセスの丁寧さも問われますので、引き続き、注視していきます。

5.中心市街地ビジョン・グリーンヒルズ遊具・最低賃金・不祥事…

他にも、20年スパンで描く中心市街地まちづくりビジョン(案)とパブリックコメントの実施、グリーンヒルズ津山に整備中の年齢や障がいの有無にかかわらず遊べるインクルーシブ遊具の話、最低賃金引き上げと公共工事の設計単価・現場賃金への反映はどうなっているのか、職員不祥事を受けたチェック体制の見直しと再発防止策について等々…様々な話がありましたが、これらは全て…12月議会への序章であるはず。

本会議での議案質疑・一般質問(12月1日〜)と、委員会審査(12月8日〜)にご注目ください!

さて、午前中だけでお腹いっぱいな情報量でしたが…この日のメインディッシュは、まだ続くんですねぇ…。

午後:観光ボランティアガイドの皆さんと語った「現場のリアル」

午後も午前中と同じ会場である全員協議会室において、津山観光ボランティアガイドの会 × 津山市観光振興議員連盟の理事メンバーによる意見交換会が開かれました。津山観光ボランティアガイドの会からのリクエストをいただき、出前懇談会という形式をとって実現した会でした。役員クラスの皆さま7名が参加され、津山市議会からは連盟副会長の正岡大介議員を座長に、上山はるうみ議員、金田稔久議員、広谷桂子議員、そして私の5人が参加しました。

誰かに命じられたわけでも給料が出るわけでもないのに、「津山が好きだから」「自分たちで学んだことを、まちのために活用したいから」という理由で、日々お城や町並みを案内してくださっている、現場に立ち続けている方々です。自己紹介のたびに「津山が好き」「観光が好き」という言葉が出てくること自体、尊いことだなと思いました。ちなみに議員側も「津山生まれ津山育ち」「一度外に出てから戻ってきた組」「他地域から流れ着いて30年超」などなど…背景はバラバラですが、同じ方向を向いているなと感じた自己紹介タイムでした。

すぐさま意見交換に入ったのですが…出てきたご意見は、どれもリアルで、耳が痛くなるものも多数…。

団体客が食事する場所がない、市外のドライブインで昼食を済ませてしまう問題
→ まちなかで大人数を受け止められる食事場所が少なく、津山市にお金が落ちる仕組みが作れない
トイレが休館日には一緒に閉まってしまう、その他のトイレも鍵が閉まっていることが多い
→ 観光客がトイレ探しでウロウロ…トイレ難民発生
城下町エリアに高い建物がどんどん建ってしまうのではないかという危機感
→ 「高さ制限の条例で、城下町らしい空を守れないか」条例制定へのリクエスト

…などなど。どれも「そんな細かいことを…」で片付けてしまえばそれまでですが、観光って、こういう“細かいこと”の積み重ねだよな…ということを、改めて突きつけられた気がします。

何しろ私、前職は鏡野町の観光協会スタッフですしね!

皆さまが口を揃えていた点の一つに…”もっと津山を発信して問題”がありました。ガイド中に「こんな立派な城跡があるなんて知らなかった!」「どうしてもっとアピールしないの?」と驚かれることも多いそうです。

さらにもう一つ…議員にならせていただく前から提案しており…議場での質問の中でも取り上げたことがある、鶴山公園の入園料が安すぎる問題についても、皆さまと意思統一が図れる部分が大きく、今後も意見交換を行いながら進めていこうというような雰囲気で会が終わったことを心強く感じています。

下は議員にならせていただいて2回目の質問…懐かしい!

まとめ:午前&午後のキーワードは「現場」と「仕組み」

こうして振り返ってみると…午前と午後の話は別物のようでいて繋がっているようにも思えるのです。

午前は補正予算や財政計画等々、“お金と仕組み”の話
午後は食事場所・トイレ・高さ制限・PR不足など…“現場の肌感覚”の話

どちらか一方だけでは、まちは回りません。

現場で汗をかいている人たちの声を、どうやって「予算」や「条例」や「計画」という“仕組み”に落とし込んでいくのか?

ここが議会と行政の腕の見せどころだと改めて感じた一日でした。「財政が厳しいから」「制度上難しいから」と言い訳を並べるのは簡単ですが…それでも、今すぐできる小さな改善、少し時間をかけてでも取り組むべき中期的な挑戦、県や国、周辺自治体を巻き込まないと動かない大きなテーマを正確に仕分けながら、丁寧に説明もしていきつつ、一つずつ、少しずつでも前に進めていくしかないのです。

ボランティアガイドの皆さまには、またこうした場を持てたらという趣旨のご挨拶をさせていただいたところ…多くの方が大変好意的に受け取ってくださいました。日々のガイド活動と、津山愛溢れるご提案の数々に心から感謝です。

ご参加くださった皆さま、有難うございました!

比較的、年輩の皆さまが中心メンバーでしたが…元気な先輩方に負けないように、私自身も益々頑張っていかねばと思える時間でした。

本日はこんなところで。それでは、また明日!

三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。