未来拓く、みうらひらくです。
津山市議会議員、三浦ひらくです。
今日は、我が家の世界一可愛いプリンセスの誕生日。
2020年、インフルエンザ脳症に罹患して亡くなり、臓器提供した愛娘・愛來(あいく・愛称くーちゃん)が元気だったなら…11歳になっていたはずの日です。アイキャッチ画像は元気だった頃の最後の誕生日になってしまった2019年4月17日。選挙戦の真っ最中、事務所の中でお祝いした5歳のバースデー。
いつも誰よりも私を応援してくれていました。
昨年も書きましたが…きっと多くの親にとってそうであるように、妻と私にとっては一年の中でどんな日よりも特別な一日であり、我が家では世界一可愛いプリンスの誕生日とともに、とても大切な一日です。もちろん今日も仕事はさせていただきましたが、できる限り自宅で、くーちゃんと共に過ごす時間を長くとりました。




つい先日、娘がお世話になっていた幼稚園に、息子が入園しました。
くーちゃんが私たちよりも先に、この世界からいなくなってしまったとき…妻も私も、本当につらくて、苦しくて、正直に言って、生きているのがきつかったです。周囲の皆さまが支えてくださったからこそ今があるわけで、その感謝を忘れることはありません。ただそれでも、矛盾したような表現になりますが…それでもやっぱり、そんなどん底にいる私たちを支え、救ってくれた最大の存在は、くーちゃんだったのです。
くーちゃんの存在がなければ、こうして元気に息子が生まれてくることもなかったのです。どんなときも、自分自身がつらいときでもママやパパのことを気づかってくれる”世界一優しい子”でもある、くーちゃんに対して胸を張れるように頑張っていかないと、親として情けないわけです。くーちゃんは今でも、私たち家族が前を向いて頑張るためのチカラをくれているのです。
私たちにとっての世界一可愛い娘と同じように、皆さまにもきっと世界一大切だと思える誰かがいるでしょう。
子どもかもしれないし、恋人や配偶者かもしれないし、友人かもしれないし、親やきょうだいかもしれないし、好きなアイドルだって良いでしょう。それが架空のキャラクターでも、モノやコトであったって別に良い。気持ちは、個人の自由です。
その大事な誰かや何かがこの世から突然なくなってしまう。




そんな想像したくもない未来を、この記事を読んでくださっているあなたには、それでも本気で考えていただきたいのです。それ自体が、もしもの際…訪れない方が良いに決まっているけど、いつかは誰もが何らかの形で直面せざるを得なくなる大事な誰かや何かとの別れに際しての、自分自身あるいは相手を支えるチカラに、きっとなるのです。
本当につらい場面に向き合わざるを得なくなった際、私たちには冷静に考える精神的な余裕はありません。
そして多くの場合、時間的な余裕もあまりないのです。それを私は私自身の経験はもちろん、その後にチカラを入れて取り組むことになっているグリーフケア等の活動の中で触れてきた事例を通して、知っているのです。私たちは、備えておかねばならない…これは防災などの考え方と全く同じです。万一の際にドタバタと焦ってもどうしようもない。当たり前でない場面への備えなど、当たり前のように思える日常の中でしか、することができないのです。
だからこそ、今日この日…くーちゃんが生まれた日のエントリーで、改めてキッカケになるような発信ができたらなと思ってこのブログ記事を書いています。
当ブログとSNS等でも何度か発信してきているので、読者の皆さまには、すでにご覧くださっている方も少なくないと思いますが…東京の聖路加国際大学でのシンポジウムに登壇させていただいた際の動画を貼り付けておきます。15分ほどの中に、誰もがいつどんな形で巻き込まれて自分ごとになるかわからない大切なことを、当事者としての経験をベースに詰め込んで話していますので、ご確認ください!
耐えがたい別れに直面した際に、臓器提供という選択が一つの光になり得た家族が確かにいることを、知っておいていただければ幸いです。それは名も知らぬどこかの誰かの遠い話ではなく、恐らくは皆さま存じてくださっている私の…みうらひらくの家族の話です。そして縁起でもないことに思われるかもしれませんが、それはあなた自身の身に降りかかってくるかもしれない話でもある…これは厳然たる”事実”なのです。
同じように事実として、私がこうして発信している内容に触れて、日本中から何人もの方が感謝の連絡をくださっています。くーちゃんのおかげで救われました。くーちゃんと三浦さんの話を読んでいたから後悔しない決断ができました、くーちゃんの話を幼い子どもにさせていただきました等…有難いご連絡を度々頂戴します。
津山市内にもそういう家族がおられることや、くーちゃんが大切に思っていたお友達の皆が成長していく姿を見せていただきながら、私たちは娘の臓器を提供したことを誇りに思い、前を向くチカラに変えさせていただいているのです。
ただ、私はそれでも、臓器提供が正解だとか正義だとか押し付けるつもりは一切ありません。




パパ、人それぞれだからね。
これはくーちゃんが本当によく言ってくれていたことです。正しい知識をもとに、しっかりと考えて出された結論なら、まるっきり逆の結論であろうとも…どんな決断も、きっと正解であるはずです。
この投稿を読んでくださったあなたと大切な誰かが、命について話す時間を持ってくださったら、臓器提供について話し合ってくださったら、それだけで…私たち家族は少しだけ報われます。今でも我が家の太陽であり続けてくれている世界一可愛い娘も、きっとそれを喜んでくれると、そう確信しているのです。
くーちゃんにということで、今日に合わせて幸せを象徴すると言われるガジュマルの木をいただきました。たとえ私がいなくなっても、くーちゃんのことを覚えてくれている人たちが日本中にいる。その事実が私を強くしてくれます。
くーちゃん、誕生日おめでとう!
生まれてきてくれて、本当にありがとう!

本日はこんなところで。また明日!