未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
昨夜、総務文教委員会の視察で訪れていた福岡から帰ってきており、本日は一日中津山市内にいました。朝から予定が詰まっていて動き回っていたものの…様々な意味で「連携」を考える一日になった気がします。
午前中は津山市総合教育会議を傍聴し、午後は津山圏域衛生処理組合議会の定例会。
全く別ジャンルの話のようでいて、実は深いところで共通しているように感じました。キーワードは「橋をかける」ということです。
教育の“橋”──幼児教育・保育と小学校の接続をどう作るか
津山市公式サイトによると、総合教育会議とは…教育大綱の策定、教育を行うための諸条件の整備、地域の実情に応じた教育、児童生徒等の生命または身体に被害が生じた又はその恐れがあると見込まれる場合などに関して、地方公共団体の長と教育委員会が協議や調整を行うために設置するもの、とあります。
ちなみに今回のテーマは「保・幼・こ・小が連携した保育・教育の充実に」というものでした。
幼児教育・保育と小学校教育の円滑な接続、文部科学省の掲げるいわゆる“架け橋プログラム”について、市長、教育長、教育委員の皆さまと、有識者(中国学園大学副学長、広戸小学校長、保育協議会長)が意見を交わしました。
「保育と小学校の接続」って聞くと難しく感じわれるかもしれませんが、要は…子どもたちが“園等から小学校に上がるときのギャップ”をどう埋めるか。そして、その架け橋を誰がどう支えるのかという話です。まぁ簡単に表現したからと言って問題の本質が簡単になるわけではないのですが。
まず時代の変化についての言及がありました。かつては幼稚園と小学校の連携・接続が主な課題でしたが、今は幼稚園が縮小し、保育所・こども園が増えているという状況があります。津山市でも、多くの子どもたちが保育園やこども園に通っています。どうやって乳幼児の保育と小学校の連携を作るのかが新しい課題でだと言えるという指摘です。
教育部門だけでなく、子育て部局も交えて議論を進めることが大事ってこと。
それはまさにおっしゃる通り。
つまり、子育て政策と教育政策の境界線を超えた連携が必要ってこと。
現代はまさに“教育×子育て”のハイブリッド時代と言えるかもしれません。これを正面から議論する場に位置づけたのが今回の総合教育会議だったのかもしれません…が、書いてしまうと結果としてそこまで踏み込んだ議論がなされたようには感じられなかったのも正直なところです。
現場からの報告として、園や小学校の先生方からもお話がありましたし、教育委員の皆さまなどからも様々な意見等が出ていましたし、ここで詳しくは書きませんが諸々の現実的な課題も共有されていたように思います。様々な発言がありましたが、概ね保育と小学校の段階の違いばかりに注目するのではなく、子どもたちの“学びの連続性”を意識して連携を考えることが大切だという趣旨だったと理解しています。もちろん違いについての話もかなり触れられていましたが、違いよりも繋がり、共通点にフォーカスすることが、まさに教育現場の連携を前に進める原点となるのではないでしょうか。
教育長から最後に、スムーズな連携のためには園等の側では小学校を、小学校側では園等を、もっと理解し合えるように努めることが重要であるという趣旨の発言がありました。例えば現場の先生同士の交流なども大切だが、双方とも忙しすぎる現状などにも言及があり、効果的・効率的な取り組みを進めていくためにも、オンラインやAI活用の積極的推進に触れられたことはポジティブに捉えています。
また、より丁寧に情報をしっかりと発信していく、より思いを聞いていくようなシステムを作らなくてはならないように考えていると言われたことも、常日頃からその重要性に言及し続けている身としては、大変に心強く感じたところです。ただ、やっていただかなくては意味がないので、実際に形にしていただけることを期待していますし…諸々合わせて12月の議会で確認させていただこうと思っています。
もうひとつの”橋”──津山圏域衛生処理組合議会10月定例会
予定があったので傍聴終了後、すぐに市役所を一旦出ましたが…午後からは再び戻り、津山圏域衛生処理組合議会の定例会に出席しました。こちらは教育とは違う分野ですが、これもまた「連携の現場」です。何しろ津山市から市長、副市長、会計管理者が出席するだけでなく、鏡野町長、美咲町長も出席される会議であり、鏡野町、美咲町のそれぞれの議会から選出された議員も出席するという、大切な地域連携の場なのです。
複数の自治体が連携して、し尿処理施設の経営・管理及びこれに付属する事務を共同処理共同で担うための議会です。
つまり、“行政の橋渡し”を担う仕組みとも言えます。
今回は、亡くなられた政岡哲弘議員の代わりに寺坂典子議員が加わったことで、議席指定が行われました。また、岡山県市町村総合事務組合の規約改正も審議されました。これは構成団体の減少に伴う変更、つまり組織再編です。人口減少時代の今、こうした広域行政の再構築は避けて通れないところかなとも思っています。
メイントピックとして、令和6年度会計決算議案の説明があり、審査が行われました。
ここで今さら掘り下げませんが…津山市の決算議案の委員会審査の際に、決算参考資料が充足していないことも理由の一つとして反対した私です。閉会後にも「反対するかと思った!」と某関係者の方から言われたように、実際に私は質疑を行うことや決算議案への反対も考えていましたが…今回は閉会後に事務局長に口頭で、来年度以降の資料充実をお願いするだけに留めました。総合的な判断の結果です。ただ、地方自治法が準用される一部事務組合の決算においても、第233条第5項の成果資料の添付は法で定められていることなのですから、明示していただかなくてはならないわけです。事務報告書はとてもそう呼べる代物ではないことは言わせていただいています。
🧾広域行政のこれから…ツヤマノミライはチイキノミライ
人口減少・少子高齢化は止められないわけで…今後、周辺自治体との協力関係をどう築いていくかが今まで以上に重要になっていくことは確実です。
教育でも、環境でも、「単独でできること」はどんどん減っていきます。
だからこそ、“連携のデザイン力”が問われていると感じます。言うまでもなくこうした自治体間での連携も大切ですが、昨日の福岡県古賀市訪問記事でも熱く書かせていただいたように、民間活力との連携、市民との協働、そうした考え方なくしては発展どころか現状維持さえ不可能であることを、私たちは”自覚”しなければなりません。私たち誰もに関係があることですからね!
すべての議案は原案どおり可決し、会議は滞りなく終了しました。こうした一部事務組合の議会は形式的な運営にとどまっている感も覚えていますので、空気を読みつつもブチ壊していくことが必要だとも思っています。この運営にも当然に税金が費やされているわけで…実は“地域のリアル”が詰まっている場だからこそ、より意味がある場にしていくために努めていきます。
ふたつの会議が教えてくれたこと
分野は違えど、どちらも「連携」や「繫がり」といった言葉で表現できるテーマを扱っていたと思います。教育現場では、保育園・幼稚園等から小学校へ…行政現場では、自治体から自治体へ…それぞれが行き来できる“橋をかける”ことが双方に求められていると言えるでしょう。
ただ、橋を作ること自体がゴールや目的ではありません。
その橋をどう渡り合うか、どう使いこなすか…それこそが、次の時代のまちづくりの鍵になるはずです。もちろん、橋そのものの構築にかかる問題や橋の維持管理の問題も忘れてはなりませんが、何が本質であるのかを見誤ることがないようにせねばなりません。
そして、人と人の間の橋こそが一番大事!
二つの会議を終えたのちの、会派ツヤマノチカラの3人でのミーティングなどを経て、そんな当たり前のことを、改めて実感した一日でした。また今日は初めましてやお久しぶりの市民の皆さまともお会いできる機会が何度もあった一日でもありました。夜にはLM推進連盟の定例会もあったのですが、今回はパスさせていただき、津山市での予定を優先させていただいた形です。
このところ、やらねばならないことが多過ぎ…週末の大阪での話の準備などが全くできていないのですが、自分自身に追い込みを掛けていきます!
本日はこんなところで。それでは、また明日!





