未来拓く、みうらひらくです。
昨日のエントリーで人権ポスターについて触れました。やはり、多くの方が子ども時代に書いた経験をお持ちのようです。中には自分が書いた作品は覚えていないにもかかわらず、何十年も前の友人の作品を記憶している方もおられたり…様々なお声をいただきました。
インパクトあるキャッチフレーズと絵柄の組み合わせが持つ力を、改めて思い知ったというところです。
半ば趣味みたいなものですが…私はほとんど職業病に近いレベルで、こうした媒体をチェックしてしまいます。大して内容に興味がなくても、デザインが良かったりすると…パンフレットなどを貰って帰りたくなる人です。
ただの貧乏性って噂も…。
閑話休題。
先日からSNSなどで話題になってたため…すでにご存知の方も多いかと思いますが、愛知県が制作した人権ポスターが素晴らしい出来栄えですのでご紹介させていただきます。
ハゲで、左利きで、メガネで、太っていて、背が低い奴もいるんじゃ…ってか、俺自身が何個か当てはまっているわけだが。
車イスの人と出掛けたことがあったり、自身が車イスで移動した経験があるならコレはマジでわかるはず。視覚、聴覚に障がいがある方などとの移動に関しても、経験したことがないと気付けないことは多い。
外国人ってだけで色眼鏡で見てしまうって人、少なくないと思う。恥ずかしながら自分自身も…そうしたケースがゼロだとは言えない。
コレは良いよね。昭和のお父さん世代とかは嫌うだろうけど。
ってか残念ながら、奴らは子どもがこんなこと言っても聞く耳持たないけどなッ!
これだけちょっと違和感があった。
いや、マラソンなら全然良いんだけどさ…運転ならヤバくね?
それとコレとは違うって話かもしれないが、この場合だと車の運転も人権問題になるってことかな。高齢者の運転による事故報道が後を絶たない現状もあるしね…その辺りは難しいところか。
性的少数者…呼称を含め、これまた難しいところ。今年はこうした事例が悪い方向に進み、自殺者が出ケースがありました。
私が子どもの頃の人権ポスターのテーマは、これほど多岐にわたってはいませんでした。
クラスや学校内レベルでのいじめ、障がい者差別問題程度にしか人権というものを認識していなかった小学生の頃。
中学生になると、人種差別には意識を向けましたが…もっと身近なところにあるはずの女性差別に思いを巡らせることは、正直ありませんでした。高齢者の人権に関しても同様です。
ましてや当時、性的少数者についての知識などほとんど皆無に近く…お恥ずかしい話、偏見しか持っていませんでした。
極め付けが最後の一枚、インターネットにおける人権問題のポスター。
インターネット?…何それ、美味しいの?
私が中学生の頃はまだそんな時代でした。
時代は変わっています。インターネットの普及により、特にここ最近の社会は劇的な変化を遂げ続けていると言えます。人権などという…普遍かつ不変であると信じられている概念すら、変化するのです。
この愛知県のポスターを見て、違和感を感じた人もいるはずです。
違和感どころか、嫌悪感を感じた人だっているだろう。
でも、それは間違っているわけじゃないと思う。それで良いんじゃないかなぁ。
これらのポスターの最下部。
わたしの「ふつう」と、あなたの「ふつう」はちがう。
それを、わたしたちの「ふつう」にしよう。
そう書いてあります。素晴らしい考え方だと思うけど…難しい話だよね。
みんな違う。
それを理解しているのなら、「ふつう」の感覚を無理やり揃えようというのは…賢いやり方だとは思えません。
多様性の容認・ダイバーシティの推進に必要なのは、あるべき姿を押し付けることではなく…あるがままの姿を理解し合うことではないでしょうか。
理解した上で、時には線を引くことも必要だと思うのです。ここからは入ってくるなという意思表示があっても、全然構わない。本当に相手を思いやるのであれば、そうしたケースが出てくることはむしろ当然。
集団のアイデンティティーを保つためには、時にそうした処置が求められることもあるでしょう。
だからこそ、選択肢を増やすことが求められるのです!
このポスターにしても、アプローチの仕方を変えたから…昨年までと違う層に刺さったと言えます。漫画じゃなければ、ここまで広がらなかったでしょう。どうやら…愛知県は例年なかなか面白い人権ポスターで攻めているようですが。
岡山県ではこういった人権啓発事業はしていません。県内小中学生から人権ポスター募集して、審査はしているみたいですが。
ちなみに当ブログへのポスター掲載に関しては、愛知県からご許可をいただいております。関係各位、有難うございました。
拡散するのは本来の趣旨に鑑みて良いことだと思われますが、無断で使用するのは明らかにルール違反。
コレ、著作物だからね。
多くのシーンで、そういうところに明確なルールがわかりやすく示されていない現状には大きな問題があると思います。少なくとも当ブログの読者の皆さまにおかれましてはそうした行為には加担されませんよう、謹んでお願いいたします。
せっかく良いモノ作ってくれている現状を、悪い方向に導きかねないですからね。
ご面倒なら、当ブログをシェアしていただくのも大歓迎です。
それでは本日はこんなところで。また明日!!