未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
さて、今年もあっという間に11月になりましたが…先月末から引き続き、総務文教委員会の委員会視察ということで津山市外に出ているところです。島根県の松江市を訪れた際の話を昨日、一昨日と書いてきました。
本日のエントリーでは、実際には昨日のことになるのですが、津山市からは比較的訪れやすいことで親しみを感じている市民の方も多いのではないかと思われる鳥取県の県庁所在地、鳥取市に移動して、鳥取市役所を訪問させていただいた話について報告させていただきます。そう言えば松江市も島根県の県庁所在地ですが、だから…というわけではなく、あくまでも、総務文教委員会所管の津山市での課題解決に繋がるような学びを得るための視察でした。
鳥取市の市役所も松江市同様、とても素敵でした。
職員の方が一名常駐でおられ、無料でしかも予約なしで、手続きの間などに小さなお子さんを預かってもらうことが可能な託児室、そしてキッズコーナーが一階のズラッと並んだ窓口の目の前にあること一つとっても…そうした設備が整っていない他の自治体よりも、鳥取市は子どもたちのこと、子育て世代のことをしっかりと考えてくれているまちだという事実の一つの現れではないだろうかと感じました。これはまだ視察の説明を一切受ける前に、一人で市役所内をウロウロ観て回って、撮影させていただいたり、お話させていただいたりした中で感じた率直な感想。
超絶羨ましかったです。
4年前に全面開庁した鳥取市役所内部は地元産財を各所にふんだんに取り入れたつくりになっていました。さすが県庁所在地と言ってしまえば終わりですが、津山市とはスケールが違うと思いました。
鳥取市にお願いしてあった視察テーマは、総務文教委員会が所管する事務の中でも教育委員会マターに的を絞った課題に関してで、以下のようなものでした。
・義務教育学校(小中一貫校)の経営等に関する取り組み
・特色ある中学校区創造事業の内容と成果
・コミュニティスクールについて
三つあるものの、それぞれが極めて深く関わる合っているテーマであり、特に小中一貫の義務教育学校の設置に関しては、将来的…と言っても、もうすぐそこにある未来に子どもたちの数が減っていく…と言うか、今もまさに減り続けてきている状況下で、学校を現場のまま維持していくことは困難であるため、津山市においても統廃合を考えていかねばならない中で選択肢として当然に考えるべき喫緊の課題と言っても差し支えないことで、実際、この9月から津山市教育委員会においても本格的に検討が始まったところだと聞いています。
ご存知の方も少なくないでしょうが、お隣の美咲町では今年度から旧旭町に岡山県北部初めての義務教育学校として旭学園がスタートしていますし、旧柵原町エリアにも柵原学園の設置が決定し、工事もまさに進められているところであるなど、積極的に取り組まれています。こうした課題は、少子高齢化・人口減少が今まで経験したことがない速度で進む中で、面積は極めて広い自治体に住む私たちのような者にとっては、決して他人事ではないということから目を逸らさず、問題を先送りすることなくしっかりと考えて、一刻も早く対策を講じていかねばなりません。
政治家や議員の多くは、子どもは宝だとか子どもこそが未来そのものだとか言います。
ただ、本気で子どもたちのことを考えている人はあまりにも少ないというのが個人的所感であり、現実だと思っています。
本気で子どもたちのことを思うのであれば、教育現場での課題や学校教育のあり方そのもの、あるいは教職員の皆さまの声や子どもたち自身の声にもっと耳を傾けていく姿勢が当然にあるはずですから。仮に傾けていて、その上で何の施策も講じない、何のチカラにもなろうとしないと言うのであれば…それはもう問題外ですしね!
今回は津山市教育委員会からも次長が視察に同行してくださっていましたので…現場では先方の職員さんのみならず次長とも色々と話しました。その中でも触れましたが…上に挙げたようなテーマ以外にも取り組み内容について興味深い話を聞かせてくださった鳥取市教育委員会では、私が津山市議会において何度もお願いしてきたことの幾つかについて、非常に具体的に取り組んでくださっていたのです。
例えばLD支援。
LDとはいわゆる学習障害のことで、知的発達には遅れが見られないものの、読み書き、あるいは計算する能力などに関する特異的な発達障害のことです。
津山市議会の会議録検索をしてみたところ、確認できる範囲において初めてLDというワードが登場するのは平成14年で21年も前の話になりますが…未だに津山市教育委員会においてはその理解が十分なものではないと感じるシーンが多々あり、今年の3月議会や6月議会でも本市の教育施策におけるLDの子たちへの配慮不足を指摘させていただいたところです。
そうした子たちは、津山市内にも確実にいるわけですから。
令和4年度の統計によれば、こうした配慮を必要とする子どもたちは増えてきているのです。
文部科学省がこうした資料を公表しているわけですから、当然に津山市教育委員会としても知っているはず、知っていなくてはならないわけで…その上で何ら対応をとらないのであれば、誰一人取り残さないとか、一人ひとりの教育的ニーズに個別丁寧に寄り添うとかいう掲げている理想とは正反対の不作為によって、子どもたちが苦しめられることになると言わざるを得ません。
鳥取市は県と連携して、4名のLD支援専門員を配しているとのことでした。
あとは不登校支援として今年度よりオンラインサポートルームを設ける取り組みを行っていることなども非常に好印象でしたので少し詳しく伺いました。これらは津山市でも必要な姿勢であると強く感じていますので、このあたりは12月議会での質問ポイントの一つとして考えています。
その後はこちらでも議場を見学させていただきまして…しっかり見送っていただき失礼しました。
鳥取市の皆さま、有難うございました!
本日はこんなところで。また明日!