未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
本日も津山市内では新型コロナウイルスの新規感染者が確認されました。相変わらず、ややヒステリックとも感じられるご連絡も数件いただいているものの…率直なところ、パニックになっているような方が出ていないことは嬉しい驚きです。
ぶっちゃけて言いますと…初めての感染者が確認された4月末には、 1日で100件を上回る数の連絡があり、そのほとんどが誹謗中傷や文句の類で、不安や恐怖がそうさせるのだろうとは理解しつつも…付き合っていられないと感じたこともありました。
中には非通知設定で電話してきて…聞くに耐えないような罵詈雑言の嵐を吐き捨てて、即切られるような方もおられ…残念な気持ちになったものです。
しかし、いざ津山市をはじめとした岡山県北部地域での感染者が連日確認されるような状況になった今…そうしたことは極めて稀になりました。
根拠のない憶測や間違った理解を行動原理にした心ない言動、思慮・配慮に欠ける軽率な言動も相変わらずチョイチョイ見受けられますが…新型コロナウイルス感染症との戦いももはや半年以上が経ち、私たち市民の中にもある程度の正しい知識が浸透し、規範意識が育まれてきているのかなと感じています。
そのベースとなるのは…常々主張し続けてきているように間違いなく、正しい情報です。
医師など専門家の声を聞いた上で、医学的根拠に裏打ちされた新型コロナウイルス対策と日々の感染状況などの最低限の情報発信をできる限り迅速かつ正確に行っていくことが、基本中の基本です。
そういう意味で、岡山県の対応には問題があるということは指摘してきましたし…伊原木知事3選決定直後の昨日のエントリーでも触れさせていただきました。
しかし、問題があったのは岡山県の対応ばかりではありません。
実は昨日は…先に触れたようにこのところ感染者が出ているにもかかわらず少し落ち着いている印象があった市民の皆さまからの連絡が、かなり重なったのです。
引き金となったのは市内在住の20代女性、学校教員の感染が明らかになったことです。
自身のことならまだしも、子どものことになると冷静でいられなくなる気持ちはわからなくはありません。
しかしながら子どもたちは新型コロナウイルス感染症に対して圧倒的に強い存在だということは当ブログでも何度も書いてきた通りで…医学的な裏打ちがある事実です。
上記エントリーには皆さまにご覧いただきたい内容が詰まっています。
岡山県の新型コロナウイルス感染症対策の最前線におられるお二人…津山中央病院の藤田先生と倉敷中央病院の上山先生のお話は、時間を費やして聞く価値があります。
そしてメチャクチャわかりやすいので、未見の方は是非チェックしてみてください!
学校教員の感染が明らかになったことで保護者の皆さまに不安が広がることを恐れた津山市教育委員会の対応は、ある事実を保護者の皆さまにお伝えするという判断でした。
改行等は私の方で調整していますが以下引用。
保護者の皆様へ
津山市教育委員会より、市内小中学校保護者の皆様への連絡が入りましたので、以下のとおりお伝えいたします。
本日、津山市内で新型コロナウイルス感染症の患者が3名確認されたことが発表されました。
その内1名については、津山市在住の学校教員として公表されておりますが、津山市内の小中学校関係者ではありません。明日以降の市内小中学校の授業については、通常通り行います。
引き続き、登校に際しての検温やマスクの着用等、感染防止対策にご協力をお願いいたします。今後、感染者に関する憶測や誤った情報が流れることも懸念しております。
新型コロナウイルスに感染した人を責めたり、排除したりする行動や言動は、偏見や差別につながりかねません。
新型コロナウイルスには、誰もが感染する可能性があることを踏まえ、公表されている正しい情報に基づき、冷静な対応をお願いいたします。令和2年10月25日
津山市教育委員会
上記の内容が保護者の方々の元には届いているはずです。
これは津山市学校メール(げんぽくんメール)です。
郷土の偉人である箕作阮甫(みつくり げんぽ)の名前を冠したこのメールは、緊急時の連絡や教育活動・PTA活動などの学校行事についての連絡を保護者に伝えるためのシステムで、かつての電話連絡網に代わる仕組みとして、市内の各小中学校から直接保護者に送られる形。
つまり学校独自の発信もあるわけで…学校により送っている内容は異なるわけですが、今回のような教育委員会からのお達しとして届く内容は基本的に全校が同じ内容を届けているはずです。
しかし問題はそこではありません。
この情報が岡山県として公式に出した情報ではない上に、一部の津山市民にしか届いていない点が問題なのです。
行政公式情報を信じてくれと繰り返し、岡山県の出した情報が全てだと言ってきた津山市の姿勢や私自身の発信から外れるものです。
しかし津山市として、感染者が市内小中学校勤務ではないという情報を、本日の学校での業務を円滑に、安心・安全を確保しつつ行うために発信することが必要だと判断した件については…私は大いに評価しています。県が発表しなかったことであっても、津山市民のためになるという判断で、しかも誹謗中傷やデマ、風評被害等の流布を抑えるためにも、発信した程度の情報を出すことはあって良いと考えるからです。
基礎自治体の判断でそうした臨機応変な対応はあって然るべき。今回は教育委員会名義で発信されている以上は教育長判断でしょうが、市長が知らなかったはずはありません。
津山市として、岡山県の後をただ追随するわけではなく、独自の判断で独自の路線を行くシーンがあることは問題ではないし、地方分権推進派としては歓迎すべきスタンスです。
しかし!市内にその情報が届く人と届かない人が混在することは大問題です。
一部の市民だけではなく、あらゆる方々に伝えるべき情報であったことは明らかです。
昨日最初の問い合わせをいただいた段階では私自身も状況が全く把握できておらず…実際困惑しました。
公式に出す情報はあらゆる手段(公式サイトや公式LINEなどインターネット経由だけでなく、災害情報メールや防災無線を含めた全ての情報発信手段)を使って全市民に周知していかねば、それこそ誹謗中傷やデマ、風評被害に繋がりかねません。
9月議会の本会議一般質問の場でも言わせていただいたように、テレビや新聞で報じられる内容と同じ情報を住民の皆さまに、わかりやすくしっかりと伝えないことが、あらぬ誤解を生むのです。
つまり一部の方だけに届くような形での発信は不適切です。
入り口は教育委員会マターでしたが…どう考えても広報をはじめとした関係各部局の協力・連携が必要不可欠なことです。すでに各部局に改善をお願いさせていただきました。今後は情報が錯綜することがないように…なるべく全市民が同じ理解を共有できるように、情報発信に努めていっていただきたいと切に願います。
ちなみに本日の津山市内の新規感染者は2名。暫時こういった状況は続きます。ないに越したことはありませんが…まだまだ様々なシーンで感染者が発生するでしょう。
粛々とすべき対策を継続しつつ、正しい知識に基づく心の準備も徐々に進めてまいりましょう!
本日はこんなところで。また明日!