9月定例会での質問内容を超詳細に解説!何のために質したのか、公金は誰のために、いかに使われるべきか?

未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。

リクエストを頂戴しているので、先だっての一般質問において質問した内容を少し掘り下げるとともに、狙いについて言及していこうと思います。

正直、言われるまで忘れていたけど…確かに何回か、今までにも質問後にこうしたエントリーを書いていましたな!もちろん、動画をご覧いただいた方がより伝わりやすいとは思いますが…動画をご覧になれる環境の方ばかりではないということも踏まえて、動画の内容以上に文字で補完できる部分もありますし、必要な措置だったかなとも思います。そして自分自身にとっても言いっ放しにせず振り返る機会にもなるので、今後はできる限り継続的に、質問後にはこうしたまとめ記事を書いていこうと思います。

では早速!

・安心・安全な暮らしを守っていくために

①防災・災害対応に関する情報受発信

たまたま進路が変わったことで、市内では大きな被害には繋がらなかったものの、過去に類を見ないレベルの勢力を保ったままで上陸し、津山市を直撃していてもおかしくなかった台風10号。この先にもきっと同様のケースがあり、被害が生じることも起こり得るわけです。実際に亡くなった方も出ている強い台風に際しての対応を切り口に、何度も何度もお願いし続けている情報発信手段の多様化・多重化を進めていただくための質問をさせていただきました。今回は掘り下げませんでしたが、市民の声を聞く情報受信手段としては電話以外には現実的にはほぼ機能していないと言って良い状況で、回線は確保されていても対応できる人員にも当然に限りがある以上、この点もしっかりと備えていただく必要があると感じています。

②避難所設置の現状とあり方

大きな被害が出た平成30年7月豪雨の際など、津山市でも全域…つまり全住民を対象に避難勧告が出たことがありましたが、当然と言えば当然のことながら市の指定する避難所において全市民を受け入れることは、現実的には不可能です。それゆえまずは自助、共助が大切になることは明白です。大きな災害の際、公助が多くの被災地において機能するのは発災してから早くても数日後になることも、私たちは歴史から学ばねばなりません。自分の命は自分で守る自助、地域全体で助け合う共助、そして行政、消防、警察等による公助の連携が肝要であるとの考えは津山市からも示されています。いざという時に冷静に自助、共助が機能するように備えておくためにも、避難訓練を行う回数を増やすことなどを提言しています。

③民間企業との連携

先だって個人的に市内のパチンコ店、Nikko津山店さんを訪問させていただく機会がありました。せっかくなので全ての同僚議員に声掛けさせていただき、災害時避難拠点として日常的に市民の皆さまにも親しまれている防災特化型店舗の、本気の備えの一端に皆で触れさせていただいたところです。こうした災害時の対応などで津山市と協定を結んでいる企業や団体などは約70もあるそうです。被災箇所の対応・調査食糧・生活物資の提供をはじめ、医療救護情報発信応急的なインフラ復旧福祉避難所提供など、多岐にわたる分野でのサポートが約束されている現状を確認させていただいています。ただ、この現状を多くの市民が知らないこと自体が、効果の最大化の妨げになるとして、積極的な発信をお願いしました。

④学校・園等での安全確保の現状とあり方

学校や園などにおける安全確保は自然災害対応はもちろん、人為的な危険から子どもたちや女性など、相対的に力が弱いと考えられる人たちが多い場所にいる皆を守るという意味で、簡単ではない話です。過去を振り返れば学校や園等は度々、思い出したくもないけれども忘れるわけにはいかない、非道極まりない犯罪のターゲットにもなってきました。自然災害対応においても、近年を振り返るだけでも日常の備えが命を救うことに繋がることは明白で、これは命を守るための話。だからこそ、できない理由を探すのではなく、どうしたら効果的・効率的な備えができるのかを考えて、そのための工夫を積み重ねていっていただくようにお願いしました。予告なしでの避難訓練などは、対応能力向上に資すると考えています。

⑤トイレカーの導入

7月に早稲田大学で開かれた全国地方議会サミット運営に携わらせていただいている関係で…金の靴をイジられながら緊張しつつ挨拶をさせていただくなどしたのも、もはや良い思い出ですが、能登半島地震で被災された輪島市、珠洲市、能登町の皆さまと共に登壇してくださり、熊本地震の際の話などを臨場感たっぷりに説得力を伴って、けれどもユーモラスに聞かせてくださった大西熊本市長は、大規模災害時の環境の劣悪さを象徴するように”2日目のトイレは地獄”と表現され、マンホールトイレをつくられたこと、能登にキャンピングカーをトイレ対策に送ったことなどを例に、トイレの重要性をこれ突きつけてくださいました。トイレに行かない人は基本的にいないわけで…どう考えても導入必須って話をしています。

・市民生活をより充実させていくために

⑥情報発信

防災や教育関連と同じように頻繁に取り上げる内容の一つであり、ほとんどの発言機会に触れてきている内容です。どんなに良い施策であろうとも、対象になる方々のもとに届いていかないようでは話になりませんし、情報受発信のニーズも多様化している現在、ターゲットが異なれば発信手段も異なって当然です。何のため誰のための情報であるのかを考慮した上で、その情報ごとにより効果的だと期待できる手段をメインに、丁寧かつ効果的に発信を継続していただくようにお願いしました。これは全ての施策の基本となる重要なポイントなので、費用対効果の検証などを含め適宜質していくことで、より良い発信を行なっていただけるように改善を促していきます。活用を促したSNSについてのデータを貼り付けておきます。

⑦外郭団体

今回の質問戦での目玉の質問と言って良い項目でした。辞書を引くと外郭団体とは”官庁などの組織の外部にあって、これと連携し、その活動や事業を支援する団体。コトバンク デジタル大辞泉よりということになっていますが、津山市においては明確な規定はないとのこと。”いやいや…それっておかしいですよね、定義づけをすることくらいは必要でしょ、どう考えても!”というのが質問の骨子であり、それがなされていないことで様々な弊害が生まれている気がするんですけど的な話や…しないとダメでしょ、なぜならば…的な話外郭団体には該当しないけど、あの手この手で公金が注入されている団体などが多々ある現状などを確認させていただいています。この件はまた別の形で掘り下げる必要があると感じています。

⑧アピアランスケアと就労支援

この項目は登壇時に、ある程度得心がいったので今回は質問内で取り上げませんとは申し上げましたが…実のところ、そう言い切れたものでもありませんでした。アピアランスケア事業を切り口に、就労支援について、特に6月議会でも少し触れた難病者への支援という形での対応の不備…とまでは言わないけど、行き届いていませんよという点などを質すつもりで準備していたてのが実のところで、実際に何度か当局ともやり取りをさせていただいていたのですが…色々と行き違い的なところもありまして、最終的にあまり望ましい答弁が返ってこないなという状況になったため、質問前日になって急遽、完全に質問項目から除くという判断をさせていただいたものです。難病者への支援については改めて取り上げるつもりです。

⑨オンライン対応

DX関連事業は全庁を挙げて行なっており、デジタル推進室を中心に諸々の取り組んでくださっていると理解していますが…私自身に限らず、議員が提言させていただいた内容などをあまり参考にはしてくださっていないのではないかと感じるようなこともありましたし、市民ニーズに寄り添った施策が効果的・効率的に行われているとは必ずしも感じられない現状があります。最終的にはオンラインに限った話ではなくなりましたが、市政の両輪と言われる市長をはじめとした執行部の皆さまと私たち議会が、力を合わせて本市の課題解決に臨めるような対応をお願いしました。もちろんそこには市民の皆さまの意思が反映されるべきですので、お声はいつでもお届けください。見ざる、聞かざる、言わざるじゃダメですからね!

・子どもたちの環境を充実させ、取り残さないために

⑩オンラインでの施策

⑨に続けて特に子どもたちへの支援ということで、最もニーズが高いと感じられる不登校・長期欠席の児童生徒へのオンライン対応について質した項目です。熊本市での素晴らしい事例を参考に、津山市においても同様の取り組みを補正予算を組んででも進めていくべきではないかと述べ、それについて前向きな答弁はいただけなかったものの、今までは確定数値以外答えてもらえなかった中で、津山市でもしっかりと現状把握ができていることを示していただくべくお願いしたリクエストにお応えいただき、本会議において初めて確定数値以外を答弁いただくという…実は結構画期的な対応をいただいています。数値は参考程度に考えていただきたいですが、引き続きより丁寧な対応をとっていただけるように注視していきます。

⑪総合教育会議

教育長をはじめとした関係者が参加するだけでなく、津山市が事務局を務め、市長もフルタイムで出席してみずから進行を担当する総合教育会議は、法に設置が定められていることを抜きにしても、明らかに津山の子どもたちや教育現場にとって非常に重要な会合。ただ8月後半に開催された当該会議では、あまりにも現実のニーズや子どもたちの思いからかけ離れた議論がなされていたように感じられ、傍聴時に疑問点や納得できないポイントが非常に多い内容だと思えたため、今回の質問の中で多くの時間を割いて真意を掘り下げたり、改善をお願いすることになりました。教育長も言及くださいましたが、何歳の誰が相手であっても互いにリスペクトの姿勢を持ちあって相手に向き合うことは、教育にも欠かせない姿勢です。

⑫教育の充実と働き方改革・教員育成のあり方

田辺一城市長みずからほぼ一日中視察対応くださった福岡県古賀市の取り組みの一つを紹介させていただきました。公立小中学校において夏休みを短くする試みです。6時間目の授業削減を主な目的とし、児童生徒だけでなく教員にも疲れが出始める6時間目の授業を減らして授業時間を短くすることで、集中力を保ったまま授業に臨めると期待できます。2015年には39日間あった夏休みを徐々に減らし今年は25日間、6時間目がある日は週4日から週1日に減り、教員が授業準備に割ける時間が増えているだけでなく、給食などのこともあり、先生方だけでなく多くの保護者からも好評とのこと。こうした取り組みについて所見を伺ったところ、前向きな良い答弁を頂戴できました。期待しつつ、必要な対応を積み重ねていきます。

⑬心理的安全性

先に触れた総合教育会議の中でも飛び交っていたワードですが、本当にしっかりと理解してますかと質したくなるような話ばかりだったので、この項目では少々キツめの発言をしています。実際に担保することは簡単ではないことも明白ですが…誰もが安心して意見表明できるような、言いたいこと言えるような環境をつくっていくこと、そういう場を用意することは、基本的には教育現場においては大人の役割であり、職場においては管理職側の務めだと言い切ってしまって良いと考えています。とにかく会って話せる場をつくることが大事だなどという話もありましたが、会うこと自体が心理的安全性を損ねる場合があることに思いを巡らせていただきたいもの。だからこそオンラインの活用が重要になってくると思うのです。

⑭学力・学習状況調査

学力なんてどうでも良いとまでは言うつもりはありませんが、国や県の平均値と比べてほんの少し高いとか低いとかで騒いでいることには大きな違和感を覚えるところ。ただ今後の対策や取り組み等について、所感を含め公式サイトで全結果を公開するように昨年度から対応を変えてくださったことは、素晴らしい姿勢の変化だと評価しています。今回触れた理由は、各学校の校長先生が回答した結果が、あまりにも良い結果になっていた点が幾つかあったからです。率直に言ってしまえば、信用できる数値であるか否か疑わしいと感じたからです。全国や県と比べて43.3ポイントも上を行くなんて結果があり得るとは思い難いし…仮にそうなのであれば別の結果が出て然るべきだとも感じたため質問し、意見も申し添えています。

⑮多様な学びのあり方

この項目での顛末は質問を終えた日のエントリーでも書かせていただいた通りですので、ご確認いただきたいところ。多様な学びのあり方を考えていき、そしてしっかりと現状改善に結びつけていくために、先だって全国組織の議員連盟の立ち上げに参加してきたことなども報告させていただいていました。津山市においても、以前よりはかなり前向きに考えてくださっていること、少しずつですが動いてくださっていることを今回の質問の中で確認させていただいています。社会が多様化していく中で、多様な学びの機会を整えていくことは、不登校対策とともに(つまり不登校対策とは別の意味でも!)喫緊の課題だと考えていると教育長が言ってくださったことは、意義深く感じています。資料も改めて共有しておきます。

こんな感じですかね。言いたいことがあり過ぎて、ついつい書き過ぎて…思った以上に長くなり過ぎました。

最後まで読んでくださった方、有難うございました!

それでは本日はこんなところで。また明日!

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三浦 ひらく

三浦 ひらく -PROFILE-

世界を暮らしやすく楽しく変えるため、相棒ひらくマと一歩ずつでも現状改善していくために日夜ハゲむ、1978年生まれの岡山県津山市議会議員。選択肢の多い社会を目指し、政治も手段の一つと捉え、地域振興、多様性理解促進、生きづらさ解消、表現の自由を守るための活動、インフルエンザ脳症撲滅、臓器移植意思表示推奨などをライフワークとして活動している。

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