未来拓く、みうらひらくです。
最初に言っておこう。
コレは読んだ方が良い。
となりのトトロで号泣する人なんて、そうはいないだろう。
でもワンダーWonder、この本は良かった。
良かったと言うべきだろうか…とにかくめっちゃ泣いた。
読み始めて10ページくらいで、何故だかもう泣きそうに。
恐らく、こんなに早く俺の涙腺を崩壊させた本はかつてなかった。
何で泣いたのかわからない、どういう感情の高ぶりで涙が出てきたのか不明な時点で…オイオイ俺よ、情緒不安定なんじゃねって話だけども。
主人公は生まれた時から顔に障がいがあり、長く生きられないだろうと医者に言われていた。
何度も大きな手術を繰り返し、命は繋ぎとめられたものの…その顔は醜い。
”ふつう”の子が悲鳴をあげて逃げ出すほどだ。
”ふつう”って…一体何なんだ??
それこそ日頃私たちが”ふつうに”受け容れて、流してしまっていることを…改めて考えさせられる導入部。
いきなりガーンと殴られた感じになります。
重くなりがちな扱いにくいテーマを、会話や心象スケッチ的独白を中心に軽妙なタッチで鋭く描き出した秀作。
読書の秋に紹介すべき本だった気もするけど…人権週間中に触れるには相応しい内容でした。
構成もよく練られていて素晴らしい。
翻訳も良いんだろうね、嫌いな人は嫌いだろうけど。
時系列とともに一人称で語る主体が移っていくことで、一つの事実に対して様々な視点からの思いが描かれ、描き出されたそれぞれの葛藤が、その事実の輪郭をより際立たせる。
人権という大切なことを考えるためには、読んでおいて損はない。
誰もが子どもの頃に感じたことがある気持ちが描かれています。
う〜ん…こんな可愛い頃じゃなくて、計算高くなってきたクソガキの頃の話なんだが…それっぽい写真が出てこない。
子どもがいれば親の視点でも読めるだろうし…ペットを飼っている人や、祖父・祖母である方にもおすすめです。
要するに老若男女、誰が読んでも良い内容。
誰かの立場や思いに、きっと共感できるから。
事物の多面性を理解するための入門編としても、それぞれの立ち位置によって見え方が異なってくるという事実を受け容れるためのケーススタディーという意味で、学べる点は多い。
そして想像力を養うという観点からも…非常に優れた教科書になり得る一冊だと感じました。
読むと良いよ、読むと。
本音では小学生〜中学生・高校生あたりに読んでほしい内容ですけど、ぶっちゃけ大人でも想像力が欠けまくっている人はいます。
これ読んで見つめ直せ、自分自身を!!
いや、本当…読後に鏡を見て自分にそう言い聞かせようと思ったら、泣き過ぎて本当にヒドい顔だった。
さすがに自撮りは自重。
オッサンの武勇伝は聞きたくありませんが…オッサンの自撮りも見たくないだろう。
それでは本日はこんなところで。
また明日!!