未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
昨夜、津山市総合福祉会館にて開催された「新型コロナウイルス感染症への対応」研修会について…昨日のエントリーでも触れましたが、本日は改めてその内容を、講師を務めてくださった津山中央病院の藤田先生のお話を中心に紹介、共有させていただきます。
ごく少人数参加されていた医療従事者を除けば…集っていた人間は医学的知識など持ち合わせていない素人ばかり。そんな私たちにもわかりやすく説明してくださった内容は、後日動画配信されます。
恐らく、週明け6日には視聴可能になります!
担当の方と今日、お話をさせていただきました。できる限り迅速に公開することで多くの市民の皆さまに見ていただき、学校再開前に少しでも子どもたちと保護者の皆さまの不安を軽減する助けとしていただきたいとお願いしたところ…もちろんそのつもりだという熱いお返事をいただきました。
リアルタイムに近い形で専門家が説明する一次情報に触れていただくことには、大きな意味があります。
こんな時に少し不謹慎かもしれませんし…日々変わっていく情勢の中で、簡単な話ではないことも重々理解していますが、この種の動画配信がもう少し早く実現していたら、津山市としてのシティプロモーション効果も非常に大きかったと思いますし、無駄な不安・不満が募った結果としてのデマの拡散抑制や、もしかしたら命を救う結果にも繋がったのではないかとも考えるのです。
正確さを欠いては話になりませんが、スピードが大切なこともまた事実です。昨日のエントリーでは、私たちの気の緩み一つで誰かを殺してしまうことになるかもしれないと書きました。
裏を返せば…私たち一人ひとりの心がけ一つで救える命も、絶対にあります。
医療従事者ではない私たちにも出来ることはあるのです。正しい知識と対処法を拡散することで、大事な人を守れるかもしれません。行うべき注意を怠らないことで悲しい思いを減らし、この世界を平和にすることに寄与できるのです。
無知は人の命を奪います。
それを私は、誰よりも深く理解しています。
だからこそ、知っておくべき事実を知っていただきたいのです。
藤田先生はまず…”型”つまり基本を守ることで感染症診療は80点取ることができると説明してくださいました。迷ったら原点に立ち返ることが大切で、残りの20点は刻一刻と変化していく状況を踏まえて臨機応変に対応することで埋めるということだそうです。
そして今の状況を、世界規模での災害だと心得て対応すべきだとおっしゃいました。
多くの人は無知で無関心であり、勉強不足からくる感情論が生み出す偏見と差別はウイルスよりもたちが悪いということ。無責任なデマの拡散の先に何を見て行動しているのか…一人ひとりが責任を持って行動しなくてはなりません。たとえ悪意がなくとも、軽率な行動が悲劇を生む原因になり得るのです。
知識と意識を統一して目的を共有すること、つまり事態収束に向けて皆が一致団結することが求められています。
感染症は災害。
これは3月議会でもお話させていただいた通りです。
絶対にガセネタを信じてはいけない。
引用元が明示されていない資料を信じてはいけません。藤田先生の資料には、全て引用元が記されていました。医学の世界では当然のことだとおっしゃっていました。
※本日示させていただく資料は全て藤田先生のご厚意により頂戴したものです。藤田先生、有難うございました。
しかし私たちが触れる情報のほとんどには、引用元など記されていません。
本当に信用できる正確な情報なのか…情報が氾濫する時代だからこそ、私たちは真贋を見極めなくてはなりません。そして実際、誤った情報ほど拡散しやすいというのが現実なのです。
以下に示す二つは、先生が特にわかりやすく信頼できるとご紹介くださった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)についての情報がまとめられたサイトです。4ページのスライドには他にも幾つかのサイトが掲載されていますので、ご興味のある方はご確認ください。
新型コロナウイルス感染症(COVD-19)診療所・病院におけるプライマリ・ケアのための情報サイト
新型コロナウイルス感染症について 一般の方へ 一人一人ができること
正しい情報を知ることが何よりも大切だとおっしゃっていた先生の話には完全に同意です。正しく理解し、正しく恐れ、正しい予防・感染拡大防止策を取らなくては意味がありません。
風邪を知ることがコロナを知ること。
そう言われていました。それは軽症のCOVID-19が風邪と同じような経過を辿るからだそうです。風邪の治療には抗菌薬は不要であり…コロナ自体が元々風邪のウイルスで、風邪そして軽症のCOVID-19は必ず数日以内にピークアウト(最もしんどい状態を脱すること)し、1週間以内に良くなるということも伺いました。
そして、大事な質問は一つだけだとも。
「一番しんどかった日はいつですか?」
つまり、症状がピークを過ぎたら後は放っておいても治るということ…風邪の当たり前の話です。その状態まで回復したら治療の必要はないということ。
病院に行って、医療現場を消耗させてはいけないのです。
医療従事者の皆さまはもちろん…本当に治療が必要な重症患者、あるいは全く別の疾患の方々に迷惑を掛ける結果を生みかねない、もっと言えば誰かの命を奪いかねない行動になるかもしれないのです。
今回のCOVID-19がなくても、肺炎は日本人の死因の第5位です。今のところ特効薬は存在せず、各種薬剤を試している状況です。つまり結局のところ軽症者は家でゆっくりとしておくしかなく、またそれがベストなのです。
今や世界的大流行(パンデミック)状態にあるこの病と、我々はどう向き合っていくべきか。現実から目を背けず、限られたリソースを効率よく活用しながら、目的を見失うことなく戦っていかねばなりません。
先生が示してくださった多くのスライドが教えてくれるように、多くの人はわかっていることでしょうが結局…命を守るための行動が必要です。
不要不急の外出を控え、感染予防に努める。
しかし適度な運動は健康維持のためにも必要ですから、散歩などは制限されるものではありません。仕事や食事、買い物なども当然必要でしょうが、その場合も注意すべきことを忘れてはなりません。
誰もがウイルスを撒き散らす可能性があり…ちょっとくらい良いだろうという甘さが、誰かの命を奪ってしまう可能性があるということです。
常に考えるべきはコレ。
共に、心に刻んで行動しましょう!
以上、津山中央病院の総合内科・感染症内科特任部長である藤田浩二先生からご提供いただきました、津山市教育委員会主催で昨夜開かれた「新型コロナウイルス感染症への対応」研修会で使用された20ページに及ぶスライドデータを公開させていただきました。
※スライドは藤田先生の著作物ですので、無断転載等ご遠慮いただきますようお願いします(本記事そのもののシェア・拡散は大歓迎)。
藤田先生、本当に有難うございました。
最後の3ページにまとめた内容で先生が伝えようとしてくださったことは明白です。多くの重篤な症状の患者を同時に治療できるだけの医療資源は、日本にも岡山県にも津山市にもありません。
だから超重症者を出してはいけない。
医療崩壊は、絶対に防がねばなりません。
命を救うための最前線で仕事をしてくださっている先生の言葉からは圧倒的な説得力と責任感が感じられました。プライドを持って、命を懸けて命と向き合ってくださっている…そう感じました。
この目に見えない敵との戦いは困難を極めますし、もはやいつ津山市や岡山県北部で感染者が出るかはわからない状況だと言えるでしょう。感染者数をゼロに保ち続けることは難しいかもしれません。
しかし、その拡大を防ぐことは私たちの努力次第で可能なのです。
口先だけでなく、本当に。一つにまとまれるんだってところ、日本中に…世界中に結果として発信すべきではないでしょうか。
今こそ見せつけてやるときじゃないですか、津山のすごさ!
日本のすごさをなッ!
本日はこんなところで。また明日!