武藤順九先生のお絵かき寺子屋体験!見よ、俺の葉っぱの一生を!

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

今日はなかなか盛り沢山な一日でした。書きたいことが有り過ぎるけど…その中から特に印象深かった午前中の一件、津山市教育委員会による講座を見学にお邪魔させていただいた際のエピソードを紹介いたします。こういう講座があること自体は先日の教育委員会定例会で報告があったので、把握していましたが…詳しい内容までは共有されていませんでした。

この実施要項は現場で頂戴したものです。

世界に冠たる芸術家、武藤順九先生の指導を受けた先生方が、実際に子どもたちの指導に生かしていくという興味深い試みは、個人的には私以外の市議会議員がなぜ見学に来ないのかが不思議なレベルに気になる内容でした。

ちなみに順九先生ご自身も子どもたちを対象にした「お絵かき寺子屋」なる企画を、津山市のみならず岡山県北地域各地で実施してくださったこともあります。子どもたちに好きなように取り組ませるのだと伺いました。つまり描きたくない子は描かなくても良い…決して押し付けないのだそうです。

世界中で活躍されている中で、外から眺めた際…日本人は個性に欠けるという印象を何度も覚えられたそうで…日本の子どもたち、大人も含めて平均的な基礎学力は申し分ないが、感性が乏しい…このままでは日本という国の持つ文化・芸術の伝承はもちろん、国そのものが危ないという強い危機感を抱いているというお話なども伺いました。

津山朝日新聞2020年7月13日号より

朝9時半の開始時刻よりやや遅れて入った会場では、すでにこうした前説というには熱い思いが込められすぎた講話が始まっていました。ご高名は私レベルでもかねてより存じ上げておりましたが…実はお会いするのもお話を伺うのも今回が初めて。

果たしてどんな方なのか…?

スマートな豪傑といった印象!

想像していた印象を良い意味で裏切りまくる非常にフランクで豪放磊落な方で…洗練されつつも切れ味が鋭すぎるエッジの効いた表現が次々と飛び出すトークはメチャクチャ私好み。教育委員会の皆さまは少々ハラハラされる場面もあったのではと思わなくもありませんでしたが…それがまた良い!

71歳とは思えないバイタリティー溢れる立ち居振る舞い、積み重ねてこられた経験と実績があってこそのオーラのようなものすら感じた気がします。

”葉っぱの一生”というテーマで、6メートルの和紙にストーリーを自由に描けというのが本日の課題!自分自身で硯で墨をすることの意義や、黒一色の濃淡・明度の変化を楽しみながら表現することを学ぶ趣旨でした。

そして何と!

そんな凄い人である順九先生のご厚情、そして教育委員会各位の臨機応変なご対応により…私自身も見学だけじゃなく実際に参加させていただくことに!

し・か・も!

本来は上記の要項にあったように、墨や硯は自分で用意してくる準備物であったわけです。しかし実際問題としてそうした話は私は聞いていませんでした。まぁ教育委員会側としては三浦議員には見学を許可しただけで、参加するとは誰も思っていないかったでしょうから…事前に案内をいただいていなかったのは無理もないことです。

だがしかし!

当然のように「俺もやってみたい!」と言い出したクソ迷惑な議員(もちろん本当はもっと丁寧に、出来ればで良いんですけど…的なお願いの仕方はしましたけどねッ!)に対して…大変に有難いご配慮をしてくださった関係各位には感謝しかありません。

これ、やっぱ実際に体験しないと理解できないものもあると思うし…何とか自分もやらせていただけませんかね?
教育委員会担当者
(出たよ…何を言い出すんだコイツは…。)そう…ですね、ちょっとお待ちください。墨や筆など借りられるか確認いたしますので…。
順九先生
おお、構わないよ。私の物を貸してあげるから、ここ(講師席)で描きなさい。
教育委員会担当者
先生もああ言ってくださっているので、是非ご体験ください!
え…?いやそれはさすがに…。晒し者感がハンパないですし…。出来たら後ろでチョイと触らせてもらえたらって意味だったんですけど…。
順九先生
ん?何かな…君は私の道具じゃ不満だとでも…?

少々過分な創造と想像が含まれていますが…上記のような感じのやり取りがありまして何と!

天下の武藤順九先生の硯と墨と筆とをお借りすることに!

なおかつ、参加されている先生方が床に敷いたブルーシートの上で描いている中…本来は順九先生が座られるべき席に座らせていただき…そしてその場で、さぁ自由に”葉っぱの一生”を描いてみろという、何かのプレイかドッキリではないのかと思ってしまうレベルの展開が待っていたのです。

写真を撮るでない…何を描いているのか写すでない…恥でしかないじゃないか!

ゲスで申し訳ありませんが…この時の私は、この筆や墨や硯はいったいお幾らくらいするものなのか…そんなことばっかり考えていて、万一筆を折ったりしたら何かの保険で支払えたりするかしら…などといった邪念しか頭の中にありませんでした。

葉っぱを貸してくださった先生、有難うございました!しかし墨よりも髪の毛の薄さが気になって仕方ないのだよ…。

描けたら巻いていきます。何しろ和紙の長さは6メートルありますからね!そして右側から描いていくのだと習いました。それにしても髪の毛…。墨で塗りたくなるな!

順九先生と教育長とがお話されていて…先生方はこんな感じで床で一心不乱に描いておられる状況下で…俺は一体何をやっていたんだ?

順九先生の寛大過ぎる粋な計らい、無理を聞いてくださった教育委員会の皆さまの対応…そういった有難い対応の果てに…三浦ひらくはどんな作品を生み出したのか?

見たい?

見たくなくても公開させてもらうけどねッ!

どうぞ、私の描いた葉っぱの一生(?)を心ゆくまでご笑覧ください。

最初に双葉があったとさ。記憶では子葉が二枚の植物の方が多かった気がするけど詳しくは知らん…ググる気もないので教えて詳しい人!

葉っぱも並べ方によっては花みたいに見えるよね〜って、最前列で描いておられた先生から借りた葉っぱを見ていて、ふと閃いて描いたもの。皆で力を合わせることで、単なる足し算ではない効果が得られることがあるってことは…葉っぱの世界でも人間の世界でも一緒ではないかなという、教訓めいた絵本的なストーリーを頭の中で作っていたわけです。どうだい?気持ち悪いだろう…。

双葉が成長してきたぞと…葉っぱが増えてきたぞと…何だかコレも何かに見えやしないかいという、さっきのパターンを踏襲していきますよと。しかし下手だな。一つわかったのは、墨は乾燥したら色が相当薄くなるってこと。

バタ〜フライ〜、今日は〜今ま〜での〜。そうですね、葉っぱの蝶だったわけですね。何だか蛾にしか見えない気もしますが…そもそも蝶と蛾の違いも実はとても曖昧なもので、なおかつ外国ではあまり区別しない国もあります。見え方も人によって様々で、同じ形であっても受ける印象が人や地域などによって異なること、そーゆー大切なメッセージを込めたわけです。もはや葉っぱはモチーフであってちょっと話がズレてきている気もしますな。どうだい?気持ち悪いだろう…。

何かたまに見ません?こーゆーデッカイ葉っぱ。天狗とかが持ってそうな感じの…まぁこれも見たままですけどアレです、似てますよね?

手に。まぁこの手が色んな意味で怖いんですけど…私の画力などこの程度のものだということです。ひらくマなら上手に描けるのになぁと思っていました。あの子は基本的に指を描かないですしね!

ちょっと穴とか開いた葉っぱもよく見ますよね。穴の位置によっては目に見えたりも…しません?しますよね。するだろ?したんだよ、見えたんだよ目に。

そうなるともう、魚ですよ。この葉っぱは魚。変に葉っぱから脱却しきれなくて尾びれの部分が葉っぱになっているんですけどね…そして、ひらくマに引っ張られて目はひらくマの目になってしまっている。マグロとかカツオとかのイメージですね…全人類にとってどうでも良い話だろうけど。

結局アレですよ、木を見て森を見ず、木を隠すなら森の中…色んな言葉がありますけど、葉っぱの集合体と言える木も、木の集合体と言える林も森も、一つとして同じものなんてないぞということです。要するに私は多様性を表現したかったわけです。葉っぱの一生もそれぞれだと…人それぞれの人間の一生と同じく、葉っぱそれぞれだと。どうだい?気持ち悪いだろう…。

それでも、こんな気持ちの悪い出来の悪い作品(って呼べるコレ…?)にですら、こうしてサインと落款をしてくださるという…順九先生の優しさよ!

ちなみにサインをしてくださったシーンは何故か動画がある!

順九先生、本当に有難うございました!

参加された先生方の作品もご紹介…まとめて並べると結構、壮観です。メチャクチャ上手な方もおられました。ただある意味では私の作品も注目されていたようです。

「魚がいる…。」って声が聞こえてきたのを聞き逃しませんでしたぞ!

とても楽しく、貴重な経験をさせていただきました。

教育委員会の皆さま、共に参加させてくださった先生方にも改めてお礼申し上げます。順九先生とは会の終了後にもお話をさせていただきました。イタリアをはじめ世界各国を飛び回る生活をされていたそうですが、コロナ禍により国外に出られなくなってしまったのです。そして縁あって津山に逗留することになりアトリエを構えられた。当地に興味と愛着を持ってくださり、市長や教育長とも何度もコミュニケーションを重ねてくださっているとのことでした。

津山市そして岡山県北地域の発展・維持のためにご尽力くださるおつもりだと伺いましたし、この先の楽しみな計画についても少しお話を聞かせていただきました。また参加させていただけることも楽しみにしています。

君たち若い世代が頑張っていかねばと、葉っぱならぬ発破をかけていただきましたので…胸を張って若いと言える年齢ではなくなってきた中年世代ですが、こうした文化・芸術振興を切り口にした地域活性化にもしっかり取り組んでいきます!

本日はこんなところで。また明日!

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三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。

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