未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
本日は文字通り西へ東へ、色々と忙しく飛び回った一日でしたが…午前中のメインイベントは上水道通水90周年記念式典、午後のメインは教育委員会の定例会傍聴、そして夕刻に、久しぶりに津山市川崎のPORT ART&DESIGN TSUYAMA(旧妹尾銀行林田支店)を訪れたことかな…日記的内容になるけど、そのあたりの話を共有します。
「水」と「学び」。
どちらも、あまりにも当たり前に生活の中に溶け込んでいて…普段は意識されないけれど、止まった瞬間に一気に超困るやつです。そういう意味では水道はもちろんですが、教育も当然にインフラと呼べるものだと思っています。断水を想像するのは容易いでしょうが…教育もコロナ禍で一瞬止まった際など、日本中が混乱しましたよね。
津山市上水道通水90周年記念式典で、蛇口の向こう側を思う
市長、議長をはじめ関係各位…そして津山市議会からは建設水道委員会のメンバーが来賓参加している式典に、呼ばれてもいないのに部外者議員として傍聴扱い(?)で潜り込ませていただきまして…最後列に陣取ってパシャパシャさせていただいていました。
皆さまの挨拶が続いた中で、「世界で水道水をそのまま飲める国はごく一部」という話が紹介されました。
国土交通省の資料によると、日本を含めて9ヶ国しかない…って知ってました?
日本で暮らしていると、「蛇口をひねればそのまま飲める」が標準装備すぎて、有難みが薄れがちですが…実は私たちは、超ハイスペック環境で暮らしているわけです。
その“当たり前”を津山市においても90年もの間、維持してきてくださっているのが…24時間体制で設備を見ている人、見えないところで管路を掘り替えている人、災害に備えて地道に訓練している人…などなど、敷設された水道というインフラを支えてくださっている皆さまなわけです。
津山市議会からも議長より、昭和・平成・令和の3時代を通じて事業を守ってきた努力への敬意、気候変動による豪雨・渇水や地震リスク、施設・管路の老朽化、人口減少による料金収入の減少といった課題を共有しつつ、「次の100年に向けて、新たな一歩を」という前向きなメッセージが述べられました。
式典では動画なども用いて(せっかくなので広く市民の皆さまに公開すべき)、これまでの歩みも振り返られましたが…要するに…”一回作って90年使い続けた”のではなく、”90年間ずっと作り直し続けてきた”というのが実態です。
今、特に重くのしかかっているのは、老朽化した管路・施設の更新、地震などの自然災害リスクへの備え、人口減少で料金収入が減ること…という、多くの自治体が向き合う“三重苦”セットです。
「全国どこもそうだから仕方ないね」では済まされないのが…ライフラインのつらいところ。
津山市では、掘り返し回数を減らすために最新技術等も用いつつ、生活への影響を抑えた更新工事を行い、水質・安全性を守るための監視体制・点検体制の強化などに努めていることが紹介されました。かねてよりAI診断などは議会質問でも確認してきているポイントでもありますが、改めて12月議会の中でも触れようかと思っている別件もあるため、水道関連の質問も入れ込むことにもなりそうです。
令和9年度には新たなビジョンを策定予定とのこと。
次の10年…つまり上水道通水100周年、そしてその先を見据えて「どこまでを求めるか」「どう負担を分かち合うか」を、市民の皆さまと一緒に考えるタイミングがもうすでにやってきていると、私は思っています。
災害対応のデモンストレーションとして、給水訓練の様子も実演紹介されました。「もしも」の時の動きをイメージできる内容で…蛇口から出る水の向こう側には、人と仕組みと費用が詰まっているんだよなぁ…と、そんなことに改めて思いを馳せた時間でした。
来賓代表の皆さまによる記念植樹、水道局長の挨拶を経て全ての予定行事が終了。その後、会場だった小田中浄水場内の見学なども予定されていたようですが、私は市民相談対応の予定が入っていたもので泣く泣く断念しました。
その後、秘密のランチミーティング(?)などを経て…午後はまず、市役所議会棟の第一委員会室で開かれた教育委員会の定例会傍聴へ。こちらは「学びのインフラ」をどう守っていくか、というテーマが並ぶ場なわけです。
まずは教育長挨拶の中で2学期の学校の様子についての話があり、学習指導に加えて、校内の衛生管理・健康管理にも先生方が本当に苦労していることへの言及がありました。様々な面で成果が出ている学校もあれば、課題に苦戦している学校もあること…授業に入りづらい子ども、不登校傾向の子どもが相変わらず一定数おり、支援の必要性が高まっていることについても現場の実態が共有されました。
午前は水道の90年、午後は子どもたちの未来
続いて、小学校の統合と就学先の話。
先だって大きく報じられた清泉小学校を成名小学校に統合することに関しての話もありました。学校の廃止は、単なるハコモノ整理ではなく、「教育機関をどこに置き、どう配置するか」という基本方針に直結する重たい決定ですし…何より、母校がなくなることに対しての住民感情など、難しい面が多々あるテーマです。他のエリアでも現在進行形で問題に直面している実情もあります。
あわせて、「この住所ならこの学校」という就学指定を、保護者の申し立てで変更できる条件(指定学校変更許可基準)の見直しも示されました。統廃合の際、「1年だけ旧校に指定され、その後別の学校へ移る」といった、現実にそぐわない状況が起こることも想定されるため、基準の中に新たに「学校統廃合による場合」という条件を明記するという、具体的な対応策を講じるものです。こうした決定も、教育委員会の場で協議されているのです。
ま…ほぼ誰も知らないと思いますが。
教育委員会の定例会会議録は一応は公開されていますが、極めて簡易的な概要まとめですし、誰が何を言っているかはわからない上に、議論の経過などもほとんど把握できない内容なので…熊本市のようにYouTube中継することなど、何度も提案していますが全く変わりがないのは残念なことです。しかも今日、過去の会議録を確認しようとしたら不具合が生じているのか、非公開としているのか(?)見られないページが多々あったことについても、ここに書いておきます。
個人的に特に注目している不登校支援施策「学びの多様化」学級についての協議もあり、令和8年4月から、鶴山中学校内に設置される学級(校内教育支援センター)に通える対象となる子どもとして、津山市立中学校に在籍していること…本学級で学ぶ意欲があり、保護者の理解も得られていること…不登校や心身の不調、人間関係の困難など、いくつかの条件のいずれかに当てはまること…などの条件が示されたところです。
「その他、教育委員会が特に必要と認めた者」という項目も入れることで、県立中学在籍の子どもなど、グレーゾーンケースにも柔軟に対応できる余地を残している感じです。申請は原則「中学生」になってからですが、小学校高学年の時点で長期欠席が続いているような場合は、6年生から申請→中学入学と同時に支援に繋ぐという運用も想定されているとのこと…まぁ当然ちゃ当然の話ですが。またすでに説明会・個別面談も進んでおり、多くの家庭が関心を寄せている現状が報告されました。
既存の適応指導教室である鶴山塾との併用も視野に入れながら、教室に戻すことだけがゴールではなく、その子にとって最適な学び方を一緒に探す仕組みにしていけるかどうかが肝要ですので…ここは今後もじっくり追いかけていきます。

定例会の後半では、生涯学習・社会教育についての話もありましたが…ここについては、書き始めると長くなり過ぎる予感がするので割愛します。ただ市民アンケートなどから、オンラインと対面を組み合わせた形などを検討しながら、生涯学習の計画をブラッシュアップしていく方針が示されたことは大いに評価、期待していると書いておきましょう。
教育委員会の定例会は毎回、色々と感じることがありますが…今日は先だって公表された令和6年度児童生徒の問題行動・不登校生徒指導上の諸課題に関する調査結果の市による集計結果についての言及がないし…次第にも上がっていないやないけ、どないなってんねんと思っていたら、最後に学校教育課長からその他の項目で説明がありましたので、ちょっと安心したって感じで終わりました。
その後も何だかんだありましたが、館長と密談の約束をしていた(?)PORT ART&DESIGN TSUYAMAにお邪魔していたら、田口議員も覗いてくださり…せっかくなのでってことで3人で撮った写真が本日のアイキャッチ画像。田口さんが帰られた後には、関東圏から大学の先生がお越しくださるなど…相変わらずの可能性を感じさせる場所でしたが、この場所もそのあり方を変えることになることが決まっているわけで…期待もしていますが、大きな不安も覚えているのも正直なところ。
おわりに:見えないところほど、ちゃんと見ていく大切さ
水道も、教育も、生涯学習も、文化芸術振興も。
どれもが確実に津山市にとって、それはつまり私たちの暮らしにとって…とても大切なことですよね。水道管は放っておけば古くなりますし、学びの仕組みもそのままで良いはずがないことです。生涯学習のあり方や、公が文化芸術振興にいかに関わるかも、不断の議論が必要なテーマと言って良いでしょう。
だからこそ。
どこまでを公が責任を持つのか?
負担と安心のバランスをどう取るのか?
そのうえで、どれだけ多様な選択肢を用意できるのか?
こうした地に足のついた議論を議会としてしっかり成熟させ…その時々の最適解を、基本的には年度ごとに導き出していくことが、私たち津山市議会議員の使命だと考えています。
どう思われますか?
本日はこんなところで。それでは、また明日!



