未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
今回は以下のエントリーの続編。
まずは当初質問を読んでやってください!
津山市議会、2019年…令和元年9月議会の私の一般質問、当初質問に対する津山市執行部の答弁と、再質問の文字起こしであります。
持ち時間30分のうち、12分以上を費やした当初質問の内容は上記リンク先からご確認いただくとして、今回はその当初質問に対する津山市執行部の答弁をわかりやすく紹介いたします。
傍聴に来てくれた友人や動画を見てくださった方々からもご意見いただきましたが、リアルタイムでご覧いただいていたとしても…答弁の流れが実は少々わかりにくいのであります。
答弁は、私が質問した順番通りに答えていただけるわけではありません。
まずは市長、副市長、教育長の三役が答弁されます。その後答える順番は部署ごとに順位が決まっており、担当部長・参事などがそれぞれ順次所轄の案件について答えていくわけです。
ま、これはどう考えても行政側の都合なので…わかりやすい議会運営という観点からは、あまり好ましいとは思えません。しかしこれを変えるのは簡単なことではないでしょう…何しろず〜っとこのやり方で来ているわけですから。
質問には一括方式と一問一答方式という二つのやり方があります。
一括方式とは当初質問として全ての質問をバーッと述べた後に答弁をもらって、その後改めて再質問(質問可能な項目は当初質問に関連する内容に限られる)をバーッと述べて…ってのを繰り返す質問方法です。ただし基本的に3回までです。
一問一答方式とは当初質問をバーッと述べた後に答弁をもらって(ここまでは一括方式と同じ)、それぞれの回答に対して対して関連質問(ただし一つの回答に対して一つのみ)をぶつけることを制限時間内で回数制限なく繰り返すことが可能な質問方法。納得のいく答弁がもらえた場合、あるいは全く議論にならない場合など、質問を随時変えたり、次の回答に対しての質問に移るなど比較的自由度が高く、こちらの方が見ている方もわかりやすいと私は考えています。
今回の津山市議会では24人中11人(最終日の松本義隆議員は事前の申し入れを経て、一括方式→一問一答方式に変更)が一問一答方式で質問しています。
私の当初質問には全部で11の質問がありましたが、実際に答えていただいた順番は4(市長)→11(教育長)→7(総合企画部長)→9(総合企画部長)→5(総務部長)→8(総務部長)→2(財政部長)→10(環境福祉部長)→1(産業経済部長)→3(産業経済部長)→6(産業経済部長)でした。数字は私が実際に質問した順です。
それではバーッと12分以上話してぶつけた11の質問に対して、バーッと頂戴した11の答弁を、まずは順次ご紹介…と思ったのですが、せっかくの一問一答方式がわかりづらくなる(その特性・利点をまたしても活用仕切れませんでしたが…)ので、実際のやり取りとは時系列も異なるのですが、回答に対しての私の再質問、あるいは所感・要望等、その後のやり取りを、1〜11まで順に一問ずつ記すことにします。
その方が圧倒的にわかりやすいよね…今思いついただけだけですけど。実際のやり取りを確認していただくには、やはり動画をご覧くださいませ!
それでは本エントリーの冒頭でも紹介した前回記事内で触れた当初質問に対する答弁と、その後のやり取りをご覧くださいませ!
津山版DMOについて
適切なターゲットの設定、しっかりとマーケティングしていくことなど戦略的なアプローチが求められているという事実は揺るぎないところです。
現実的な数値目標をいかにクリアしていくのか。
観光協会さんとの連携をより密にしていきながら、現場の方々のリアルな声にもしっかりと耳を傾けつつ、既成概念にとらわれずに攻めの姿勢をもって、今後より一層効果的な観光振興を進めていっていただきたく思います。
まぁ本当はKPIの詳細や旅行消費金額の低過ぎる数値、そして目標達成への具体的手法など…公開で突っ込みたいところは少なからずありましたが、事前打ち合わせで示していただいた部分等もあり、時間の都合もあってさらなる突っ込みはこちらとしても控え、割愛させていただいたというのが正直なところです。
津山駅前のトイレに髪がない紙(トイレットペーパー)がないことについて
本庁トイレのトイレットペーパーを大成製紙株式会社より提供いただいておりますのは、企業は地元貢献と製品の品質・性能の広告・PRを行うことができ、市は物品の提供を受けることで、財政的な負担の軽減を図ることができるという公民連携の取り組みとしての合意の上、実現しているものです。
JR西日本へトイレットペーパーを寄付してはというご提案ですが、JR西日本に限らず、市から民間事業者の運営する施設へ物品等を寄付することは、考えておりません。
残念ではありますが財政部の見解としては当然そうなるでしょう。
心情的にはともかく、そう答えざるを得ないことは重々承知しています。
しかし私がここで問題としているのは、観光立市宣言までしている津山市のメインターミナルから最も近い場所にあるトイレの話。
その上で建設的な提案だと思うからこそ、寄付についても言及しました。
現状のままで構わないと思っておられるか否か、産業経済部長の率直な意見を伺います。
今後、こちらの一層の認知と利用促進にも努めてまいりたいと思います。
当該トイレへの紙の設置に公金を充当することには市民の理解が得られ、市民サービスとしても十分に意義があると感じているからです。
財政部長、産業経済部長とご答弁いただき、現在の状況では津山市としての対応が難しいことはよくわかりました。
それでも繰り返させていただきますが、あのトイレは市長がよく口にされる津山の玄関口、岡山県北の雄都・拠点都市である津山の名を冠した駅に隣接しています。
岡山駅から新幹線を乗り継いで来られる方も利用される津山駅は、広域連携を考えた時には交通インフラの拠点。
お二人の部長答弁を踏襲する形にならざるを得ない組織の論理を踏まえた上でそれでも、津山市長であると同時に、美作国観光連盟の副会長でもある市長の、本当に率直な思いをお聞かせいただいて、この質問を終えます。
お忙しい中恐縮ですが、市長みずからご対応いただくことで津山市は岡山市よりも、倉敷市よりも先に進むことができるかもしれません。
前例を作る立場になり、本気で観光客の皆さまを受け入れるため、全市が一丸となって取り組んでいく決意を、今こそ内外に示すときです。
できない理由はいくらでも見つけられますが、今以上に市民が胸を張ってお客さまをお迎えできるような津山駅にしていくため、何卒ご対応をお願いいたします。
そうした行政組織としての事情を理解していながらも、この攻め方を取ったことは…結果的にはミスだったと言わざるを得ません。目的は執行部をただすことではなく、あくまでも駅前の問題あるトイレにトイレットパーパーを設置していただくことなのですから。
そのための手段はこの後も幾つか考えつきましたが、それを現段階で当ブログにおいて発表することはむしろ実現から遠ざかる可能性を高めることになると判断したため…しばし水面下で動くことにいたします。
わしゃあきらめんぞ!何しろ”世界一あきらめの悪い市議会議員”だからな!
それでは続いて3つ目の質問。
閑散期の鶴山公園・津山城跡の活用法について
津山城跡・鶴山公園は津山藩の足跡を伝える見事なお城の石垣と、春には約1,000本の桜が雲海のように咲き誇り、西日本有数の名所として、日本のさくら名所100選にも選出されています。
また新緑・紅葉・雪景色と、四季折々の見ごたえのある姿で心を潤してくれる、本市の大きな観光資源です。
閑散期のいっそうの活用方法については、さらなる研究が必要であると認識していますが、まずは年間で最も多くの観光客が訪れる、さくらまつりからGWまでにかけて、複数のイベントを段階的に充実させ、全国的に”春は津山”と認知される、一大観光シーズンとしての取り組みを進めてまいりたいと考えております。
最も人を惹きつける季節の強みを生かして伸ばす、春は津山という姿勢はあって良いと思います。
しかしながら桜の時期の来客数は他の季節に比べて非常に多く、駐車場や宿泊施設などの稼働状況は例年オーバーキャパシティになっているのが現実ではないでしょうか。
観光消費額を上げていくためには、1人でも多くの方に鶴山公園へと訪れていただき、1円でも多くの金額を使っていただくことが重要です。
弱い時期のテコ入れを図っていくことは、より安定的な集客を見込める施設へと改善していくために、欠かすことができないアプローチです。
そこでこの際、一つ大胆な提案をさせていただきます。
多くの人出が見込まれる春と秋の入園料を上げ、それ以外の時期を入園無料化してみてはいかがでしょうか。
これには根拠となる数字があります。
登壇で述べさせていただいたように4月と11月だけでおよそ7割の集客がある鶴山公園。
例えばその2ヶ月だけ入園料を300円から、500円に上げたとしましょう。
他の全ての月の入園料をゼロにしたとしても、年間トータルの収益は大きく上がります。
500円にはワンコインといった意味合いもありますが、近隣自治体の観光スポットと比較した際、鶴山公園の入園料300円はあまりにも割安過ぎる印象があります。
500円なら十分に釣り合いが取れる金額だと考えるからです。
もちろんこれは仮定に基づいた机上の論理であり、実施に際しハードルが幾つもあることなどは承知しています。
しかしながら無料化によるポジティブな効果は計り知れません。
生まれる経済効果などを考慮すれば、決して荒唐無稽な空論ではないと考えています。
春・秋以外には入園料がネックとなり、石垣や眺望に魅力を感じつつも躊躇していた旅行会社が、バスツアー等の行程へと組み込んでくれる可能性が一気に高まります。
現地に来ていただけるのであれば物販その他、工夫を凝らすことでマネタイズのチャンスはいくらでも生み出せます。
また津山市民にとって、これほど歓迎すべき観光施策はないと思います。
トップシーズン以外であれば常時無料で鶴山公園への入園が可能になり、散歩やデート…憩いの場として、多くの市民にとって心のオアシスである鶴山公園が、実際にオアシスとして今以上に機能するのです。
郷土愛の醸成、また入園者数増加・観光消費の総額増加といった観点からも意義深く、社会実験としても大いに価値がある取り組みになることを確信しています。
観光客の皆さまにとって好ましい施策であると同時に、市民の利益にも繋がるこの提案、ご検討いただくわけにはまいりませんでしょうか。
議員お話の、期間を限定した利用料金など、ニーズに応じた柔軟な考え方は貴重なご意見と認識しており、関係部局と意見交換をしてみたいと存じます。
鶴山公園は本市随一の観光資産であり、ランドマークであり、市民の心のオアシス。
観光視点のみならず、公園の維持管理にはコストが必要であるという面から考えても、より効率的に収益を上げられる運営が望ましいはずです。
究極の市民サービスとも呼ぶべき鶴山公園無料利用が可能になる本提案が実現すれば、真の意味で誰でも利用できる時期が生まれます。
と、一議員が唐突に新しい提案をしてみたところで、簡単に実現できるはずがないことは重々承知していますし、当然ながら行政はそのような組織であってはなりません。
ただし、これから先は今まで以上に市民ニーズに応えていくこと…柔軟な対応が大切になっていくこともまた、間違いありません。
私が出した案がベストだとはこれっぽっちも思っていません。
新しいアイデアを集めるための、津山市を発展させていくための、前向きな議論の呼び水になればとの思いで述べさせていただきました。
歴史的・文化的価値があるスポットに関してであっても…むしろだからこそ、維持管理自体が難しくなっていくことが確実な社会情勢の中、どんな意見であれ排除することなく耳を傾ける懐の深さを持って、市民の声に向き合っていただきたいと願うところです。
当ブログでも何年も言い続けてきている、津山市のシンボルである鶴山公園・津山城跡の期間限定入園無料化構想についての質問です。
単なる無料化ではありません。桜の時期と紅葉の時期の入園料を値上げし…例えば4月と11月以外の時期の入園料を無料化することで、結果として無料時期の入園者爆増、入園料以外の手法で利益を上げることで結果的に観光消費額を上げていくという案です。
これについても正直なところ、最初に頂戴した答弁自体は望ましいものではありませんでした。しかしその後、紆余曲折を経て、ある程度前向きな回答に変更してくださったことは有難く感じているところであります。
ただどれだけ良い言葉をいただいたところで実際に動いていただけなくては意味がありませんが…前向きに柔軟に対応していただけるとのこと。この表現が出てくるまでにも色々とあったのですが、述べさせていただきましたように様々なアイデアの呼び水となれば幸いです。
どれだけ大切な観光資源であり、市民の心のふるさと、津山市の象徴的なスポットであったとしても…その維持管理にはコストが掛かります。だからこそ、観光という切り口であってもご回答くださったのは都市建設部長。どの部署の担当事案であれ、津山市にとって(つまり津山市民にとって)ポジティブな影響が期待できるような施策に繋げていきたいところです。
4つ目の質問は広域連携についてでした。
美作国観光連盟について
当連盟は美作圏域内の観光産業の振興と向上発展を図り、郷土の歴史文化や産業経済の発展により美作地域の活性化に寄与するため設立されたもので、建国1300年記念事業を継承し6年目を迎えております。
令和元年度は本市から連盟に対して3,065,000円の負担金を支出しており、事業内容としては、都市圏における観光PRや商談会、観光イベントや観光バスツアー助成など、広域的な観光振興が行われています。
私としてはこのような取り組みの中で、美作地域がさらに連携し、民間団体アイデアを生かしながら、広域観光でこのエリアを発展させていく必要があると考えています。
今後も、連盟を通じた広域的な観光振興・情報発信等を進め、観光誘客を図ってまいりたいと考えています。
10市町村から集められた予算の再分配がより適切な形でなされるためには、民間の知見活用も大切ですが、広い視座に立った施策が必要です。
DMOに水を差すようですが、多角的かつ現実的に考えた際に津山市単体での観光施策推進には限界があると言わざるを得ません。
そして広域連携は、周辺市町村にとってもすべからく進めるべき方向性であることは明白です。
実効性のある施策を最も効率よく進めることができるのは、やはり市長はじめ各自治体のトップでしょう。
是非とも本腰を入れていただき、より一層の実利の伴う観光振興を、この美作国エリアで進めていっていただきたく思います。
広域連携の重要性は当初質問内で述べた通りです。観光に限った話ではなく、あらゆるシーンで少子高齢化・人口減少社会においては大切になっていく考え方。だからこそ、先に取り上げたトイレ問題などにも関わってくるのですが、津山市だけのことを考えて施策を打っていくわけにはいかないのが現実でしょう。市長だけでなく、職員皆さま、議員…そして津山市民の皆さまにも、こうした意識を持っていただきたく触れさせていただいた内容ではあります。
とりあえずこんなところにしておこう。
今夜は久しぶりにお酒を飲んだせいか少々眠たいので、頭が働くうちにまとめておきます。なかなか珍しいメンバーが揃っての会でしたし、参加させていただけたことに感謝です。
本日はこんなところで。また明日!
本市では、通過型観光から、恵まれた地域資源を最大限に生かした滞在型観光へのシフトと観光の産業化を図るため、マーケティングに基づいた観光誘客および、”観光地経営”の視点に立った観光地域づくりのかじ取り役であるDMOが不可欠となっております。
このことから、これまで本市の観光振興の中心的役割を果たしてきた津山市観光協会において、DMOとしての役割を担う意思が示されたことから、基本的な考え方となる”DMO形成・確立計画”を策定し、本年3月に観光庁に候補法人として認定されたものです。
そして、本年6月に設置したプラトフォームにより事業推進を行うとともに、観光商品の造成と充実により、新たな観光客の獲得やリピーターの増加、観光消費額の増大を目指し、取り組みを進めております。
また”DMO形成・確立計画”では、1人当たりの旅行消費金額や外国人を含めた宿泊者数、来訪者満足度といった具体的な目標指数(KPI)を設定し、効果分析を行いながら事業推進を図ることとしております。
なお、本計画において、一人当たりの旅行消費金額については、平成30年度の4,339円から令和2年度には5,000円に上げていくことを目標としています。