選挙に行くのは誰のためでもない。それは自分自身のためだと思えばいい。

未来拓く、みうらひらくです。

今夏に予定されている参議院議員選挙を前に、公職選挙法の改正に絡むニュースが次々と飛び込んできています。

駅での投票、子ども同伴 選挙当日もOK 政府、公選法改正へ(東京新聞)
18歳投票権「空白」解消へ 転居3カ月未満は旧住所で(朝日新聞デジタル)

投票所の設置場所は駅以外にも、ショッピングセンター等の人が集まる場所が念頭に置かれているようです。
マイナンバーと連結させることによるコンビニ投票等のアイデアの一歩手前だとは思いますが、選択肢が増えるのは大いに歓迎すべきことではないでしょうか。
とはいえ投票所設置自体、自治体の判断に委ねられるということなので…実際にどう転ぶかは不透明ですが。

あとコレはそもそも結構知らない人もいるんじゃ…って話ですが、子ども連れで投票に行くってのは基本的にはダメなのです。

公職選挙法より

(投票所に出入し得る者)
第五十八条 選挙人、投票所の事務に従事する者、投票所を監視する職権を有する者又は当該警察官でなければ、投票所に入ることができない。ただし、選挙人の同伴する幼児その他の選挙人とともに投票所に入ることについてやむを得ない事情がある者として投票管理者が認めたものについては、この限りでない。

昨年の夏にも子連れ選挙解禁のニュースは一瞬流れたのですが、今回政府もついに重い腰を上げたというところでしょうか。

ただこの条文に関しては自治体等によって、解釈が非常に曖昧なようです。

厳密には幼児とは児童福祉法により”満一歳から、小学校就学の始期に達するまでの者”と定められていますが(第四条の二)、実際には小学生や中学生になっていても投票所に入場したことがある経験を持つ児童、あるいは成人は少なくないのではないでしょうか。

私自身、小学生高学年時に両親が投票所に行くのに付いていったことがあると記憶していますし、ネット上にも条文の解釈自体の違いも含め、様々な意見や体験談が溢れています。

児童を投票所に入場させない理由としては、秘密投票の権利を守るというのが一番大きな根拠になっているようです。

日本国憲法第十五条4項

すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。選挙人は、その選択に関し公的にも私的にも責任を問はれない。

要するに、子どもは投票用紙に書いた内容をバラしかねないということですかね。
納得できるようなできないような…見せなきゃいいだけじゃんって思いますけど。
中には子どもに投票させるとかいうぶっ飛んだ親御さんもいるとかいないとか…まぁそーゆーのは論外でしょうが。

しかしいずれにせよ…この変更に関しても(ぶっちゃけ今さら感はありますが)喜ばしいニュースだと感じています。
政治への興味を持ってもらうキッカケ作りという観点からも、一定の効果は期待できると(一定の…ですけど)考えられます。

家族が選挙に積極的に参加する姿を目の当たりにし、子どもにとって最も身近な存在である親の口から政治参加の意義が語られれば、その効果は学校の教室で学ぶ内容よりも大きなものになるかもしれません。
投票行為の大切さや秘密投票の権利についても、実際に現場で教えるのが一番伝わりやすいでしょう。

選挙とは政治に参加することの意義を、お子さんに伝えられる大きなチャンスでもあるわけです。
小さな時から選挙・政治を身近に感じていくことで、自分たちの一票の大切さを理解する。
結果としてそれが、若い世代の投票率の向上に繋がっていくことになると信じたいです。

居住期間云々による選挙権の問題は、被選挙権の問題も含めて、今までも度々ニュースになっていましたが、こちらも今回の18歳選挙権導入により、膨大な数の”投票権空白”事例が生まれる危機感から、ようやく政府が対応したというところでしょう。

自分自身の目の前に火の粉が降り掛かって来ないと、問題を問題として認識することができない。
そういう部分は多少なりとも誰にでもあるとは思います。

でも、想像してみてください。
すぐに自分自身に降り掛かってくるのです。
すぐに大切な誰かの身に降りかかってくるのです。

自分自身のことはもちろん、大切な誰かを思う気持ちも自分自身の気持ちです。
選挙に行く、投票するということは自分自身と大切な人を守ろうとする行為そのものなのです。

確かに一人ひとりの一票は、たかが一票かもしれません。
ですが現実に小さな一票を集めることで大きな力となり、その結果が人を動かし、社会を変える原動力となっているのです。
どんなに批判してみたところで…地方自治体であれ国家であれ、実際の政治を動かしている中心にいるのは、選挙で選ばれた人たちであることは厳然たる事実なのです。

現状維持なんて幻想に過ぎない。
何もしなければ、今日よりも明日は確実に悪くなっていく。
少子高齢化が進む中、変化を恐れていては緩やかに消え去るのみです。

もはや選挙に出掛けないことは、消極的な自殺行為だとすら言えるのではないでしょうか。

世代間の対立を煽るつもりではありませんが、若年世代の投票率の低さは際立っています。

下部リンクを是非ご覧いただきたく思います。

私の居住する岡山県津山市内の任意の一投票区のみを抽出して集計した数値ですので、津山市全体を集計したものではありません。
ですが見ていただければおわかりの通り、若い世代の投票率の低さはショッキングなものがあります。

2015年統一地方選挙投票率データ(津山市)

市議会議員選挙において最年少、唯一の30代の候補者として、ある意味では勝手に若い世代を代表するくらいのつもりで挑戦した、自分の力不足が如実に現れた数字と言えなくもありません。
私としては自分自身、情けない限りです。

未来の、将来のことを思うとき…若い世代の声が反映されないままで、果たして本当に明るい明日を築き上げていくことができるでしょうか?

若い世代の声こそ…この街の、この国の行く末を考えるのであれば重要になってくるはずです。
そういった意味では、むしろ投票率は若い世代こそ高くあるべきだと考えます。
だってこの先、長く生きるんだから。

この散々な数字を変化させるべく、私はこれからも力を尽くしてまいります。

今日も有難うございました。

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三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。

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