市長報酬30%カット反対。行財政改革にパフォーマンスは不要!

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

昨日、津山市議会3月定例会が閉会しました。

3月議会での全ての議員の質問、そして市長の施政方針を動画でまとめてご覧いただけるエントリーも書いておりますので是非チェックしてみてください。

誰がどんな発言をしているか?今こそ津山中が議会に注目すべき。

2020-03-06

昨日は議員の非常に大切な役割である、採決がありました。

今議会では全ての議案が可決されました。議会の透明性確保の観点、しっかりと情報公開を進めていこうという考えのもと…津山市議会では議案等に対する各議員の賛否の状況を全て公開しております(掲載されていない議案は全会一致で可決)。

以下、ご参考に。

令和元年12月定例会での議案等に対する賛否の状況(津山市議会公式サイトより引用)

令和元年9月定例会での議案等に対する賛否の状況(津山市議会公式サイトより引用)

今回もマイナンバーや消費税といった案件が絡む議案には共産党所属の2名の議員が反対され、6つの議案に対する賛否の状況は以下のようになりました(議長は採決に加わりません)。

その他の多くの議案と、新型コロナウイルス問題に臨機応変に対応することを可能とするための条例議案は全会一致…つまり全議員賛成で可決。

ただ一つの議案に対する賛否の状況のみが、他とは少し様子が異なりました。

それが標題の件…つまり”議案第128号 津山市長及び副市長の給与に関する条例並びに津山市教育委員会教育長の給与及び勤務時間に関する条例の一部を改正する条例”についてです。

市長報酬を30%カット、そして副市長は15%、教育長も10%の報酬カットを行う内容。

他の自治体でもやっていますし…本市も台所事情が苦しい現状において、良い話に聞こえます。

いわゆる身を切る改革ってやつ。

市長によると”本市の財政状況等に鑑み、引き続き来年度も特別職の給料月額の減額措置を講ずるもの”だというご説明でした。

しかしね。

あたしゃコレ、基本的には反対です。

賛成・反対それぞれ皆さん色んな思惑や狙いがあって決められたわけでしょうが…私、三浦ひらくが反対した理由について説明させていただきます。

そもそもの基本的な考え方として、報酬何%カットとか…本来望ましいことではないと思っています。例えば選挙で報酬ゼロを公約にした場合、資産家が有利になることも考えられます。

価値ある良い仕事をやってくれるなら、自信持ってガンガン稼いでくれと考えています。仕事に見合うだけの報酬は当然に得てくれということです。

さらに言えば、特別職の報酬をこの程度カットすることで生まれる行財政改革への効果額なら、他にいくらでも削れるところがあると感じています。

例えば市長の報酬は98万円。

30%カット×12ヶ月で年間350万円以上が浮く計算にはなりますが、その350万円を何に使うのか。350万円以上の効果が生まれる仕事を、今以上に頑張ってすれば文句なしでは?

津山市において最も大きなストレスがかかるであろう…そして大変忙しい、誰よりも責任重大なポジションであるはずの市長。

市長と共に津山市の舵取りの最も影響力の強い現場に立っている副市長と教育長についても同様に言いたい。

職務内容に見合うだけ貰ってくれたら良いので、しっかり仕事をしていただきたい。

それだけの話です。

そしてもし…本当に本気で現在の月額給与が津山市の現状において適切な金額でないと考えておられるのであれば。

基本給そのものを下げちゃえば良いじゃん。

実は、もうずっと満額支給されている年などありません。

この先の人口減少・少子高齢化を見据えても、本気なら単年度自主返納ではなく、基本給を減額しておくべきだと考えます。税金ベースである以上…もちろん1円だろうと無駄にしてはなりません。

しかし、人は甘くなるものです。待遇が悪くなった場合、モチベーションや責任感などの面で業務に悪い影響が必ず出るものです。

それ、当たり前でしょ?

誰だって同じ…考えたらわかる。

ウチ厳しいから来月から君、給料3割カットな…でも仕事量は今まで通りガッツリしっかりと頼むぞ!超ブラックじゃん。

どれだけの人が納得して同じように働き続けることができるでしょう。

公務員も、議員も、政治家も…もっと言えば教職員医療従事者神職に就いている人だって。

聖人君子ではありません。

皆、同じ人間です。それほど自分を犠牲にできる人ばかりではありませんし…ハッキリ言って自分を犠牲にする割合が一定のレベルを超えたらそこは健全な職場ではないことは、もはや当然の話です。津山市議会議員の報酬は46.5万円。議長は55.5万円、副議長は51.5万円です。

全ての市民に胸を張って、これだけの金額を貰えるに値する仕事をしていると言い切れる議員がどれだけいるのか。私も現在のところ全員に胸を張れるような仕事ができているとは言い切れないのが正直なところです…当然、頑張ってはいるつもりですが。

我々は一部地域、自分の住んでいる町内だけではなく…全市から徴収した税金がベースになっている公金から、報酬をいただいて職務にあたっているわけです。

これは全ての議員が同じ。

一部の人のためだけの仕事をしていてはいけないのは、報酬の出どころを考えても当然の話。胸を張って仕事をしていると言い切ることができるよう…心して職務遂行のため邁進してまいります。

言うべきことを、適切なタイミングで言うことができないような議員でいる気はありません。取り組むべき課題を、見て見ぬ振りをして流してしまうような議員になるつもりもありません。

政治はどこまでも現実。

やるべきことをやるのは当然。

やった先に、何を成しとげられるのか…結果が全てです。特別職の給与を減額することは目的ではないはずです。あくまでも無駄遣い、適切でないコストをカットすることこそが財政状況に鑑みた際に行うべき施策であるはず。

不要な行政コストを削減し、財政を圧縮していくことことこそが、少子高齢化・人口減少が進む自治体の台所事情を鑑みた時に必要とされる、行財政改革の本質です。

成すべきを成しとげていくため、力を尽くしてまいります。

本日はこんなところで。有難うございました。

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三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。

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