コドジコの仲間達と学ぶ、ピッコラ・ファミリアのグリーフケア&京(みやこ)あんしんこども館の事故防止!

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

昨日のエントリーでも書いた通り、津山市の朝は中心部でも僅かながら積雪があり、朝はかなり冷え込みましたが…そんな状況の中、本日は当ブログでも何度も紹介してきた子どもの事故予防地方議員連盟(通称コドジコ)の活動の一環で、東大阪市と京都市を訪れています。

こっちも寒いけど、津山よりは全然マシやな…。

東大阪市では女性とママのためのグリーフケアサロン、piccola famigliaを運営されているNPO法人、ピッコラ・ファミリアの皆さまにお世話になりました。

グリーフケアとは…大事な人との別れなど、大きな喪失感を覚えるような出来事を経験した方々へのケアのこと。

当ブログ読者の皆さまの中には”天使ママ”という言葉を見聞きしたことがある方もいるはずです。流産・死産・子宮外妊娠・胞状奇胎・新生児死、人工死産などの理由で小さな赤ちゃんを亡くされた母親を指す表現で、私の妻を含め…私の周囲だけでも私が知る範囲だけでも何人もそうした経験がある方はおられます。こちらのNPOでは特にそうした方々へのサポートに、2014年から継続して取り組んでおられます。

一般論として…皆、みずから進んで自身の悲しみを発信するようなことはなかなかしないと言えるでしょう。そのため発露しづらいことではありますが…事実として、こうした忘れられない悲しみを抱えている女性は決して、少なくないのです。研修の中でも触れられましたが…日本産科婦人科学会や厚生労働省のデータによると、流産は7人に1人、死産は50人に1人の女性が経験しているそうです。

地上波のテレビでも発信されている内容なので書かせていただきますが…実際、ピッコラ・ファミリアの代表理事の大竹麻美さんご自身も、死産・流産の経験があるとのことでした。こちらの取り組みが紹介された関連記事のリンクを貼り付けておきますので、是非チェックしてみてください。

同じ経験をしているからこそ、当事者の気持ちに圧倒的に寄り添うことができるという部分は絶対にあることは、一般論としても理解を得られるものでしょうが…私は自身の経験からも知っています。そして当事者同士でないとどうしてもわかり合えない、分かち合えない部分も確かにあると、このテーマについて父親の立場で同じ経験をさせていただいた者として、強く感じています。

そうした同じような体験などの共通項を持つ人同士で支え合っていくこと”ピアサポート”と呼びます。ピア(peer)とは”仲間・対等”という意味であり、私が行なっている当事者支援もほとんどピアサポートと言えると思っています。

本日の研修は有料の内容だったこともありますし、詳細についての言及はこの程度に留めておきますが…たくさんの資料も頂戴しましたし、熱意と説得力を伴った事実ベースのお話と当事者の声は、公共の利益追求のために役立てねばならない内容でした。行政対応で傷ついた具体例などは、状況改善にすぐにでも役立てることができるポイントも満載でした。

実際にこうした趣旨の声を聞いているからこそ言えますが…津山市内にも間違いなく存在する、制度や仕組みのセーフティネットの網の目から漏れる形で取り残され、置いていかれていると言って良い、ケアやサポートが必要な方々に対する支援を進めていくため…自治体業務としてやれること、やるべきこと、やらなければならないこと、それぞれに思いを巡らせるだけでなく、具体的な動きとして自分自身が取り組まねばならないことを明確にさせていただける時間となったことに感謝です。

本日2月6日は…実は私自身にとって、こうした話を伺うにあたって、とても意味のある日でした。

大竹さんからは男性には男性のつらさもあることへの言及もあったことを心強く有難く感じましたし、自分自身が極めて残酷な厳しい現実に向き合わざるを得なくなった際に、グリーフケアの必要性を感じたからこそ、今も強い思いを持ってそこに取り組んでいるのは私も全く同じです。引き続き状況改善に努め、一人でも多くの方々の心が少しでも安らぐような、そんな役割を果たしていきたいと思っています。

京都市では、子どもの事故予防議員連盟の設立趣旨そのものにピタリと合致する取り組みを、何と20年以上前から行ってきておられるのです。その黎明期から現場の最前線で携わってこられ、現在もリアルタイムで稼働中で京都市ばかりか周辺自治体、府外からも利用者・来場者がおられる京都市子ども保健医療相談・事故防止センター、愛称・京(みやこ)あんしんこども館のセンター長を務められている長村敏生先生のお話をたっぷり伺いました。

大量のスライドを用意してくださっただけでなく、データに基づいてわかりやすくユーモラスにお話くださった内容も当然に学び多いものでしたが…それに先立ってご案内いただいたセンター内部の展示なども、20年も経てば生活様式なども大きく変化しているので、刷新する必要が出てきている部分もあるとも言われていたものの、大変に興味深いものでした。スケジュールの都合もあり、駆け足での説明と見学にならざるを得なかったため…もっとじっくりと拝見したいしお話を伺いたいと感じた点が幾つもありました。

こちらは一般見学も受け付けてくださっていますし、家族連れの訪問も大歓迎とのことです。市外からでも是非おいでくださいとのことでしたので、再訪必至かなと思っています。看護師・保健師の方が同行してくださり、展示内容の目的や意味について直接解説されるという至れり尽くせりで学べる、贅沢な時間を過ごすことができます。

こちらでも非常に多くのヒントをいただきましたが…最後に素晴らしいサービスを紹介させていただきます。私が12月議会の一般質問内で取り上げた、#7119(救急車利用の電話相談)や#8000(子どもの医療電話相談)などよりも魅力的で、これは何かあった際に相談させていただかざるを得ないでしょと思った、こちらの心強すぎるサービス

それは、病気等に関する無料電話相談。

センターの開館中であれば、医師が無料で直接リアルタイム電話相談に応じてくれるという…長村先生いわく恐らく現在は日本でここだけの、あったら良いな過ぎるサービスを提供されています。

本気じゃないと出来ない取り組み。

正直、あまりにも本気度が違うなと感じました。1960年以降、1歳以上で亡くなる子どもの死因の一位は、40年以上もの長きにわたり…”不慮の事故”であり続けていたのですが、その状況を変えるために本気で動いて来られた方々の覚悟と熱意に少しだけ触れさせていただき、自分たちも頑張らねばと思いを新たにさせていただきました。

近年、不慮の事故は死因の一位ではなくなっています(二位や三位ではあり続けていますが…)。

議員の最大の仕事は実際に暮らしをよりよく変えることに繋げるということだと思っています。願うだけでなく言うだけでもなく、実際に動いた先…しっかりと結果に繋げられるように、精進あるのみです。一連の視察研修終了後も、津山の仕事などの対応で予定が詰まりまくりで、その後も結局夜中まで仕事があり…お楽しみ、私の担当業務でもある(?)懇親会に参加できなかったことだけは心残りですが、有意義な一日でした。

本日はこんなところで。また明日!

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三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。

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