ヌード選挙ポスターはアリかナシか。表現の自由は何でも許されるか。都知事選、公職選挙法、刑法175条。

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

東京都知事選挙が始まっています。

我が国の全人口に占める東京都の人口は11.3パーセント。ザックリ言えば日本人の9人に1人は東京都民ってことです。東京都知事選挙は地方在住の国民にとっても決して無関係だと言えないものなのです。

東京のトップを決める都知事選挙は…私がまだ学生だった頃からもう何十年も、間違いなく日本で最も多様性に溢れた選挙の一つだったと言って良いでしょう。今回も非常に様々な候補者が出馬したことで、各種報道に取り上げられまくっていますので、ご存じの方も多いことだと思います。本日も津山市での意見交換の中、かなり年輩の方からも候補者のことに言及いただくなど、色んな意味で”お祭り”だなと感じているところ。

投票、行ってくださいね!

56人という史上最多の候補者数になったことくらいは把握していたものの、津山市議会定例会での質問戦の準備をはじめとした地元のあれこれ、その他の仕事も含めて忙しすぎたもので…しっかりと言及どころか把握すらもできていなかったのが実情ですが、選挙ポスターのことも結構な話題になっていますよね。

不快ですねアレは。

確かに、子どもには見せたくないし…大人だって、あれをマジマジと見るのはちょっと気恥ずかしいと感じる人が多いのではないでしょうか。ただ…公共の場に掲示するに相応しいか否かとか、その基準や線引きの感覚は人それぞれ異なるものですし…公職選挙法などのルールの中に記載内容については何の規制もない以上、実際問題、決められた規格の中でどんな表現をするのも自由です。

気に入らない表現だからと言って、お気持ちベースの理由で公から排除して良いはずがありません。それが表現の自由です。

自分自身の好きな表現だけ、自分自身が好ましいと感じる表現だけが守られるわけではなく…自分自身への誹謗中傷だと感じるような内容や、名誉毀損じゃないかと思うような内容であったとしても、その表現をされること自体は、自由なのです。ま、そんな表現を発露した当事者は、場合によっては訴えられて社会的に制裁を受けることになるのもまた当然の話ですが…表現をすること自体は自由です。ただその表現には責任もついて回るよねってことで。

私自身、このブログに書いた内容を消せと言われたり修正しろと言われたり、さもないと裁判を起こすぞと言われたりしたことも何度もありますし…それこそ、津山市議会においても発言の取り消しを求められたこともあります。

基本的に全てお断りしてきています。

私自身が表現の自由を守るための活動に力を入れてきているからで、矜持を持って表現しています。あと、取り消せば済む…なかったことになるという風潮も嫌いなので、そのままにして、謝るべきことがあれば謝るという対応が肝要だと考えるからです。もちろん、修正すべきは修正せねばなりませんが…理不尽に感じる求めには今後も応じるつもりは一切ありません。

こう見えて伊達や酔狂で選挙に挑んだ経験はないつもりですので、ほぼ全裸に近いような選挙ポスターを貼り出す意味がわかりませんが…そういう候補者をふるいにかける過程こそが選挙ですし、どんな理由であれ、一定の条件を満たせば選挙に挑む自由と権利を、私たちは持っているはずで…好きか嫌いかで特別な意識を介在させることはあってはならないはず。

超真剣に表現の自由、しかも性的表現にも大いに踏み込んだ現行刑法175条の廃止などを訴え続けてきている身としては、今回の都知事選挙で表現の自由を盾に、別人女性のヌード写真をポスターに使用した候補者のアプローチはむしろ表現の自由を守る行動と逆を向いている気すらしますが…それでもッ!

公権力が剥がせと指導したなら…やり過ぎやろ。

自主的に剥がした的な感じで報道されているのでそうなのでしょうが、それならそれで最初からそんなことするなよとしか言いようがない話(する自由はあるけどねッ!)だと思いますし、それも含めて一石を投じるつもりでされたパフォーマンスなら、踊らされている一人としてもお見事としか言いようがないなとも思いますが…都知事選をそのように利用されること自体が、ン十億円レベルの金額を費やして税金ベースで行われているわけですから気分が良いものではありません。犬や猫のポスターやら詐欺サイトへの誘導とかも論外ですね。

政治資金規正法改正が可決成立したばかりですが、公職選挙法もまた極めて時代遅れで、あまりにも社会の実情に即したものになっていないことは選挙に挑ませていただいたことがある身として痛感しているところです。こうした事例を受けて、表現の自由が侵害されるような方向への改正と言うか、改悪が進むような世論形成がなされることがないよう、注視しつつ私も必要なアクションをとっていきたいと思います。

本日はこんなところで。また明日!

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三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。

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