2020.9.20 23時15分赤字部分追記
本記事内、津山市から示された回答部分の数字に誤りがあることを発見しましたので、赤字部分で追記・修正をしてあります。
未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
結論から言えば”必要”ではないと思っています。
新型コロナウイルス感染症問題もあり、ただでさえ厳しい津山市の財政状況がさらに厳しい状態になっていくことは、人口減少・少子高齢化に目を瞑ったとしても(もちろん現実として瞑れるはずもありませんが)、火を見るより明らかです。
ただし、必要か必要じゃないかで論じはじめると…例えば文化、芸術、スポーツ振興などの施策に公金を費やすことも”必要”とまで言えるでしょうか?
命や健康を守る施策の方が優先順位が高いと言えないでしょうか?このように、少し考えればわかることですが…あらゆる施策が必要であるか否かを判断する際、一面だけ見て考えていては視野が狭くなり結果的に正しい決断ができないことがあります。
地域全体の事情や、時代の流れ、さらには市民のニーズ、空気感といった目に見えない要素まで考量する必要があると私は考えています。
だからこそ難しい。
しかしその中でも施策を打っていく必要があります。
確かに間違いなく言えるのは、何もしない…あるいは今まで通りのことを継続していたのでは、この先に明るい未来を実現することはおろか…思い描くことすら決してできないということです。
どんなデータを参照してみても、どんな楽観的な人であっても…現状の数値と未来の予想値から、このままで良いという回答は導き出すことは難しいでしょう。
そんな今だからこそ、挑戦的な試みや新しい施策は応援したい。
津山市に対しては、素直にそう考えています。
地域商社の件、私が最大の問題だと考えている点は議会への説明が足りないことです。
それはつまり住民への情報公開がなされていないということ。
今回、9月定例会の一般質問で9人の議員がこの件について質し…そのほとんどがさらに詳しい情報を求める質疑でした。本会議の場で示しきれない部分については後日改めて産業委員会で示すという答弁が出ていました。
だからこそ、先日の産業委員会での集中審査に期待していた面もありました。
しかしながら残念なことに、7名の産業委員会のメンバーだけでなく、私自身を含め実に19名の他委員会所属の市議会議員が傍聴に入った(28人の議員の内の26人が集ったということに、いかに関心の高い問題であるかが顕著に現れていると思います)集中審査の場でも納得のいく説明は受けられませんでした。
それゆえ、改めて津山市執行部、担当部局の皆さまに対して質問を送らせていただいたのです。無論、本会議や委員会を軽視しているわけではありません。
しかしながら傍聴議員の発言は許されませんので、委員会では私は発言できませんでした。少しだけお願いした部分を質問してくださった方がおられましたが、私が尋ねたかった内容が全てカバーされたわけではありません。むしろ集中審査を経て、新たに湧いた疑問等もありました。
そこで改めて、市民の負託を受けた市議会議員の1人として、お尋ねさせていただいた次第です。
質問内容は書面でお届けし、書面での回答を求めましたが…行政の仕組み上、色んな意味で難しいであろうことは想像していました。果たして予想の通り、実際には書面で回答いただくことは出来ませんでしたが…上の動画でも述べている通り、幹部の皆さまがお時間を取ってくださり、丁寧に長時間にわたり、クソ面倒なことを言い続ける私と、少しでも良い形で話し合いを着地させるべく腐心してくださいました。
その点には、本当に感謝しています。もちろん、問題となっているのは地域商社のことです。
しかしながら津山市の問題はこの件だけではなく、今後も様々な課題がそれこそ…脈々と生まれてくるのです。だからこそ本件が全てではなく、今後に繋がるような話し合いにする必要があり、それについては、その場にいた私以外のお三方も理解してくださっていたと信じています。
私は今回、この件には反対しますと明言しました。
しかし、先日も書いた通り…そして動画で述べた通り、とても良い話し合いができたと思っていますし、この先に確実に生かしていきます!
さて、前置きが超絶に長くなりました。
私がぶつけた質問と、津山市の回答を紹介させていただきます。
なお、本当はさらに詳細に尋ねている部分もあります(質問状は2,500文字程度)が、ここでは不要だと思える点などを若干削って要点に絞ります。事情がよくわからない方が読まれた場合は意味が把握できないこともあるかと思いますが、ご不明な点はお問い合わせくだされば可能な限り答えます。
単独出資になったのは現時点では出資が得られなかったからで、認知度向上や実績を踏まえてしかるべき時機に改めて関係各方面に出資や協力を要請する考え。
津山市全額出資に踏み切った理由が早期事業化の必要性だと言われても根拠薄弱。今動かねばならないデータの裏打ちがあるのか。
2015農業センサスによる津山圏域の農業経営体数は7,542体で、2010の同統計と比べると1,455体(マイナス19.3%)も減少している。※2020.9.20 23時15分追記 正しくはマイナス16.2% 早期に手を打たなければ地域農業の衰退に歯止めをかけられない。またここで商社を立ち上げないと11月〜12月に来期収穫に向けての農家との交渉を始められず事業展開が1年遅れる。
事業計画の積算根拠があまりに大雑把。たとえば販路開拓等旅費が月に30万円、通信運搬費・消耗品費が月に50万円とはどういう想定なのか。
販路開拓旅費は主に営業担当の全国各地への訪問・交渉や首都圏の展示会出展等の枠取り経費。後者は通信機器、プリンターリース、パンフレット等印刷等の事務全般経費を枠取りしたもので、信金中金によるリサーチ等を経た提言書(事業計画書)を基礎資料として計上している。
米、麦、大豆、ぶどうの仕入れ金額は様々な事情を勘案して臨機応変に買い取るという理解で良いのか、それとも基本的にはできる限り固定金額で買い取る方針なのか。
米についてはできる限り固定金額での複数年契約を考えている。農家に支払える実際の金額については販売先との交渉次第という面もあるので、ニーズに応えていくことで買い取り価格を上げてもらうよう努める考え。
麦については現状の生産量を維持しながら高品質なものに対応していきたい。現在の買い取り価格をさらに上げられるように取引先と交渉したい。市内で製粉することで想定を超える金額で販売できる量の比率が増えれば、生産者に対して今以上の金額を支払うことができる。
大豆については固定金額を基本で考えており、生産者が敬遠している乾燥・調整を商社で引き受けることも視野に入れている。生産者の作業が播種から肥培管理までで済むことにより、広い面積での耕作ができ、水稲からの移行検討も期待できる。
ぶどうについては委員会での集中審査で紛糾する場面もあったが、試算金額は平均的な金額として示したもので、利益額を基本に臨機応変に変動させる方向で考えている。生産者がJAに出荷しない部分のぶどうをたとえば1,200円で出荷しているとしたら、1,500円で買い取って2,500円で販売するといったイメージで進められれば、利益は確保される。
商社の代表予定者の発言からは当初は津山産に限定して、こだわりを持って進める意思を感じた。そうなると今後の周辺5町との連携に差し支えがないか。
”津山市”ではなく、あくまでも”津山圏域”の産品ということで1市5町のエリアを対象に進める考え。たとえば目玉の一つである大豆のブランディングによる”五色大豆”は、単市ではなく津山圏域で産地形成に取り組む必要がある(黒は奈義・勝央・津山、白は鏡野・津山、茶と赤は奈義、青は久米南)。
審査の場での発言から代表予定者や営業担当のネットワークで販路拡大を図るとの意気込みも伝わってきたが、そもそも信金関係の販路を活用する話ではなかったか。協力はいただけないのか。
個人のネットワークだけでなく、津山信用金庫の協定先となる東京の信用金庫の協力を得て、津山圏域産品のセット販売や情報発信を進めていく考え。
地方創生推進交付金事業として採択されるにあたり、計画には交流人口の増加が謳われ、観光DMOや食品製造企業との連携を視野に入れているとのことだった。具体的にはどういう試みで、産業文化部や関連部署との調整などはしてあるのか。
信金ネットワークを介しての農業体験観光や、農産物加工工程の見学などを想定。地方創生推進交付金の申請に至る過程で関係部署との情報共有や意見交換をしている。
まぁ、文字にするとよくワカルけど…突っ込みどころは満載だ。
基本的に口頭でのやり取りですので、回答内容には突っ込みどころが沢山あるということは、もちろんその場で伝えさせていただきましたし…いくつかの点にはさすがに突っ込みましたが、委員会や本会議を超える回答は基本的にはできないということもわかっていたので…。
皆の時間を大切に、その先の話を建設的にさせていただきました。
公開が遅くなりましたが、質問と回答に関しては以上です。その他、私が所感やお願いとして綴った部分に対しても、ご回答をくださった件もありましたが…それについては改めて。
あまりにも長くなったので!
本日はこんなところで。
興味を持っていただき最後までお読みいただいた方、お疲れ様でした&有難うございます。
また明日!
早期事業化を何より優先させるほどに急いで農業者の所得向上を目指すのであれば、そもそも最初から単市で独自に進めるべき話ではなかったのか。