ふつうの家族という檻。その固定観念が命さえ奪うかもしれない。

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

今日は市役所に行かないうちに1日が終わりましたが、特に午後からはハードスケジュールでした。

13時半から15時半までは当ブログではお馴染みになってきたかとも思いますが、Publabのオンラインセミナーで…今回は”ステップファミリーから考える家族の形~目黒区結愛ちゃん虐待死、さいたま市小四息子殺害事件を引き起こした『ふつうの家族』という檻~”というテーマでした。

心が苦しくなるような表現が随所に出てくる、とても重い内容でした。しかし…それはつまり非常に重要なテーマだということの裏返しでもあります。明治学院大学の教授、野沢慎司先生による講話はクイズなども混ぜ込まれた、わかりやすく伝わりやすく工夫されたお話で、ステップファミリーについての知識がない方が聞いても十分に理解できて色々と考えられるキッカケになる内容だったため、事前にもう少し案内しておくべきだったと反省。

先生も熱く語ってくださり、素晴らしい内容だったことで参加者の皆から出た質問や意見が拾い切れないくらいに盛り上がってしまい延長戦に突入。終わった瞬間…ってか終わる前から次のアポの方が来ている状態になってしまい、しかも16時からはまた別のアポがあったために大変でしたが、19時回るまでは相当密度の濃い時間を過ごしました。

高等教育機関連携室が設置されたことが一部では話題になっていた津山市ですが…夕刻からはまさに、津山市の高等教育機関で密談にも似た意見交換。

その甲斐があった…と言えるかどうかは今後次第ですが、本日時点での狙いは達成することができた気がしています。オンラインという選択肢を重視している私ですが、やはり直接赴いて話し合うことにも大きな意味があるなと…夕刻以降の予定はオンラインではああも順調には進まなかったと確信しています。

ところでステップファミリーとは耳慣れないフレーズかもしれませんが…要するに親の再婚を経験した子どもがいる家族のことを指す言葉です。私の極めて近いところにも何人もステップファミリーの環境で育った人がいます。そうした家族の形は決して珍しいことではありません。

また仮に珍しい形であったとしても…それぞれの家族に、それぞれの家族のあり方がある。

場合によっては支援が必要なケースも現実としてあることは重々承知していますがそれでも…たとえば”こういう家族形態の場合は注意が必要だ”などという一律一概にまとめてしまった対応を取ることは、偏見や固定観念を醸成することに繋がり、結果として誰も幸せにしないと…日々の当事者支援の中で感じているところ。

津山市内にも当然、様々な家族の形があります。

たとえばひとり親家庭の保護者の母親、父親から相談を受けることもありますが…それぞれ一つとして同じ状況はありません。皆、似たように見えても直面している問題や、抱えている不安や不満はやはり少しずつ異なるものです。

今日のセミナーの中では…ステップファミリー当事者の子どもたちの声を動画で沢山伺いました。途中、もう少しで涙がこぼれそうになるのを我慢しましたが、実際に泣いていた参加者もいたと思います。

ただ、政治家・議員としてはやはり、泣いている場合ではありません。

ときにかけがえのない命までも失われてしまうことがあるのが、家族間の問題です。泣いている当事者がいる限り、問題解決こそが私たちの仕事であると今日も改めて感じました。私の結論としてはやはり、最も大切なのはコミュニケーションです。

話すべきことを話し合うべき時に話さずにいた場合…それがついにはタブーのようになっていきます。

今回の話の中では、ある娘さんが生みの親である亡くなったお母さんのことを、お父さんの再婚相手である新しいお母さんを気遣って話さないようにしている内に…やがて家庭内で、亡くなったお母さんのことを話すことがタブーになっていったというエピソードが語られました。

新しいお母さんの気持ちも、正直に言えばわからないわけではありませんし…本日の参加者の中にも理解できる部分がある人は多いようでした。しかし子どもたちにこの種の我慢を強いることは、とても心が苦しいことではないでしょうか。これは様々なシーンについて当てはまります。

やはり私たちは、言うべきことを言うべきタイミングで言うべき相手に伝え、わだかまりをなくしていかねばなりません。ときにはハレーションが起こることもあるでしょう。しかし結果的にはその方が確実に傷が浅く済み、雨降って地固まるという結果に繋がると私は考えています。

最後に、今日のオンラインセミナーでもその能力者っぷりを発揮してくださったグラレコの達人、南雲由子板橋区議の作品を紹介させていただきお別れしたいと思います。これを見るだけでも、少しわかった気になれます!

本日はこんなところで。また明日!

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三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。

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