サミット翌日は新宿で村山祥栄さんの地方財政セミナー潜入!収入の範囲で予算を組む当然が守られているか?

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

本日まで東京におりまして…早めに津山へと帰ることも考えていたのですが、結局は津山市の自宅に帰り着いたのは日付変更直前になってしまいました。

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夕方までセミナー受けてましたからね!

せっかくの東京出張です…この3日間もそうでしたが、時間を少しでも有効に使うためにってことで…そういえば何だかメールが来ていたなと思い出して、地方議会サミット初日の朝5時にメールで参加申し込みを送った、地方議員研究会さんによる、元・京都市会議員である村山祥栄さんが講師を務められる研修でした。アイキャッチ画像、良い顔でご一緒してくださり光栄でした。

地方財政セミナー 
【 財源をつくる!地方議員のための歳入増加実践策 】 
・コロナ後の地方財政 ― 財源確保の現実
・ふるさと納税の最新トレンドと成功事例
・法定外税をどう活用するか?実務ポイント
・地方交付税の仕組みと増収への工夫
・人口減少時代の財政質問の考え方
・公有地・公共施設の利活用で収益を生み出す方法
・議員ができる「歳入提案」の作り方
【 夕張に学ぶ財政再建 ― 持続可能な歳出削減策 】 
・夕張破綻の教訓 ― 財政再建のリアル
・歳出削減の第一歩は“事業見直し”から
・行政改革と無駄遣いチェックのツボ
・金を借りてモノをつくる時代は終わった
・官民連携(PPP・PFS)の実践と落とし穴
・人件費・給与表を理解して議会で活かす方法
・将来負担を減らす中長期的な歳出戦略

この内容で…特別価格5000円…だと?

村山さんは1978年2月生まれ…5月生まれの私からすると学年的には(こんなの40超えたオッサンが言うのもアホらしいですけど…)1つ先輩にあたります。ただ、政治家としてのキャリアは1つどころかメチャクチャ大先輩なわけで…京都市議を通算5期務められ(その内4度はトップ当選)、地域政党を旗揚げされたり、市長選挙や国政にも挑まれてきたことは、同世代で地方議員を務めさせていただいている身として存じ上げており、お会いしてお話を伺ってみたい方の一人でもありました。

開催場所は新宿のセミナールームで、受講OKの通知が来たのは本日の朝。

つまり受講当日、セミナー開始1時間前というギリギリっぷり。

実はまぁ最悪の場合は新宿区や近くのどこかの区の区議会議員など…親しいつもりの皆さまがたに、超迷惑な話だけどいきなり連絡するなりして、何かしら勉強させていただこうくらいにと思っていたのですが…OKが出ましたので会場へと移動。そこではJIAMでよく顔を合わせるメンバーや、昨日&一昨日の「全国地方議会サミット2025」でご一緒した皆さまとの、まさかの再会もありました。

学びと交流がギュッと詰まった一日になりました。

ちなみにこの写真のスライドには津山市の某事例も!

概要はメールにも書かれていて、上でも紹介した通りですが…今回も有料セミナーの中身ですから、過度にネタバレしない範囲で、私が津山で生かしたいポイントを“実装目線”で共有しておきます。

まず“現実”を見ることの重要性についてのお話からスタート。

さすがに議員歴が長い村山さんが議員に向けて話す内容ですので、痒い所に手が届くと言うか…実際に各々がそれぞれの議会で活用しやすいように、わかりやすく噛み砕いて、具体的に…しかも大変にキャッチーな表現で話してくださった諸々の内容は、珍しく私がメモをとりまくるほど興味深いものでした。

人口構造は「2042年頃に高齢者ピークアウト」という見立てがあるわけで…つまり”今後17年をどう凌ぐか”が勝負になるという表現は、とても印象に残りやすく感じ、さすがに選挙も何度も戦ってこられている方だなという印象を覚えました。また新規事業の派手さに引っ張られがちですが、むしろ大切なのは既存事業の見直しだという主張にも頷ける部分が多かったです。予算書でも、継続事業についての欄にこそ点検の本丸があるというお話でした。

「収入の範囲で予算を組む」ことが大原則であること。

財政調整基金や減債基金の健全水準、基金の目的外使途抑制の話、将来負担の目安についてなど、興味深い話が矢継ぎ早に展開され、運用ルールは行政が自ら宣言して回す設計が現実的(議会条例で縛りすぎるのは、市長の予算権侵害に接近しがち)だという話なども。

“あれもこれも”はもう無理。

効果が測れないような啓発系の施策は目的と検証方法を先に明確化しておかねばならないという話などは、膝を打つ思いで伺っていました。国や県などが用意している代替手法があるにもかかわらず…なぜか本来は不要な自分たちオリジナルの施策実施にコストを費やしておいて、平気な顔でお金がないなどと言うのはナンセンスの極みだと考えています。

もっと言えば、他の地方自治体が有する施策が利用可能なら…それをシェアさせてもらう考え方があったって良いはずです。

正確なコストを算出すれば、改善の余地が見えてくるという話なども…当然のことと理解して、今までにも私自身も取り組んできているつもりですが、村山さんご自身の講じてこられたアプローチを教えていただけたことは、大変に参考になりました。今後の糧にしていけることを確信しています。サービス水準を落とさず行政負担を軽くできる実用的なテクニックなどについてもご助言いただいたので、津山市での効果検証をやってみた上で現状改善に役立てていきます。

ふるさと納税&企業版ふるさと納税についての話などでも、知らなかった情報も得られたり…ざっくりと頭の中で構想していた案件を具体的に進めていくためのヒントが頂戴できた気がしています。

かつて津山市にも提案したことがある逆プロポの話や、議会質問でも触れたSIB(ソーシャル・インパクト・ボンド)についてなど…津山市議会でもかなり早い段階で触れておいた案件等について、紹介にも似た形で取り上げてくださったことも印象的でした。

公共財産の利活用といった視点からも、セール&リースバック方式や施設包括管理、周辺自治体との共同購入・共同維持管理などの手法により、事務負担とコストをまとめて圧縮いていくための選択肢もお示しいただきました。

超過課税・法定外税の研究も大変に興味深かったです。

「法定外税」には市民メリットと税収効果の両立が可能な余地があるので、早めの制度設計を検討してみても良いのでは…という助言をいただくまで、正直なところ全く思い至っていませんでしたが…何よりも京都市の宿泊税導入に深く携わられた方からのお話には説得力があり、有用な選択肢の一つだと感じました。

人口政策は結局 “20代・30代の課題”だと言い切られる姿勢も、私は好感が持てました。

進学、就職、結婚、出産…様々な節目ごとに選ばれ続けるようなまちにしていくために…津山の現状にカスタマイズした打ちやすいパッケージを整える必要があると考えています。

そのためにも、事業手法の引き出しを増やすことが肝要!

このあたりは、様々な観点から12月議会での質問にも反映させていかねばならないと思っていますので、まぁ…お楽しみに。

人の縁は最強の近道になると思っています。

「いろんな人の力を借りれば良いんですよ。自分たちだけでは出来ないんだから。」

まさに地方議会サミットで最後に北川先生が言われた”チーム議会”の考え方そのものです。地域政党”京都党”村山さんご自身もマニフェスト大賞の受賞経験があり、北川先生のお話もできて嬉しかったです。

村山祥栄さんをはじめとした、関係各位…有難うございました!

本日はこんなところで。それでは、また明日!

三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。